10話
小さい薬草採取をしつつ、弓で小動物を殺すことで日銭を稼ぐ日々を過ごすのだった。そして、馬車の行き来が増えているのだった。そして、暗号による呼び出しがあるのだった。
その呼び出し方法は簡単だ。銀貨1枚の猫を見つけてくるという依頼だ。その連絡に従い、移動する準備に入るのだった。
「この街を滅ぼすのに障壁は?」
「あの悪魔だけです」
「悪魔が死んでから、俺は王都に向かうことにするよ」
「ということは、学生の身分になるということでよろしいでしょうか?」
「まあ、そんな感じ」
王都に行ってから、いろいろと破壊する準備もある。
「呼び出したってことは?」
「ええ、検証が終わりました。まず、1つ目の国王への暗殺は反応がありました。2つ目の元雇い主にも暗殺をしたところ、特に問題なく暗殺することができました。」
「元雇い主って?」
「軍のお偉いさんってところです。まあ、飾りですね」
「そして3つ目この街の現領主に暗殺を仕掛けたところ、反応がありすぐに悪魔が移動を開始しました」
「暗殺は成功?失敗?」
「もちろん失敗にしておきましたよ。そのまま毒を飲み込んでの自害です。濡れ衣は険悪な関係にある領主の罪ってことにしておきましたよ」
一番恨みがあるものが暗殺を仕掛けたと考えるのが自然だ。証拠があれば、その考えも強まる。だから、こちらに目を向けさせないためにしていたのだった。
「最後の幼子は?」
「もちろん、反応しましたね。あの幼子を調べてみると、なんと貴族の隠し子だったそうなんですよ〜」
(役目付きでの左遷か。でもどうやって知った?)
「監視しているものが他にいたので、ちょいっとお願いすると快く話してくれましたよ」
今のところ、障害物に反応があるのは3つだ。
「今は自分に使っていないってことか…」
「そうですね、暗殺をするのはこのタイミングになります」
今のスキル構成は、テイム、生者感知、弓術、風魔法の構成だ。この風魔法をまだ生やすことはしていない。次の存在として使うときに魔法使いと名乗るために隠しているのだった。
「確か、…学校への入学試験は2ヶ月後ですね。学校内に入るためには、生徒として入るのが自然です。表向きの会社を使ってください」
入学することまで決まるのだった。
「来週あたりに出発してください。その1ヶ月後、この街はなくなると思います」
「魔物でも使うか?」
「いえ、あの悪魔さえどうにかなれば勝つことができるので大丈夫ですよ」
心遣い感謝します。そう言いながらお辞儀をするのだった。学校に入学してから卒業するまではコールの名前で動くことになりそうだな。
「そういえば学校へ行くことへの目的は?」
「今後の障害への対策」
「能力を知るためですね。畏まりました。つきましては、王都のものに挨拶をお願いします」