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恋する乙女は何を思う?  作者: カルロス
第1章.貞操逆転世界
9/30

9.満員電車密着大作戦

またもやヒロイン視点です。

やっぱりヒロインの描写を書いている瞬間が一番楽しいですね。

 陽子視点



 あたしは咲ちゃんと作戦会議をするために、朝早くから咲ちゃんの家に集まることとなった。


 家に着くと、咲ちゃんのお母さんが出迎えてくれたのだが、どうやら咲ちゃんはまだ起きていないらしい。


 咲ちゃん、この時間なら大体起きてる時間なんだけど、さては昨日の夜はお楽しみだったな?


 あたしも女だから気持ちは分かる。昨日はあんなにカッコイイ光くんとおしゃべりできたんだもん。あたしもしたくてたまらなかった。でも、大事な作戦会議があるからって昨日は我慢したんだよ?それなのに咲ちゃんだけお楽しみしてたんだ…





 あたしは咲ちゃんに少しイタズラすることにした。


 光くんの反応も見てみたいしね♪









 さくら視点



「………ちゃん、……て…」


 ん?こんな時間に誰でしょうか?


 私はまだ眠かったのですが、体を揺すられているせいか次第に目が覚めてきました。


「咲ちゃん、起きて!」


「んあ?陽子?どうしてここに?」


「昨日約束したでしょ?作戦会議だよ」


 ああ、そうだった。私は陽子と約束があったんでした。






 …陽子はとんでもないことを考えていました!


 満員電車を利用して、太陽くんにさりげなく抱きつくというものです。


 なるほど、一緒に登校しようと言ったのはこのためだったんですね!


 私は陽子の名案に飛びつきました。


 …そういえば、彼が何時の電車で通学するのか聞いてませんでした。


 もし寝ていたら申し訳ないですが、私はメッセージを送ることにします。朝からやりとりできるなんて、もうカップルと呼んでもいいのではないでしょうか?


<おはようございます。今日は何時の電車に乗る予定か分かりますか?>




 …それなりの時間待っていたのですが、なかなか連絡がありません。まだ寝ているのでしょうね。


 さらにしばらく待っていると、ようやく私のスマホに通知が届きました。


 昨日私たちが乗ったのより一本遅い電車で学校へ向かうようです。


<その電車に乗れるように私たちも行きますね!>


 すると今回は早めにメッセージが返ってきました。くまさんのスタンプです。元気そうなところが太陽くんにそっくりかも。


 私はちょっとほっこりしていました。








 その間に陽子が何をしていたのかなんて考えることもなく…








 そのまま二人で通学し、太陽くんが乗る予定の電車に私たちも乗ります。


 いくつかの駅を通り過ぎると、ついに太陽くんが現れました!今日もカッコイイ…


「おはよう、2人とも」


「おはよう、光くん!」


「おはようございます。太陽くん」


 こんな挨拶だけで私の心は嬉しくなっちゃいます。


 そのまま太陽くんを見つめていると、急に目を逸らされました。見つめすぎたかな?


「どうかしましたか?」


「いや、何でもないよ」


「え?でも今私の顔見て目をそらしませんでしたか?もしかして顔に何かついてます?」


 あくまでも平静を装って、問いかけます。


「あー、いや、ちょっと思い出し笑いしただけだから」


「そんな面白い顔したことありましたか!?」


 そもそも会ってから一日しかたってないのに、顔を背けたくなるほど面白い顔はしたことないと思うんですが!?


「あっはっは!」


 …どうやら、からかわれたみたいです。でも、笑った顔もとってもステキです。




「そういえば今日の放課後はどの部活を見学に行く?」


「んー、まだ考えてなかったんだよねぇ。何かおすすめとかない?」


 太陽君はやりたい部活とかはないのかな?陽子が話を進めていきます。


「そうだねぇ。昨日は外の部活だったし、屋内でする部活でも見に行こっか」


「おっけー!じゃあ体育館の中を適当に見て回ろうか」






「でも大体の部活が男子と女子別々じゃないかな?せっかく仲良くなれたんだし、どうせなら一緒の部活がいいよね」






 なんて魅力的な提案なのでしょうか。肉体的に接触できる部活で、男女で合同練習できる部活かぁ。うーん、剣道とかかなぁ。


「確かに、一緒がいい!」


「でも男女合同の部活って何かありましたっけ?」


「確かバスケとかなら一緒に練習してるみたいだよ!」


 バスケかぁ。正直球技はあんまり得意じゃないんですよね…


 でも、太陽君と一緒に汗を流せると思えば、苦手なんて簡単に乗り越えてみせます!







 そんなことを3人で話していると駅に到着し、どんどんと人が電車に乗ってきます。


 そろそろ作戦を実行するときが近づいてきました!大丈夫かなぁ。セクハラで訴えられたりとかしないよね?




 人が増えていくにつれて、私たちは太陽君との距離を埋めていきます。


 そしてついに、体が引っ付いてしまいました。どうやら陽子も太陽君にほぼ抱きついているのに近い状況のようです。こっちから見ると、陽子の後ろには少しだけ空間があるのが確認できで、身動きが取れないわけではなさそうです。






 うわぁ、初めてこんなに男の人と急接近しちゃいました!女の子の体と違って、少しゴツゴツとした感覚が返ってくるのがとても新鮮です!



























 あれ?なんか太もものあたりにゴツゴツした感触が増えました。一体これは何なのでしょう?










 私はそれが何なのか確かめようとして、足を動かして感触を確かめます。


 でも、さっきまでこんなのなかったのに、ズボンの中に何か隠しているのでしょうか?








 ………………








 ズボンの中!?!?!?












 これって、もしかして…











 そのことに気が付いた私は、一気に顔が熱くなります。





「「……………」」







































 途中で陽子も気が付いたようで、三人とも無言の空気が続きます。


 とにかく謝らなきゃ!


 引っ付いたのはわざとですけど、セクハラしてしまったのはわざとじゃないんです!なんて言っても、許されるとは思えませんが、何も弁明しないよりはましでしょうから。


 そんなことを思っていると、彼が勢いよく話しかけてきました。








「本当にごめん!!」







 えっと、太陽君はなぜ謝っているのでしょうか?


 明らかにこっちに非があるのに…


 もしかして、太陽君はそうは思ってないのかな?


「だ、大丈夫ですよ。その、わざとじゃないのは分かってますし、生理現象としてしょうがないのも理解してますから」


「そ、そうそう。全然、全然気にしてなんてないから、だから、謝らなくていいんだよ?」


 狡賢い私たちは、彼の話に乗ることにしました。だって、もう絶縁されるかと思っちゃったんですから。太陽君と一緒に居られる道が残っているのなら、私たちがそれを選ぶのは当たり前です。罪悪感のせいで思わず目を逸らしてしまいましたが…





 彼はさらに謝ってきます。ですから、どうして彼が謝っているのでしょうか?


「すまなかった!」


「えーと、お気になさらないで結構ですよ。太陽君が悪いわけじゃないんですから」


「悪いのは光君じゃなくて、満員電車でしょ?だから大丈夫だよ!」







「ほんとにごめんな。それと、許してくれてありがとう」














 卑劣な作戦で、体を密着させて、それどころか彼の大事なモノに触れてしまい、さらにそれを足でグリグリしてしまったというのに、彼は謝り倒して、ありがとうとまで言ってくれます。










 ああ、









 どうしましょう。







 








 いけないことだって分かってるのに…






















 ………なんだか、クセになっちゃいそうです♡



※この電車シーンのR18版をノクターンの方に上げようと思います。よろしければそちらもご覧ください。

R18版URL↓※性的な描写を含みます

https://novel18.syosetu.com/n8336id/


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