8.通学中のとある事件
今回も、運営になにか言われたら、修正するかもしれません。
朝、目覚めると、スマホに新しいメッセージが届いていた。そのメッセージは、さくらさんからのものだ。
<おはようございます。今日は何時の電車に乗る予定か分かりますか?>
ああ、同じ電車に乗って登校する約束をしたはいいけど、具体的な内容は決めてなかったからな…
俺はまだ眠そうにしながら、さくらさんに返信し、乗る予定の電車の時間を伝えた。
しばらくすると
<その電車に乗れるように私たちも行きますね!>
と返信がきた。彼女達はどうやら俺のスケジュールに合わせて行動してくれるようだ。
俺は、ありがとうの意味を込めてスタンプを送った。その後、意識がはっきりしてくるまでボーッとしてたら、またもやメッセージが届いた。
今度は陽子からだ。
<咲ちゃんの寝顔可愛くない?>
そのメッセージの下には、とある画像が送られてきていた。
そこにはさくらさんの、大変けしからん姿が映し出されていた。
「!?!?!?」
目を閉じて、気持ちよさそうに眠っているさくらさん、よく見ると少しヨダレが垂れた跡がある。あどけない寝顔をして、ピンク色のパジャマを着用している。しかし、寝ている間に服装が乱れたのか、おへそとかその他諸々がはみ出している。ピンク色だった。
俺はすぐにその写真のデータを自分のPCに移したあとに、念のためスマホからその画像データを削除した。
そして陽子に急いで返信する。
<これ本人から許可取った?流石に無許可でこんな写真人に送ったらダメだと思うよ?>
自分でも白々しいと思うが、ありがとうと伝えるわけにもいかなかったのだ。だからしょうがない。
<許可は取ってないよ。約束の時間すっぽかして寝てた咲ちゃんへの罰なの!咲ちゃんには内緒ね♪>
おいおい無許可かよ!?流石にやりすぎじゃね?
まあ、無許可の方が興奮するけどな。
おかげさまで、しっかりと目が覚めてしまったよ…
とりあえず、色々な意味で陽子には感謝しておこう。
俺は朝のルーティーンをこなし、約束の時間に遅れないように少し早めに家を出た。朝から美少女と一緒に通学できるということで、俺は普段よりもワクワクしながら駅に向かったのだった。
駅に着いてしばらく待っていると、目的の電車が到着した。人は多いけど、満員電車ほどではない。周りの人に迷惑をかけないように、俺は2人の姿を探した。
いた!
幸いすぐに見つけることが出来たので、俺は2人と合流する。
「おはよう、2人とも」
「おはよう、光くん!」
「おはようございます。太陽くん」
さくらさんと目が合う。
先ほどの画像が、フラッシュバックしてくる…
はっ!いかんいかん!流石に本人を前にして想像するのはまずい!
「どうかしましたか?」
「いや、何でもないよ」
「え?でも今私の顔見て目をそらしませんでしたか?もしかして顔に何かついてます?」
「あー、いや、ちょっと思い出し笑いしただけだから」
「そんな面白い顔したことありましたか!?」
「あっはっは!」
俺はとりあえず笑ってごまかすことにした。
さくらさんの隣では、陽子が俺たちのやり取りを見て笑いを堪えている。
陽子まで笑うんじゃない!元はといえば陽子のせいなんだからな!
「そういえば今日の放課後はどの部活を見学に行く?」
陽子がふと思い出したように口にする。
帰りに部活道を見に行くって話をしてたんだっけ。朝の件が衝撃的過ぎて忘れてたわ。
「んー、まだ考えてなかったんだよねぇ。何かおすすめとかない?」
「そうだねぇ。昨日は外の部活だったし、屋内でする部活でも見に行こっか」
「おっけー!じゃあ体育館の中を適当に見て回ろうか」
あ!そういえば大事なことを忘れるところだった。
「でも大体の部活が男子と女子別々じゃないかな?せっかく仲良くなれたんだし、どうせなら一緒の部活がいいよね」
「確かに、一緒がいい!」
「男女合同の部活って何かあったっけ?」
「確かバスケとかなら一緒に練習してるみたいだよ!」
そんなことを3人で話していると、次第に人が乗り込んできて、押されるようにして俺たちの距離はどんどん近づいていった。
そしてついにはこれ以上乗れるか!と言いたくなるくらいになり、後ろから無理やり押される形で二人の間に立ち位置を変えることになった。前がさくらさんで、後ろに陽子がいる状態だ。しかも、二人とも押されているせいか、身体がかなり密着してしまっている。
俺としては美少女二人とこんな風にくっついていられるのが幸せなのだが、この状況はまずい。俺はできるだけ2人を意識しないように自分を落ち着かせようとした。
しかし、頭に現れるのは、ピンク色の下着を纏ったさくらさんの姿。しかも本人の香りを直に感じながら、体に触れ合っているのだ。
当然のように俺の体に変化が現れはじめる。
そのことに、密着している彼女も気付いてしまったようで…
目の前のさくらさんの顔がどんどんと赤くなっていく…
「「……………」」
「本当にごめん!!」
駅から降りた俺は、とにかく彼女に謝り倒した。ちなみに、様子がおかしいことに気付いた陽子にも隠し通すことができなかった。
「だ、大丈夫ですよ。その、わざとじゃないのは分かってますし、生理現象としてしょうがないのも理解してますから」
「そ、そうそう。全然、全然気にしてなんてないから、だから、謝らなくていいんだよ?」
そうは言ってくれているが、2人とも視線は明らかにこっちを向いていないし、顔も真っ赤だ。
これは相当怒らせてしまったかもしれない…
そりゃそうだ。あんなセクハラまがいなことをされたのだ。謝って済む問題ではないだろう。
「すまなかった!」
「えーと、お気になさらないで結構ですよ。太陽君が悪いわけじゃないんですから」
「悪いのは光君じゃなくて、満員電車でしょ?だから大丈夫だよ!」
しかし彼女達は、今回のことは不問にしてくれるみたいだ。嫌な思いをさせたのに、申し訳ない。
二人がそう言ってくれるのだから、これ以上この話を続けるのは空気が悪くなるだけだろう。
「ほんとにごめんな。それと、許してくれてありがとう」
最後に俺がそう言って話を終わらせると、2人は少し申し訳なさそうな顔をしながらも、笑顔を向けてくれた。
許してもらえたから良かったものの、危うく高校生活2日目で俺の人生が終了してしまうところだった。
美少女サンドイッチとか一回でいいから経験したいよね。
リアルでこんなことになってしまったら、まず助からないでしょうが…
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そのテンションで数話作ってしまうほどに(笑)