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恋する乙女は何を思う?  作者: カルロス
第2章.学園生活
22/30

22.お兄ちゃん職人

遊びに行くと思った?残念、可愛い妹ちゃんのターンです!


やっぱり妹回は筆が進む(笑)

 陽菜視点



 お兄ちゃん職人の朝は早い。私は早朝、朝5時から目を覚まし、毎日のルーティーンを始める。


 私はスリープモードにしていたパソコンを起動し、監視カメラの映像に切り替える。


「今日の寝顔もとってもステキだね、お兄ちゃん♡」


 そこから1時間ほど寝顔を観察してから、私はもう一つの日課にとりかかり、今日1日の活力の源を補給する。




 この間お風呂で撮った、お兄ちゃんのハダカを眺める時間だ。







 ふぅ……………






 さらに一時間ほどしてから、私は入念に手を洗い、朝食の準備を始める。


 お兄ちゃんが食べてくれる朝食を用意するのも、妹の責務というわけだ。


「ふん、ふん、ふーん♪」


 今日の朝ごはんはサンドイッチだ。スクランブルエッグと、ベーコン、それらをたっぷりとトーストで挟んで三角形に切った、ボリューミーな一品だ。


 だが、これだけだとお兄ちゃんは満足してくれない。


 お兄ちゃんの好みに合わせて、ツナとアボカドを混ぜたサラダ、そして切ったミックスベリーをヨーグルトにトッピングして簡単なデザートにする。それに、お兄ちゃんが毎朝飲んでいるコーヒーも忘れずに用意する。


 すると丁度お兄ちゃんが起きてくる時間となる。


 今日も用意ができる30秒前に起きてきたお兄ちゃん。きっとおいしそうなにおいにつられて起きてきたのだろう。


 そんなお兄ちゃんのかわいらしい一面を見届けることが、最近のマイブームだ。






 ぶかぶかのパジャマのまま出てくるお兄ちゃん。しかも寝癖がまだついている状態。


 眼福だけど、急にそんな姿見せられたらこっちの頭がおかしくなってしまいそうになるから困る。


 今までだったら、もうちょっと警戒心があったような気がするのだが、なぜだか最近は無警戒だ。というか、色々なところがユルッユルだ。










 なにせあれから本当に、毎日一緒にお風呂に入ってくれるのだから…










 いや、流石にちょっとチョロ過ぎない!?今まではこんなことありえなかったよね!?






 一緒にお風呂に入るたびに、この光景は夢なのじゃないかと思ってしまう私がいる。


 一体お兄ちゃんに何があったのか…


 それは分からないけど、もしそれを聞いて、そのせいで前のお兄ちゃんに戻ってしまったら、私はきっと後悔するだろう。


 だから、私はお兄ちゃんの異変に首を突っ込むことができずにいる。


 お兄ちゃん職人としては、お兄ちゃんのことで知らないことがあるなんて事実は受け入れがたいのだが、私は自らの欲望を優先してしまい、ずるずるとここまで来てしまった。


 お兄ちゃんが話してくれないということは、今はまだきっと踏み込むべき時ではないのだろう。


 でも、いつかは真実を聞いてみたいな…




 そんなことを思っていると、お兄ちゃんが朝食を食べ終わる。


「今日もうまかったよ。ごちそうさん」


 たったそれだけの言葉だけで、心の底から温かい気持ちになれる。


 毎日、そんな日が続いていた。











 でも、
















 その日だけは違った。



















「あ、そうだ!今度の連休、みんなと遊びに行くから」













 私の心が、一気に底冷えしていくのが分かる。





 イマ、ナンテイッタ?





 …ミンナ?






 …いつもは二人って呼び方なのに、今日はみんなと呼んだ。



 それはつまり、新しいオトモダチってこと?



 これは、お兄ちゃん職人としても詳しく説明を聞かなければならない問題だ。







「みんなって、いつもの二人?」


「いや、二人だけじゃなくて、優一と、もう一人クラスメイトが、あとバスケ部の先輩も一緒だよ」




 うーん、月城君が一緒ってことは、もしかしたら男友達だったりするのかな?


 月城君はお兄ちゃんと違ってガードが堅めなので、少しは安心できるかもしれない…




「月城君と一緒ってことはお兄ちゃん、他に男友達できたの?」


「いや、他はみんな女の子だよ?」









 ………………………









「へ、へえ~、そっかぁ。分かった、楽しんできてね、お兄ちゃん♪」


「おう!」




 握りしめた私の手のひらから痛みを感じる。強く握りしめすぎて爪が食い込んでいるのだろう。


 でも、その痛みのおかげで、この怒りを、我慢できた。


 危なかった…


 流石のお兄ちゃんも、交友関係に口出ししてくる妹なんてうんざりするだろう。









 でも、一応、念のために、虫よけだけはさせてね?お兄ちゃん…














 ゴールデンウィーク前日の夜。


 私はお兄ちゃんが確実に寝入ったのを監視カメラで見届けてから、お兄ちゃんの部屋に忍び込む。





 ああ、お兄ちゃんの匂いがする…





 毎日お風呂で嗅いでいる匂いだが、部屋に無断で忍び込んで嗅ぐとまた違う味わいを感じる。





 この匂いが、メスどもの匂いで上書きされてしまうところを想像すると、吐きそうになる。










「お兄ちゃんが、悪いんだからね…」












 私は、そっとお兄ちゃんを脱がしていき、首元を露出させる。











 そして、自分自身では確認しにくい鎖骨の上側辺りを指でそっとなぞり、お兄ちゃんが起きないのを確認してから、指でなぞった部分にそっとキスマークを付ける。









 これで、他の女に脱がされても平気だからね?そのキスマークが、きっとお兄ちゃんを守ってくれるから…






 私はそっと、お兄ちゃんの服を整えるついでにパンツを新しいものにすり替えて、穿いていた方を拝借しつつも、部屋を後にする…












 私はその後、自分の部屋に戻って、お兄ちゃんのパンツを握りしめながら心の中でお兄ちゃんのことを考えた。









 お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん…









 どうしても気になることがあるのだ。お兄ちゃんが最近無防備なのは、もしかしたら私の前だけじゃなくて、いろんな女の前でも同じようにしているんじゃないかって…


 もしそうなら、もしかしたらお兄ちゃんを守れるのは、私しかいないのかもしれない。










 いや、もしかしたら…











 最近よく話題に出てきた二人とやらも、お兄ちゃんを守るために協力してくれるかもしれない。




 直接あったわけじゃないので、確信まではできないが、なんとなく、そんな気がしたのだ。


 そんなことを考えながら、私はお兄ちゃんの匂いに包まれて眠りについた。心の中でお兄ちゃんが無事に帰ってくることを祈りながら…








 翌朝、ちょっとした用事を済ませた後に、私は自分のお兄ちゃん職人としてのスキルを磨くことに専念することに決めた。





 目標は、お兄ちゃんが頭の中で考えたことが私の頭にも入ってくるレベルだ。





 この連休は、忙しくなりそうだ。

止まらない妹ちゃんの愛情…


とても尊いと思います。(遠い目)


次回は17日23時に投稿します。


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