16.お弁当
弁当を美味しそうに表現するの難しすぎ(;´д`)
気楽な気持ちで書き始めたのにこんなに苦労するなんて…
GWということで5日間毎日投稿にチャレンジだ!
「光君、一緒にご飯食べよ♪」
今は学校の昼休みだ。
昼休みになってすぐ、陽子たちにお昼を誘われたのだ。
「いいけど、一人誘いたい奴がいるんだが大丈夫か?」
「あ、もしかして月城君?あたしは全然いいよ!」
「私も問題ありませんよ」
二人と話すようになってから、優一とは話す機会がめっきり少なくなってしまった。
新しい友達も大事だけど、やっぱ前から仲の良かった友達も大事だもんな。
「うぃっす、優一。俺達と一緒に飯でもどうだ?」
「ああ、じゃあお邪魔させてもらおうかな」
「全然邪魔なんかじゃねぇからさっさと飯食おうぜ。もう腹減って我慢できねぇぜ」
「お前はいつでも腹が減ってるもんな」
そう言って笑う優一。
「んじゃ決定な。丁度俺たちの前の席が空いてるからそこで食おうぜ」
「月城君、こうして話すのは初めてだけど、これから仲良くしてね♪」
「ああ、よろしく、ひまわりさん。それからさくらさんも」
「はい、よろしくお願いしますね」
俺以外の三人は、軽く挨拶を交わしてから優一は俺の前の席に、陽子はさくらさんの前の席に座ってお昼ご飯を食べることとなった。
俺と優一はコンビニで弁当を買ってきている。
俺たちの今日のメニューだが、俺はコンビニで買った豚肉の生姜焼き弁当、優一は鮭弁と唐揚げを買ってきている。
そしてさくらさんと陽子はどうやら手作り弁当を持参してきたようだ。
「お!そっちの弁当もうまそうだな」
「ふふ、今日のお弁当は自信作ですよ」
「おお!てことはその弁当はさくらさんの手作り?」
「はい、頑張って朝から作ってきました」
さくらさんが作った弁当は、鮭おにぎりと卵焼き、コロッケと枝豆、そしてフルーツが入っている。
「あたしも自分で作ったんだ!」
陽子の弁当には、から揚げ、卵焼き、ブロッコリー、そしてご飯と煮物が入っていた。
「まあ、煮物は昨日の夕食の残り物だし、他のも冷凍してあったものを温めただけの簡単なやつだけどね。でもこれはこれで結構おいしいんだよ!」
「うん!確かにおいしそうだ」
「よかったら一口食べてみる?」
「いいのか?じゃあ遠慮なく」
俺は卵焼きを一つもらって口に運ぶ。
「うん、うまい!」
「そう?よかった♪」
俺はグルメレポーターじゃないのでうまく表現できないが、味付けや卵の焼き具合がいいのか、いくらでも食べられそうだ。
「あ、あの!よかったら私の分もどうぞ!!」
続いてさくらさんもお弁当を差し出してくる。
じゃあコロッケを頂こうかな。
「じゃあ、いただきます!」
うん!これもうまい!なんか母親の作るコロッケとは少しだけ違うような気がするけど、これはこれで俺は好きだな。
「おお!こっちもうまい!」
「お口に合ったようでよかったです!実はちょっと隠し味を入れてるんですよ」
「へぇ、通りで普段食べるコロッケとは少し味が違うと思ったんだ!何が入っているの?」
「ふふ、それはナイショです!」
おいしいと言われたことが嬉しかったのか、さくらさんはいつもよりご機嫌な様子だ。
そこでふと優一のことを見てみる。
そういえばこいつ今日あんまり喋ってないな…
もしかしたら緊張しているのかもしれないな。
そうやってジロジロと眺めていると、優一が話しかけてきた。
「俺のはやらんぞ」
「いらんわ!」
冗談が言えるなら大丈夫だろう。そう判断して俺は弁当を食べる作業に戻る。
ボキッ!
「「「「あっ!!」」」」
あちゃー、俺が使っていた割り箸が折れてしまった。突き刺しただけで折れるなんて、根性のない割り箸だな。
しかし、これはどうしたものか。流石に手では食えないし…
「あー、どうしようか…」
優一に借りようかと思ったが、こいつは弁当をほとんど食べていなかった。
「あれ、優一食わねぇの?」
「ああ、いや、皆のやり取りを見てたら面白くてな。食べるの忘れてたわ」
なんだそれ?そんなに面白いところあったか?
とにかく、こいつが食べ終わるまではまだ時間がかかりそうだ。
となると他の2人から借りるか…
「えーっと、嫌じゃないなら、あたしの箸使う?もう少しで食べ終わるから、それまで待っててもらうことになるから、それでもいいならだけど」
おお!ちょっとこっちからは言い出しにくいと思ってたんだが、向こうから提案してくれるとはありがたい!
「全然嫌じゃないよ、サンキュな。あ、でも別に急いで食べなくてもいいからな。」
「…ぁぅ」
あれ?今なんかさくらさんの方から声が聞こえたような気がしたけど、気のせいだったかな?
「じゃあ、ちょっとだけ待っててね」
そう言ってニコリと笑う彼女。やっぱり美少女には笑顔が似合うなぁ。
「ふぅ。ごちそうさまでした!お待たせ、光くん♪」
陽子がそう言って、使用済みの箸を手渡してくる。
「いやぁ、これでやっと飯が食えるぜ!」
「お腹すいたって言ってたもんね。待たせてごめんね」
「いやいや、こっちこそ急かしたみたいでごめんな」
そう言って箸を受け取る。
「じゃあ改めて、いただきます」
…みんなしてこっちを見てくるのやめてくんない?
アレだろ?間接キスを気にしてるんだろ?
こっちだって別に気が付いてないわけじゃないんだぞ。でもせっかくの好意だと思って気が付いていないフリをしているだけだからな。
だから陽子もそんなに顔を赤くするなよな。そっちから言い出したんじゃないか…
俺は周囲の視線に、自らも顔が赤くなるのを感じながらも弁当を食べ始めた。
???視点
天使が舞い降りた…
一目見た瞬間に、そう思った。
彼女は誰よりも明るい笑顔で、
俺の心の中へと入り込んできたのだ。
話しかけてみようかな…
そう思っていると、
彼女が先に動き出した。
「こんにちは、太陽くん。あたしひまわり!じゃんじゃん話しかけてって言ってたから早速話しかけに来ちゃった!」
彼女は俺に目を向けることなく、俺の親友の元へと駆け出した。
俺は、それを遠くから眺めていることしかできなかった…
好きな人が自分の隣で友人とイチャイチャするとか一番辛い立場かもしれません。
次回は明日23時に投稿したいと思っています。
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R18版のお風呂シーンも書いたのですが、長くなったのでこちらもGW(5月2日~6日23時)に毎日投稿します。
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