15.私の運命の人
今回は真奈美視点です。
妹ちゃんの話を書きすぎて、作者が本編の書き方を忘れてしまいました。
真奈美視点
「さて、明日の入学式についてですが、2年、3年の生徒は新入生をお出迎えすることになっています」
「「「え~~!!」」」
私たちは明日に控えた入学式の準備をするために、新入生より一日早く学校へ来ていた。
そして帰り際に、担任から面倒くさそうな仕事を押し付けられたのだ。
「え~!じゃありません!あなたたちも入学式の時は先輩に迎えられたはずですよ?今回はあなたたちの番というだけです!」
先生の言葉に私たちは納得しながらも、やる気があまり湧かないまま下校することとなった。
「明日ダルいねぇ」
帰り道、今日は明日に備えて部活が休みなため、久しぶりにクラスの友達と下校していたら、言葉通りダルそうにした友人が発したセリフだ。
「まあ、しょうがないんじゃない?もう決まったことなんだし」
さらにその隣の友人が声を発する。この子は先ほど話した子とは違って普段からしっかりとした人だ。
ちょっとムッツリなところはあるけどね…
「でも普段より1時間も早く登校しなきゃいけないんだよ!?こんなの職員の横暴だ!」
「「はいはい」」
彼女が文句を言うのはいつものことなので、私たちは軽く流して、次の話題へと進んでいく。
次の日、新入生の中に私好みの男の子でもいないかな~っと思い、一人一人の顔を確認しながらお出迎えをしていた。
残念ながら、今ここにいる人たちの中にはピンとくる人はいなさそうだ。
まぁ、仲の良い男がいるだけでも勝ち組なこの世の中で、男を選ぶなんて贅沢なことを言えるような人間ではないんだけどね。
でも、どうせ仲良くなるのなら好みの男の方がよくない?
そんなことを考えてるから、いまだに彼氏の一人もできずに処女のままなのかもしれない。
やっぱりもう少しハードルを下げた方がいいのかなぁ?
そんなことを考えながら、時間だけが過ぎ去っていく。
もう少しで教室に戻る時間だ。
その時だった。
私は、遂に運命の人を見つけたのだった。
「ホントだって!絶対目が合ったもん!」
「はいはい、そういう妄想はお家に帰ってからにしてもらっていい?」
「だから妄想じゃないもん!」
「もし本当だったとしても、真奈美の胸にドン引きしてただけじゃないの?」
私はすぐに友達に自慢した。だが、全然信じてくれないのだ。
男の人は胸が大きい方が好きらしいけど、私の胸は周りの男からドン引きされるぐらいデカいのだ。
もしかしたら彼もこの大きな乳を気味悪がって見ていたのかもしれない。
最初はそう思った。
でも、あの視線は今まで向けられてきた視線とは違う何かを感じたのだ。
「もしかしたら彼は奇乳マニアで、私の胸を見てスケベなことをしたいって思ってたかもしれないじゃん!」
「それだけは絶対ないわww」
そんなこと言われなくても分かっている。
でも、少しくらい夢を見させてくれてもいいじゃないか!
次の日、事件が起きた。
「失礼します!」
私が部室で着替えているときに、運命の彼が突然現れたのだ。
視線は、私の胸一直線だ。
彼の顔が、だんだんと青ざめていく。
ああ、さよなら、私の青春…
私は急いで着替えを終わらせ、見苦しいものを見せてしまったことを謝るために部屋を後にする。
その後の記憶はあまりない。
覚えているのは、彼の気分が悪くなり保健室へと連れていかれたことだけだ。
「きっと次があるから大丈夫だって!」
次の日、あれだけ辛辣だった友人が珍しく励ましてくる。おそらくバスケ部の誰かが情報をもらしたのだろう。
励ましてくれるその気持ちはありがたいんだけど、今はそっとしておいてほしい。
「うん、ありがと。だけど今だけは、そっとしておいて?」
私がそういうと、みんな黙り込む。
そんな気まずい中時間だけが過ぎていき、ホームルームが始まるのだった。
あっという間に放課後となり、部活動の時間となった。
正直、今日は休もうかなと思ったが、こういう時は休むより体を動かした方が気分転換になると思い、少し無理して顔を出すことにしたのだ。
多分、彼はもう来ないだろうし…
だが、そんな悲しい予想は外れ、今日も彼は部室に顔を出したのだった。
「昨日バスケ部の見学予定だった、太陽光です。昨日は体調を崩してしまい来ることができなかったのですが、改めて今日見学に来ました!」
昨日とは違い、彼は元気そうにしていた。
対応したのが私じゃなかったからかな?
やっぱり今日の部活休めばよかったなぁ…
今更後悔してももう遅い。
せめて、できるだけ機嫌を損ねないように、彼の視界に入らないようにしないと。
そう思っていたのだが。
「先輩!昨日は中の様子も確認せず着替えを除いてしまってすみませんでした!」
彼は普通に話しかけてきた。
「え?…別に気にしてないから大丈夫だよ。今日はちゃんと元気みたいだね!」
私は無理矢理笑顔を作り出し、彼と対話を試みる。
「昨日は心配をおかけしました!」
「今日は倒れないようにね?」
こうして会話している今も、彼に不快な思いをさせていないかが気になってしまう。
「改めて、太陽光です。先輩の名前をお聞きしてもよいでしょうか?」
はにかみながら、そう聞いてくる彼に、嫌悪の表情は一切ない。
もしかして、私のこと嫌じゃないのかな?
「そんなにかしこまらなくても大丈夫だよ。私の名前は綿花 真奈美。気軽に真奈美先輩って呼んでもらっていいよ」
流石に馴れ馴れしすぎたかもしれない。でも変な期待なんてするより、いっそ嫌われた方がマシだと思ったのだ。
「分かりました。真奈美先輩!」
名前、呼んでくれた。
こんなの、
もう両想いじゃん…
私の頭の中では、先ほどの落ち込みなんかゴミ箱にシュートして、教会の前で彼と抱き合い、幸せの鐘の音が鳴り響いていた。
なんだろう。彼からの視線を感じる…
バスケの練習中、偶に彼と目が合うのだ。
見学だし、練習風景を見ているだけかと思っていたが、明らかに彼の眼が私のことを追いかけている瞬間がある。
見ていることに私が気が付くと、スッと目を逸らしてしまう。
その反応はまるで、
まるで、
好きな人と目が合った時のような、
そんな反応をするのだ。
…さっきは冗談で両想いだとか思っていたんだけど、これもしかして本当にワンチャンあるんじゃない?
そのためには、もっとアピールしていかないと!
早速バスケの体験をしてみないかと声をかけ、彼に教えることとなった。
…正確には、彼らだけど。
私は基本中の基本、ドリブルについて説明する。
やり方を教えたら、まずは実際に体験してもらう。
そのうえで、どうすればよくなるのかを教えていくのが私の教え方だ。
一生懸命にドリブルする姿がとても様になっている。写真をとって家宝にしたいくらいだ。
私のおっぱいもドリブルしてくれないかなぁ…
その男らしい手で、バスケットボールのように乱暴に扱われたい。
ちょっとだけ、彼の手に触れてみたらダメかな?
そう思った時には口が動いていた。
「ちょっとボール貸して?お手本を見せてあげる!」
素直に両手で持ったボールを差し出してくる彼の手に、そっと触れながらボールを受け取る。
ほんのちょっと触っただけでも彼の手がゴツゴツしているのが分かる。
男の人の手ってこんな感じなんだ…
今までまともに男子に相手されてこなかった私は、手が当たったのに嫌な顔一つしない彼という沼にハマっていくのだった。
そして、ドリブルをしているときに感じる視線…
そのときの視線を受けて、私は確信した。
彼が向ける目は、今まで散々向けられてきた嫌悪の目ではなく、
まるで女子たちが男子を見つめるような、欲情にまみれた視線だった。
そのことに気が付いた私は、不自然にならないように気を付けながら精一杯揺らしてみる。
彼の視線が、バストに合わせてバウンドしているのが丸わかりだ。
まさかこのコンプレックスの塊が、役に立つ日が来るなんて考えもしなかった。
「よかったらバスケ部に入ってくれると嬉しいけど、入部しなくても、また体験ぐらいならさせてあげられるから、遠慮しないでいつでも来てね!」
この調子なら、彼の入部は決まったようなものかもしれない。
そうなったら、また着替えを見られる日が来る可能性も高い。
練習が終わった私は、今より胸が強調されて見える下着を買いに行くのだった。
何がとは言いませんが、バスケットボールよりは小さいです。
最初は同じぐらいの設定でしたが、流石にデカすぎかな?と思ったので少しだけしぼみました(笑)
大きい方が好きな人だけ、バスケットボールぐらいだと思ってください。
次回は5月2日23時に投稿したいと思っています。
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