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盗賊ちゃん4話

 ここまでの旅路では私はあえて口出しはしなかった。


 私が口を出せばややこしくなる可能性も考えられるからだ。


 この街の名前は"サクスウェル王国"といい、貴族の階級制度があるという。


 最も上の立場にあるのは王と王族たちだがその下に続く形で六つの貴族が存在し、そのうちの一つがこの国の代表貴族だという。


 名前はスピア・フォン・ベルギウスと言い、年齢は四十歳くらいとのことだ。


 年齢的に考えれば国王はその息子ないし孫といった立ち位置になるのだろう。


 だが、平民は違う。


 貴族は例え現王が亡くなっても王位を継ぐことはできないらしい。


 その代わり、新たな次期の王を決めるのは貴族の特権であり選挙という形で投票が行われるそうだ。


 要するに貴族たちはそれぞれが力をつけなければいずれは地位を失う可能性があるということだ。


 そのため、少しでも功績を挙げようと躍起になっているのだろう。


 彼らは国のため、というよりは自分たちの誇りのために動いている気がした。


 屋敷に到着するとすぐに私は湯浴みと着替えを終えた。


 その際に渡されたのが下着の替え。


 流石に見ず知らずの男性の前で裸を見せるのはかなり抵抗があった。


 その後、私は彼女たちに連れられて部屋に移動した。


 室内は広く豪華な調度品が置かれており、テーブルの上に置かれている紅茶はとても良い香りをしていた。


「ふふ、緊張しなくてもいいわよ。今更、あなたに手を出したりなんかしないから」


 そう言うと女性は立ち上がり窓のそばへ歩み寄ると外を眺めていた。


「私はリリアナ。この国の子爵家令嬢にして冒険者のまとめ役でもある"ゴールドクラス"の冒険者よ」


 彼女はこちらを振り向くと自己紹介を始めた。


 それからゆっくりと私に近づくといきなり抱きしめられた。


 驚いて戸惑っていると耳元でささやくように話しかけてきた。


「辛かったでしょう……。だけどもう大丈夫……。ここにいるみんなはあなたの味方だからね……」


 それは本当に母が子に語り掛けるような声色だった。


 気づけば彼女の背に腕を回し、すがるように泣きついた。


 それからしばらく泣いたあとに改めて全員の紹介が始まった。


 まずはリーダーのルーイン。


 性別は女性であり、職業はナイト。


 金色の長髪が特徴の女性で少し吊り目がちではあるが顔立ち自体は整っていて美人と呼べるレベルだ。


 年齢は二十二歳で金髪のショートカットがよく似合う大人びた雰囲気を持っている。


 次に自己紹介したのは女性の騎士。


 性別は女性。


 鎧の上からでも分かるスタイルの良さが特徴的で、青色の髪を背中まで伸ばしている。


 そして身長百七十後半はあるであろう長身で細マッチョ体型をしている。


 年齢は二十五歳のようで赤い瞳をしており目つきはやや鋭く、真面目な雰囲気を持つ人だと思った。


 次は大柄な男で名前はデトック。


 身長は私よりも高い180以上ある筋肉質の体躯にスキンヘッドが特徴でかなり迫力のある顔だちをした中年の男だった。


 見た目は完全にヤクザなのだが性格は穏やかであり、口数が少なく無愛想な態度をとっていた。


 年齢は四十四歳らしく、口調からしてあまり感情を表に出さずに生きている人物だと認識できた。


 次は小柄な女性で名前はミレアナ。


 性別は男性で幼い顔をしており茶褐色の短髪を持った子供のような体格の持ち主だ。


 年齢は十六歳で明るい感じの青年でいつも笑顔を絶やさないタイプだった。


 その表情からは善悪の区別がまだついていないんじゃないかと思うくらい純粋さを感じさせてくれた。


 最後に自己紹介してくれたのはエルフの少女で私よりも頭一つ分は小さい身長に綺麗な薄緑色のショートヘアをした少女。


 名前はセレネといい年齢は十一歳とのこと。


 年齢は私と同じくらいでありながらどこか気品があり高貴な存在であることがすぐに分かった。


 また、彼女は私の事をとても心配してくれて気に掛けてくれる様子でお姉様と呼んでくれるほど懐いてくれている。


 そして全員が揃いの服を着ていたことも印象的ではあった。


 特にルーインと呼ばれた女性が着こんでいた服はどう見てもメイドが来ているものと全く同じ服装をしていたからだ。


 その後、私はリリアナという女性の案内の元、屋敷の中を見て回る。


 "この部屋は自由に使っていい"と言われたがやはり家具が豪華すぎる。


 平民がこんなものを見ればおそらくは発狂するのではないかと思えるほどのものだった。そんな時であった。


 ドアノブからカチリという音が聞こえてきたのだった。



この作品、面白くなる未来が見えなかったので打ち切りますね。

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