第九十一話 衝撃的な一打
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「お待たせしました、ランチセット二つです!」
先ほどの店員が二人のテーブルに料理を運んでくれた。
ただ、二人は無言で頷くことしかできなかった。
それだけ、この瞬間は衝撃的だった。
「紫電君、なんとセンターバックスクリーンへの先制ツーランです!」
スクリーンにはマウンドで片膝をつく宮西、そして黙々とベースを回る紫電の映像が流れていた。
「アウトローのストレート、決して甘いボールではなかったですが、如何でしょう」
実況者が解説を求める。
「これは紫電君のセンスが光るホームランです」
解説者が話し始めた。
「紫電君は背丈だけでなく腕や足も非常に長いです。だからアウトコースでもバットが無理なく届くんです」
「そして目線のブレない強靭な下半身、そして、この大舞台でも迷いのないフルスイングができる一年生離れしたメンタル。正直ここまでの選手は見たことがありません」
元ノンプロチームの監督だという解説者も大絶賛を送っていた。
守も、瑞穂もその言葉は過大評価ではないと感じていた。
「宮西さん……私たち明来打線は全くと言っていいほど打てなかったのに」
瑞穂の言葉に、守は口を開いた。
「簡単にツーアウトを取って、お兄さんのレフト前。ここまでは強豪同士らしい攻防だったけど……」
守は一瞬、間を置いて続けた。
「正直、あのホームランで空気が変わった」
ピッチャーとして、何か感じることがあったのだろう。守の手が震えているのを瑞穂は見逃さなかった。
「左中間真っ二つ! 打った黒江君は二塁へ到達ー!」
五番バッターの選手も、あの宮西のボールをしっかり芯で捉えていた。
――彼も学年一年生、そしてポジションはピッチャーと映像に表示されていた。
こちらは紫電とは真逆、百七十センチもない背丈の選手で背番号十七を付けていた。
西京はなんと四番と五番、ピッチャーが一年生だったのだ。
そして、スターダムを駆け上がりそうな選手はやはり人気が出る。バー店内も大盛り上がりだ。
――初回の攻撃で、西京は三点リードをあげた。
一回表 西京学園 三対ゼロ 皇帝学院
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