第三十三話 完璧な立ち上がり
前回の続きです!
ついに始まった夏大会初戦!
守の立ち上がりにぜひ注目して下さい!
今回もよろしくお願いします♫
●初めての読者様●
この度はアクセス頂きありがとうございます!
少しでも楽しんで頂ける様、一生懸命書いております!
よろしければ第一話から読んで頂けると、より楽しめると思います。ぜひご覧下さい!
守の完璧な立ち上がりに、応援席も大いに沸いていた。
「キャー! 千河君カッコいいー!」
「キャッチャーもナイスキャッチ……キャー!千河くーん!」
千河ヒカル親衛隊……もとい明来高校チアガール部が黄色い声援をあげている。
えこひいき感は否めないが、以前より全体を応援する様になっていた。
そして応援席では東雲が、チア部を目の保養にしつつ戦況を見届けていた。
「ふん、実践初披露にしてはそこそこじゃねーの」
素直に褒めないが、東雲の顔は少し満足げな様子だった。
「ねー、東雲ってよく千河君と練習してるよね? 仲良いんだ?」
チア部の部長となった清水が東雲の前にヒョコッと顔を出した。
「あぁ!? あんな女顔となんか仲良くねーよ! 同じピッチャーだから仕方なく教えてやってるだけだ!」
「ふーん。だけどさっきの三振、手をグッと握ってなかった?」
清水がニヤニヤしながら東雲の右手を指さした。
「な……これは握力トレーニングだ! ふざけた事言ってんじゃねーよ!」
「はぁ……。東雲って、見た目は悪くないんだから、もー少し爽やかになればモテると思うのに」
東雲は赤面した。
それはもう真っ赤にしていた。
「し、しらねーよ! 別に俺モテたくねーし? 別に困ってねーし?」
「はいはいそうだね、チアばっか見てる東雲クン。熱中症には気をつけなよー」
清水は新しいスポドリを東雲の横に置いて、持ち場に戻っていった。
「別に嬉しくねーし、顔が火照ってるのも暑いだけだし……」
東雲は独り言を呟きながら、貰ったスポドリを口にした。
グラウンドに視線を変えると、ちょうど鎌瀬の三番打者が空振り三振に倒れていたところだった。
なんと守の立ち上がり、三者連続三振という完璧な内容となっていた。
「まぁまぁだな。チェンジアップ、まだ高けーよ」
口調は厳しいが、東雲の顔は少し笑顔になっていた。
一回表 終了
明来 ゼロ対ゼロ 鎌瀬
今日もご覧頂きありがとうございました。
引き続き頑張っていきますので、是非また守たちの活躍を見に来てくださいね!
初めてご覧頂いた方は、宜しければ第一話からお読み頂けるとより楽しめます!
この作品が、少しでも皆様の楽しみになれますように。




