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第二十話 中学MVP

 前回の続きです!

 今回もよろしくお願いします♫


●初めての読者様●

 この度はアクセス頂きありがとうございます!

 少しでも楽しんで頂ける様、一生懸命書いております!


 よろしければ第一話から読んで頂けると、より楽しめると思います。ぜひご覧下さい!



 ダッシュでベンチに戻った守を、ナインが暖かく歓迎してくれた。


「ヒカルー! 本当カッコ良かった! はいこれドリンク!」


「千河っちのバント、マジパネェ!」


「千河! お前なら還してくれると信じてたぞ!」


 瑞穂、青山、氷室、他のみんなも全員で守のスクイズを祝福してくれた。


 守は照れながらドリンクを口にした。


 ふと視線を感じたので目をやると、東雲がベンチに戻りながら羨ましそうに見つめているのが見えた。

 彼はもしかしたら、誰かに認められたいのかもしれない。


 ベンチでドリンクを飲み干したのち、守はマウンドに向かった。

 皇帝ベンチに目をやると、またしても東雲が監督に怒られている姿が見えた。

 ――そして神崎が太刀川相手に投球練習をしていた。

 恐らく東雲は降板なのだろう。


 バッティングとは裏腹に、守のピッチングはこの回も苦戦した。

 六、七番に連続ヒットを許し、八番は送りバント成功。

 そして九番の内野ゴロの間に三塁ランナーの生還を許してしまった。

 何とか一番バッターを抑えたが、また三点差になってしまった。


「すまない、また打たれてしまった!」


 ベンチに戻ってすぐ、守はメンバーに謝罪した。

 だが皆暖かい言葉をかけてくれた。

 本当にいいチームだと守は感じていた。


「みなさん、マウンドに注目してください」


 上杉だった。皆がマウンドに視線を送る。

 マウンドでは神崎が投球練習を始めていた。

 キャッチャーは――太刀川が務めている。

 東雲の姿はグラウンドにはなかった。どうやらベンチに下げられてしまったようだ。


「監督、太刀川さんは試合に出ないのでは……」


 不破が尋ねた。皆も首を縦に振っている。


「ええ、そう聞いていましたが……恐らくは夏に向けた準備でしょうね。神崎君の球を実践で受けるための」


 皆が焦りの表情になっているのを見て、上杉は話し続けた。


「ただ太刀川君を出すつもりが無かったのは本当でしょう。あなた方が東雲君を降板させることができたからですよ」


 上杉の上手なマインドコントロールが効いたのか、皆やってやるぞと言わんばかりにマウンドを凝視した。


「中学MVPってやつの球、どんなもんか楽しみだぜ」


 兵藤がヘルメットを被り、バッターボックスへ向かっていった。


 投球練習が終わり、兵藤が打席に立つ。


 サインにうなずいた神崎は息を吐きながら大きく振りかぶった。


 ――スパァァン!


 グラウンドから破裂音が聞こえた。

 違う、これは捕球音だ。

 投手としては毎回この音を鳴らして貰えるほど、幸せなものはないだろう。

 明来ナインは今の球見たかと言わんばかりに、左右のメンバーと目を見合わせている。

 

上杉はどこからともなく取り出したスピードガンを持っていた。

 そして笑みを浮かべながら、メンバーに画面を見せてきた。


「みなさん、これが中学MVPの実力です」


 スピードガンの表示を見た全員が、驚きの表情になる。

 明来メンバーは先ほど灯ったやる気モードから一転、また焦りモードに変わってしまったようだ。


「百四十八キロ!? これ確か甲子園の一年生最速タイ記録じゃあ……」


 不破の問いに上杉はニッコリ顔でうなずいた。


「東雲君も百三十五キロを出していて、かなり優秀でしたが……彼は次元が違いますね」


 結局兵藤はストレートだけで空振り三振となった。

 ポーカーフェイスの彼だが、ベンチに戻る際に何度も神崎の方を見つめていた。


「神崎氏……ここまで成長しているとは」


 山神は神崎の方を見つめ、バッターボックスへ向かっていった。


 五回表 途中

 明来 二対五 皇帝



 今日もご覧頂きありがとうございました。


 引き続き頑張っていきますので、是非また守たちの活躍を見に来てくださいね!

 

 初めてご覧頂いた方は、宜しければ第一話からお読み頂けるとより楽しめます!

 

 この作品が、少しでも皆様の楽しみになれますように。

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