~だからバリーボンズと漬け物の石だって言ってんだろ~
やぁ。僕はバリーボンズ。小学三年生。生粋の日本人さ。なぜって?なんたってさぁ、ただの名前だからだよ。名字は狭間だからね。よろしく。
そんな僕がこれから大冒険に出ると思う。なぜだろう。なんでだろう。そんな気がしてならない。そうでなければ、僕の名前がバリーボンズであることがおかしいと思わないかい?ふざけるのもいい加減にしろって話だよ。
1バリーボンズ、駆け出す
「今日も学校かぁ。いきたかねーなー」
バリーは小学校に通っている。全校生徒5人の田舎の学校である。だが現在、一人は海外留学し、もう一人は風を引いて絶賛お休み中で、現在3名しか学校に来ないのである。
「あのクソガキ、今度は校内中引きずり回してゴミ箱にぶち込んでやるからな」
バリーは怒りのあまり、かき混ぜていた納豆をごはんの上にぶちまけてしまった。
彼が言うクソガキとは、今日も来るであろう力道産である。彼はバリーより三つ上の六年生である。彼には散々馬鹿にされたりからかわれたりしていてバリーは毎日彼をぶん殴ったりしているのだが、山のように屈強で1ダメージも与えられないのだ。
朝食を納豆かけご飯、豆腐、味噌汁、豆乳で済ませたバリーは自転車にまたがり学校を目指した。
彼は早く家を出る。なぜなら自転車といえどもなかなか時間がかかるのだ。補助輪つきだと。彼はかつて言った。
「俺は一生こいつ(補助輪)と付き合うことになる」
バリーは両親との特訓虚しく、ついには補助なしには自転車に乗ることができなかったのである。
それもまた力道産には格好のネタとなるのだ。
「ヨロヨロやってきたのう!ボンズ!」
力道産は校門正面に突っ立ってバリーを待ち構えていたようだ。
「うっせぇゴミ!埋めるぞ!」
「三輪車にのってるお子ちゃまとは思えない口の悪さだの!ひどいでやんす!」
「うっせぇ!耳にムカデ入れて口にダンゴムシぶち込ませろ!」
「お下品、お下品、親の顔なんて見たくも無いのう」
「てめぇの髪の毛ひじきにしてやるよ・・・かかってこい」