表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/567

87話

昼一話。夜二話です。驚くことに、PVアクセスが7万突破しました!。

皆さまありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします。

「コロちゃん機嫌なおしてー」


「・・・ワン」


「コロちゃぁぁぁぁぁん」


「・・・ワフ」



コロちゃんにくっつきながらねだってみたりしてるが、うっとうしそうに手で押される。

だが俺は見逃さない。コロちゃんが内心喜んでいるのを見逃さない。

このまま続けてれば今日中に抱っこまでもってけるぞ。



「まぁたやってるのか」


「あ、おかえり」


「ワン!」


「おう。ただいま」



親父帰還



「それで、また猫にでも囲まれたか」


「何故分かった」


「コロとお前がそうなってるのって大体それしかないだろう」



このやり取りは、そうだな・・・何回目だろうか。まぁそれくらいいっぱい繰り返してることではある。

俺の動物好きはコロちゃんも知っているし大して気にしてないんだが、同じような子。猫とかのモフモフ系の動物に対してはちょっとだけ嫉妬する。

ふーちゃんみたいに完全に家族になっている子ならいいらしいんだが、野良猫とかはダメらしい。



「ん?コロだけか?」


「あっち」


「うん?」



そこには犬用おやつのちょっと硬い奴をガジガジしながら暴れるふーちゃん。

お手玉の数が20個に行きそうなすらっぴとバトちゃん。

テレビの前で某友情破壊人生ゲームをするニホリとピッちゃん。それを見守るふーりんちゃん。

外でいまだに焚火に当たるしーちゃんとユニちゃんとねっさん、その他多数の野生動物たち。



「ここは動物園です」


「世にも珍しすぎるわ」



金取れそう。



「あ、焼き芋とじゃがバターあるよ」


「ああ、だから焚火か」


「ふーちゃん特製ですぞ」



それ以外にも少し手を加えたが。



「・・・変なことしてないよな?」


「してないよ。せいぜい魔石を火種にシュートしたくらいで」


「なんだ・・・おん?」


「おかげで只の芋が健康食品に・・・」



具合の悪かった鳥がちょい食べたら一気に元気100倍になった。



「何してんの!?」


「俺もびっくり」


「だろうな!!」


「しかもさ、魔石を火に入れると火がなかなか消えなくて」


「そりゃ、ふーちゃんの魔法の火なんだろう?」


「うん」


「だったら魔力がある間は燃え続けるだろうさ」


「ああなるほど」



火力が上がらないからなんか食べ物のほうに全部効果がいったのかと思ったけど。そうかその考えもあるか。



「これで火力発電できないの?」


「・・・火力維持と魔石の消費量がえげつないことになりそうだな」


「今のなしで」



折角余裕が出てきてるのに勘弁してほしい。

また魔石周回の日々になってしまう。レベル上げの観点からいうと効率悪くてやりたくない。



「まぁ一般にもダンジョンの門を開けたらできそうだな」


「・・・そんな話出てるの?」


「話自体は結構前から出てるさ。まぁ他の国の様子を見ると日本じゃ暫く無理そうだが」


「なんで?」


「簡単な話、どこに責任がいくんだってことだ」


「うわぁ」



こういう時はよその国の思い切りの良さというか、フロンティア精神的なものが素晴らしいと思うわ。


だってこれ、要するに責任の押し付け合いだろ?

ぶっちゃけた話、ダンジョンに潜る人間の生死を考えなければ潜りたい人はどんどん潜らせた方がいい。

その方が魔石が手に入る可能性も上がるし、他の素材も多く出回るだろう。

それをしないのは、ダンジョンが危ないからってことと、その危険に対して責任を持ちたくないって考えから来ている。



「なんかもう潜りすぎて自由にすればって感じになってきてる」


「感覚マヒしてんなぁ」


「だってさぁ。実際魔石は欲しいんでしょ?」


「うちはお前がいるからかなり量があるが、うち以外はそうだな」


「だったら研究所とかでもなんでもいいからさ。そこの専門で雇えばいいじゃない」


「ほう」


「一般開放は難しいんだろうから、そういう感じで限定的にしてやればまだ簡単じゃない?」


「なるほど・・・」


「てかこれくらい誰か考えそうだけど」


「まぁ多分・・・」


「多分」


「言い出しっぺの責任が嫌なんだろ」


「ひでぇ話だ」


「ちなみに、そうなった場合なんだが。研修とかやってくれるか?」


「ええー」


「だよなぁ」



藤岡さん達じゃダメなのかってところ。



「だが一番安全なのはお前がついていることだしな」


「そこは否定しない」



なんせ最強ですから(ドヤ



「最強はコロちゃんだろう」


「ワン」


「あ、はい。すいません撫でさせていただきます」



へへ・・・コロちゃんは可愛いのぅ



「まぁ増員に関してはまた話してみる。お前の話もしていいな」


「いいよー。どうせ関係ないし」


「お前も大概あれだよなぁ・・・」



其れこそ今更だと思うんだが。




















「ワン」


「おう」


「クゥ?」


「ワン」(フルフル


「クゥ!」


「うー!」


「じゃあよろしくー」



今日のお詫びとして、コロちゃんと一緒に寝ることになりました。

わざわざお気に入りのクッション咥えてきて言われた日にはそりゃそのご希望を通しますよ。

普段と違うのは、他の子が全員別室に移動したことかな。しーちゃん何かユニちゃんのところに行ったし。



「・・・そういや、お前とだけって久しぶり・・・でもないな」


「・・・ワン」


「確かに、前は毎日だったけか」



ダンジョンがあの倉庫に出てくるまで、うちにはコロちゃんしかいなかった。

正直、一匹だけで寂しくないかって思った事もあったけど、コロちゃんはそれに関して何も言わなかった。

なんにしても俺と一緒にいてくれた分。むしろ俺の方がありがたかった。



「みんなが来てもお前が一番なんだぞ?」


「クゥン」


「まぁそりゃ、家族が増えるとそうなるんだよ。それはうれしいだろ?」


「・・・ワフ」



すらっぴが来て、すぐにバトちゃんとねっさんも来た。

母さんがふーちゃんを連れてきて、ニホリが生まれて、ピッちゃんも来た。

最近ではしーちゃんふーりんちゃん、ユニちゃんもうちに来た。



「・・・ワン」


「そうだな。じゃあ定期的に一緒に寝るか」


「ワン!」


「へっへっへ。愛いやつめ」



コロちゃんは戦闘面はストイックだし、うちの中じゃ年上だから我慢することも言うだろう。

チビ達と遊んだり、時には保護者したりと、大人な感じを受けるときは多い。

でも、コロちゃんだって寂しい時は寂しいのだ。今回の猫騒動で、それがちょっとだけ爆発してるんだろう。



「ワン」


「もっと撫でる?そんなんでいいならいつでも来ていいぞー」



ベットの上でコロちゃんを両手で首あたりを軽くわしわしする。

気持ちよさそうに目を細めて満足げだ。



「さて、今日は寝るか」


「ワン」


「・・・入る?」


「ワン!」



ブンブンしっぽを振りながら喜んでいる。

ああ、やっぱり。コロちゃんは可愛いなぁ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] もうこれコロちゃんがメインヒロインでいいよね?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ