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83話

21時には遅れましたが二話投稿です。

今日はいいダンジョンびより、新たに23層にチャレンジ・・・ではなく22層へ。

行こうと思えばすぐに23層に行けるが、目的は別にある。



「今日は海をいやいやながら調べまーす」


「う?」


「だって動きにくいじゃないか」


「ぴー」


「動くっていうか、お前は浮く?」



水を使って移動するからなんだろう。泳いではないわな。なんだろう、ジェット水流だからなんかのアクティビティ?



「大体俺が泳げるくらいで他のみんなは出来て犬かきが限界ですし」


「クゥ」(ドヤ


「ワン」(ドヤ


「いやそんな誇られても」


「ちゅ~」


「お前はそもそも水が嫌いだからな」



正確には足元が濡れるくらいなら問題なし。顔まで来るのが嫌らしい。お風呂も桶にお湯入れてあっためてるくらいだし。シャワーなんてもってのほか。それでもシャワーは使うんだけど。



「ききー!」


「ぴぴー!」


「お前らはそもそも海入らないから・・・」


「・・・めぇ?」


「いや、しーちゃんもちょっと・・・」



やっぱりうちの面子水の中ダメすぎるんじゃ・・・。別に行く必要ないんだけどさ。

それでも今回みたいに水中を調べなきゃいけない時はあるだろうしな。

でもでもそれだけの理由でテイムするのもなんかなぁ。



この話は結局自分の中で決着つかないし意味ないし何回もしてるからいい加減解決したいんだけどな。



「流石に水中生物はな・・・」


「う?」


「ダメじゃないんだけど・・・専門家居ないし」



親父も母さんも生物研究者。だけどどちらかというと陸上生物専門。水中生物はそこまで詳しわけじゃない。もちろん、普通の人よりは詳しいだろうが。

ああ、後は虫もダメだな。苦手ってわけじゃないけど、なんか詳しくないんだよな。なんでだろう。



「あれ、親父は詳しいんだっけ?クワガタとか」



あれは研究云々っていうより、単純な趣味な気もするが。



「クワガタのモンスターっていなかったな」


「うー」


「あ、下にいるの・・・いるのか・・・」



知られたらテイム頼まれそうだな。



「まぁともかく、今日は海だ海!」


「う!」


「はいニホリちゃん」


「うーううー」


「海の中の状況全部」


「う!?」



俺も驚いたわ。



「余りにも雑な気もしないでもないが、仕方ないのです」


「う?」


「なんも分かってないから!」



酷い話だが、これ半分俺のせい。来た時大体海ってスルーするし。行っても近くの洞窟で骨と戦うだけだし。

そんなわけで海はまーったくわかってない。なんなら少しも潜ってない。



「とりあえず、潜ってくるわ。ピッちゃん」


「ぴぴ!」


「とりあえず肩にくっついてて」


「ぴ?」


「いや、俺の動きを阻害しないように」



頭の上だと微妙にバランス崩しそうで・・・あ、でも海中なら関係ないか?



「とりあえず臨機応変にお願い」


「ぴー」


「ん。お願い。ボンベもよし。じゃあ行ってきまーす」


「うーうー」「ワン!」「クゥ!」「きき~」「ぴ~」「めぇ~」「ちゅ~」





















(見てるだけでも思ったけど、むっちゃキレイだわ)



透明度が高いのだ。顔を付ければ底が見える。

これはプランクトンがいないことを示している。生物が生きる環境としては適していないのだ。

だが、海藻らしきものはそこそこある。サンゴもあるし、違和感があるな」



(まぁダンジョンの生物に常識で考えても意味ないか)



ピッちゃん達もダンジョン時代は食事してなかったって言ってたし。

こいつらも何かしらの影響で存在しているんだろう。


だがそれにしても、全く魔力を感じないのはモンスターがいないってことでいいのか?



「ぴぴ?」


(・・・え、なんで普通に喋れてるの?)


「ぴ~」



ピッちゃんが後方に向かって水を吹かすことで移動している。

だがあれだ。元が水色だから見にくい。あと何故発生できる?



「ぴぴぴ」


(なるほど・・・)



『水魔法』か・・・。

魔法をそんな風に使うとは。いや、むしろそういう風な使い方もできるってのは収穫だわな。

この分だと、バトちゃんの『風魔法』でもなんかできそうだな。俺の『土魔法』は・・・無理だな。思いつかん。

『火魔法』『雷魔法』『無属性魔法』とかも無理だな。


んー。初期モンスター組の汎用性は高いのぉ。



(よし、ちょっとサンプル取るぞ)


「ぴ!」



ちなみに、俺ももちろん喋れないので意思疎通はジェスチャーで。



(んー。見たことないなぁ)



今日の為にいろいろ図鑑は見てきたが、そのどれにも当てはまらない。海藻もそうだが、サンゴも見たことない色してるものもある。

もちろん普通の色してるやつ・・・いわゆる珊瑚色ってやつだな。あれもある。色とりどりだから綺麗っちゃ綺麗だけどな。



「ぴ!」


(ん?・・・おおう!?)



ピッちゃんが取ってきた・・・取り込んできた?

まぁとりあえず、何か持ってきた。


なんと貝だ。

生物自体がいないと思っていたが、貝はいるのか。

いや、違う。よく見ると結構いろいろいるな。



(魚・・・違うな。全部珊瑚?)



形は魚だ。でも明らかに珊瑚でできている。ピッちゃんが持ってきた貝もよく見ると貝じゃないな。貝の形をした珊瑚だ。

おお、あっちはアホほど大きい海藻だ。ちょっと持って帰ろ。






















「ああ!!戻ったぞー」


「うーうー」


「めぇ」


「おおうお出迎えご苦労。色々取れたわ」



やっぱり生物は海藻だけだったな。いや、これは植物扱いで生物じゃない?

・・・違うな。生き物はいなかった!



「でもほれ。珊瑚の魚」


「うー」


「きれいだよなー。なんかこれが泳いでた」


「う?」


「ん?これだけ?」


「・・・う!?うーううー」


「・・・まぁ聞かなかったことにしてやる」



これだけ?と聞かれたからまだ何かいるな。はぁまだまだ長く来なきゃダメかな。

ていうか、この階層だけでも専門チームとか組んだ方がいいぞこれ。俺がやってちゃ効率悪くて仕方ない。

俺の身体能力が上がっても専門家には勝てないしな。連れてくるだけならだいぶ楽になったし。



「ああ、海の中に宝箱とか・・・ないよなぁ」



ダンジョンあるあるで、なぜか道端とか部屋の中に存在する宝箱。

海の中だと隠されてたりで宝探し気分・・・とかあったらよかったね。ないわ。

そもそもここに来るまでにボス以外で見たことないわ。



「贅沢かもしれないけど、もうちょい探索にも楽しみが欲しいよな」


「う」


「めぇ」


「言っててもしゃーないか。はぁ。レベル上げもできないし、海はきれいなんだけどさ」



それが唯一の楽しみか。なんてことだ、ほぼ得がない。



「せめて水中のモンスターでもいればなぁ」



緊張感は出るからもうちょい集中できそうだけど。



「・・・うー」


「お?」


「うーうー」


「うえ?」



ニホリが非常に言いずらそうに、いるよー。


え、いるの?あの魔力のかけらも感じないあの海に?



「う」


「はあ?砂の下?」


「うー」


「珊瑚を背負ってる?・・・亀?」



俺が取ってきた珊瑚の魚もそのモンスターの魔法らしい。俺のゴーレムに近いか。あれで周囲の観察をしているらしい。

強さ的にはこの階層の骨と同じ感じの強さらしい。ただ、海の中な分苦戦はするだろうと。



「へぇ。ちょい戦ってみたいけど。今日はいいや」


「う?」


「だってなぁ・・・俺とすらっぴしか戦えないし。レベル上がらないし」


「・・・めぇ」


「そうだよなぁ。骨とやってた方がまだマシだよなぁ」



経験値もほとんど得られないなら本当に戦うだけ無駄な時って多いよね。

ああ、でも最低でも一回は戦うか。何の素材落とすのか調べなきゃいけないし、使えそうなら数集めなきゃいけないし。


・・・めんどくせぇ

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