518話
ディフェンス系で対戦は時間泥棒
「んなわけで追い出された」
「めぇ・・・」
「!!」
「ぐぅお~」(ヨシヨシ
ピッちゃんの日向ぼっこの邪魔だということで追い出されました。
なのでしーちゃんたちの小屋に避難。
そこにはしーちゃんとユニちゃん。そしてカルちゃんがいた。
あ、何故か寒いのか猫たちもいっぱいいるよ・・・ん?犬もいる・・・どこの子?
「めぇ」
「あらま珍しい」
野良犬っていうのはこの付近だと珍しいんだけどな・・・
ぱっと見痩せているってこともない。変な傷跡もないし。アンバランスな子だな。
「逃げだした・・・ああでもそんなの聞いてないな」
この付近で犬を飼ってる家から脱走したとこは聞いたことはない。
ってことは、この子は本当に野良だな。運がよかったのだろう。
恐らくは結構1匹になったが早いタイミングでこの街に辿り着いたかな。
鳥だろうが猫だろうが、大体ここの庭に1回は辿り着くからな。
「でもなんでカルちゃんのお腹の中に入ってんの?」
「ぐぅ!」(エッヘン
「何故に誇らしげなのだ」
胸を張るところではないないと思うのだが・・・?
「お世話してるの?」
「めぇ」
「ああルミネもか」
「わん」(ペコリ
「あら礼儀正しい」
お腹の袋から顔だけを覗かせてペコリと挨拶をしてくれた。
うんうん。ルミネあたりから聞いてたんだな。
そんなことを考えていると、小屋の中に噂のルミネが入ってきた。
「わふー・・・・わん?」
「よっ」
「わん」
「お前が面倒見てるのか?」
「ぐぅ~」
「一緒に?」
「わん」
ふらっと来たこの子を確保・・・確保?してここに居させているらしい。
「子供たちは?」
「わん」
ああ、ねっさんそこに・・・いつのまに庭に出たんだあの子は?
子供達はねっさんの分身達と遊んでもらっているそうだ。
その間に様子を見に来たんだそうです。
「いつからいたんだ?」
「・・・ぐぅお?」
「わっふ」
「1月?・・・最近思うんだけど」
君ら俺に負けず劣らず勝手に動物連れ込むよね。
当然ニホリ達は知っているそうだ。
というか、ニホリ達は完全に俺が連れてきたと・・・またか。またなのか。
コロちゃんだけは違うのがわかっていたそうで、ルミネとカルちゃん。しーちゃんは説明を聞いているそうだ。
「めぇ」
「まぁ俺ならそうするわな」
まずうちに来たなら自己紹介はさせるからな。
・・・もしかしてだけど?
「ケットシーの猫に関しては?」
「めぇ」
「!!」
「ぐぅお」
「わん!」
「うーんこの」
なんでマジで俺以外は皆知ってたんだおい。
おかしいな・・・俺ちゃんとここ1月は結構家にいたよな・・・?
「というか、ルミネ的には子供達との時間減らね?」
「わふ」(フルフル
「そうでもないの?」
「めぇ」
「!!」(フンス
「あ、お前らも面倒見てるのか」
しーちゃんとユニちゃんも何気に面倒見ている・・・というか、この小屋に結構いる時間が長いらしい。
そのおかげで、ルミネだけで面倒みたいで協力出来たってことらしい。
まぁルミネは伊達にお母さんやってないからなぁ。
そういう面では、オミちゃんとルミネには勝てない。
母親って大事なのよいろいろと。
「なぁ?」
「わん!」
「しーちゃんはあそこの羊たちが子供?」
「・・・めぇ?」
「そこらへん微妙なのか」
バトちゃんに前話聞いたこともあるけど、やっぱりダンジョン内の同じモンスターでも家族兄弟って感覚はないそうだ。
それでもあそこの羊達の戦い方の関係上、兄弟的な?くらいのぼやっとした感覚はもっているらしい。
「ユニちゃんは梅子がいるからなぁ」
「・・・」
「・・・今度会いに行くか?」
「!」
最近会ってなかったからな。たまには行ってみるかー
「おっす元気・・・元気なのかそれは?」
「・・・ガウ」
「「「「「きゃんきゃん!!」」」」」
「・・・楽しそうっすね」
小屋から離れて庭を歩く。
いるだろうなぁって思い、あたりを見渡してみるといましたハクコちゃん。
そして何故かルミネの子供達付きで。
ねっさんと遊んでたんじゃないの?
「ガウ」
「ん?・・・・ああ」
「ちゅ~・・・」
ハクコちゃんが示した方向にはねっさんがいた。
疲れ切ってるけど・・・ねっさんの体力削り切るってどんだけ遊んだんだ・・・?
「んでお前はなんで捕まってるの?」
「ガウ~」
「ああ・・・」
ねっさんが疲れ切ったタイミングで偶々近くを通りがかったそうだ。
それで捕まえられたと。子供のスタミナすげぇなおい。
「チュン~・・・チュン?」
「ガウ」
「チュン」
「きゃん!」(ピョンピョン
「チュン~」
そこにフィニちゃん合流。
犬に群がられてるハクコちゃんを見て何?と聞くもハクコちゃん答えられず。
飛んできたフィニちゃんに気が付いて、ハクコちゃんに纏わりついてたうちの1匹がフィニちゃんを捕まえようと果敢い飛び掛かるも残念届かず。
そんな子犬を見て、フィニちゃんは何故か俺の頭の上まえで来てどや顔をかますと言う。
「・・・いやなんで」
「チュン」
「その理屈で行くと強いのは俺では?」
「・・・チュン」
「左様か」
俺はランキング外だそうです。ぴえん。
「ところで合流して何しようとしてたの?」
「ガウ」
「チュン」
「練習?今日はお休みって言ったじゃん」
「ウウ」(フルフル
「何?神力の運用だけ?まぁそれなら・・・」
俺も魔力の奴はあとでやる予定だしな。それくらいなら許そう。
何気に毎日やらないと鈍っちゃうからな。
「あんまり無茶は駄目だぞ?」
「ガウ」
「チュン」
「あ、そうだ。じゃあお前らの仕事はこいつらの注意係だ。出来るな?」
「「「「「きゃん!」」」」」
「よしよし。ちゃんと出来たらおやつを良い物にしてあげよう」
「・・・ガウ」
「チュン」
「そこうるさい」
甘いって言うなこれくらいで。
でも俺のおやつの一言でかなりやる気が入ったみたいだ。
子犬たちも張り切って纏わりついておる。
「あ、ルミネには内緒ね?」
「きゃん」
長男の気持ちいい挨拶・・・うーん。
「・・・1匹持ってっていい?」
「ガウ」
「チュン」
「(´・ω・`)」
何を言われたかは察してください。
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