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502話

一回で長く寝ることが最近減ったような・・・?

二度寝は出来るんですけどね

「ニャ」

「う」

「いやわからん」


魔力も全くなくない?


ケットシー・・・確か、アイルランドだかの妖精だったよな。

猫なのしか知らないけど。


「喋れたり?」

「うー」(フルフル

「ニャ~」

「・・・魔法とか使えたり?」

「う」(フルフル

「ニャンニャン」

「・・・」

「う!」

「ニャ!」

「あ、はい・・・」


ニホリに言われるがままに猫を抱えてみる。

うん・・・可愛いね。


「何か変わったことは?」

「・・・う?」

「ニャ~」

「あ、スキルはあるのね」


しかも『幸運』を持ってると・・・思われるって何。


よくよくこの子の事を聞いてみると、随分前からうちの猫たちの中に紛れていたらしい。

スキルに関してはニホリが見ていた感じ明らかに異常と思えるくらいに運が良かったそうだ。


上から落ちてきた木の枝が強風で当たらなかったり、俺がおやつを持ってきたタイミングで毎回来てたり。

本猫曰く偶々だそうなので、これは自分と同じ感じのスキルなんじゃないかってことらしい。


「でも『幸運』なら魔力ないと駄目じゃん」

「う」


気が付かなかったんかい。


「ん?でも魔力もないのにどうやってスキルを使う・・・ああいや、なくてもいいのか」


俺だってそういうスキル持ってるし。

つまり、この子はニホリのような発動するタイプではないが、自信を幸運にするスキルを持っていると言うことだろう。

逆に言うと、そこくらいしかモンスターっぽいものがないってことなんだけどな。


「う!」

「ニャ!」

「え?」


そんなことないぞと主張されたので、一端下す。

するとなんということでしょう。白い猫が後ろ足だけで立っているじゃありませんか。

・・・ぷるぷるしとるがな。


「うー」

「もはやこの子はそういう可愛い生き物なのでは・・・?」


ケットシーである意味ないよなこれ。猫でいいよね。


まぁ本来はケットシーは2足歩行が出来るらしい。

でもこの子はあまりにも普通の猫に紛れていた時間が長くて出来なかったそうだ。

うん・・・まぁ必要ないんならいいんじゃないっすかね。


「あら?もう見つけたの?」

「猫だよなこれ」

「???猫よ?」


女神たちがやってきた。

とりあえずフミにもケットシーを見せてみる。

ついでにニホリから説明も入る。その結果?


「・・・猫やん」

「うー!」

「ニャ!」


納得していないようです。一応妖精なんだぞというプライドがあるのだろうか。

・・・うちの妖精の方がよっぽど妖精だぞ。

ん?ってことはピッちゃんも知ってる・・・知ってそうだな。なんならここに呼んだのあの子じゃね?

というか俺以外知ってる感じかこれ。


「うー」

「俺、何も、知らない」


俺が連れてきた物だと思われていたらしい。

流石に連れてきてないです。


「恭輔ちゃん。あんまりケットシーの事は知らないの?」

「知らん。猫ってことしか知らん」

「ニャ~」


フミに抱えられているケットシーのお腹をくすぐってみる。

やめろーとふがふがしているが、全くただの可愛いだけの猫だなこれやっぱり。


「ケットシーってね?本当に妖精ってだけなのよ?」

「・・・なんで妖精なの?」

「うーん・・・少し力を持った猫って考えればいいんじゃないかしらねぇ」

「それなら猫又とかの方がわかりやすいかなぁ」

「日本の妖怪ね。新しい方のダンジョンにはいるわよ?」

「マジか」


気が付いたらそっちもうちに居たりしないよな。


「まぁいいじゃない。一応力はは持ってる子なのだし」

「ああ、やっぱり持ってるんだ」

「というか。あまりにも何もなかったから私が付け加えたのよ」

「ん?そうなのか」

「そうそう。いるだけで周囲に幸運をもたらすって能力ね」

「スキルではないのか?」

「スキルではないわね。これは元々他の生物が持っていた物をコピーしただけだから大したことないし」


その代わりに数は少ないらしい。

というか、昔でも殆ど見なかったとか。家にケットシーのいる家は幸運になるってジンクスがあったから本当にしてしまおうと付け加えたそうだ。


・・・でもなぁ。


「うちには日本の幸運担当がいるからな」

「あら?」

「こいつ」

「う?」

「座敷童」


人形だけどな。


「あー・・・さすがにいないのだわ~」

「だろうね」

「う?」

「そもそもダンジョンいそうな子じゃないでしょ?」

「・・・うー」

「自分で言うのか」


ニホリが自分みたいな恰好の子がダンジョンにいたらって想像した結果、ないわって言ったからそう言うことなのだろうな。

うん。いつも連れまわしている俺が言うのもなんだけど似合わないよね。

こうなんていうか・・・和室で正座してる感じ。うち和室ないけど。


「ニャ~」

「恭輔この子どうするん?」

「ん?」

「いや、一応モンスターやし」

「・・・いや猫だよその子は」

「ニャ!?ニャニャ!!」

「えぇ・・・」


猫扱いは心外だそうだ。うんプライド高いね君。


「ほれマタタビ」

「ニ・・・」

「ほれほれ~」


顔の前で小屋の中に置いてあるマタタビを振ってみると明らかに注目している。

うん。やっぱり猫なんじゃないこの子?・・・あ


マタタビの匂いを嗅いだのだろう。

他の子達が足元に集ってきた。不味ったな。


「・・・食らえ!!」

「「「「「「「「にゃー!!!!!」」」」」」」


全匹去勢済みなので問題なし。存分に楽しむがよい。


「お前は一旦家の中な」

「ニャ~♪」


ご満悦。



















さて、野良猫扱いなのに家の中に入れたのには訳がある。

簡単に言うとだ。


「食らえ姉」

「ニャ!?」


寝坊助姉を叩き起こすためだよ。


「フワ!?!?・・・え?何々?敵襲???」

「猫襲」

「ええ?・・・ああ本当だ・・・」

「ニャ!!」


独り身のこの姉に猫のプレゼントです。

幸運で彼氏を捕まえてください。

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