492話
一日中寝る。そんな日が合ってもいいと思うんですよ僕は。
「雪ちゃんの俺の認識が結構あれだった」
「そう考えると、最初のころと比べたら大分変ったんやな雪ちゃん」
そうだなー最初はもっと大変な感じと言うか・・・やっぱり友達が出来て良かったのだろう。
ニホリだけど、今はアリシアもいるしな。
それに、今日からバトちゃんとふーちゃんも・・・おかしいな、普通の人間がいない。
・・・でも俺も人間の友達そんなにいないけどちゃんと育ったからいいかな。
「後地味に雪ちゃんがヨミのせいで色々すごいことになるだろうし」
あいつ勝手に健康になる木の実とか上げてたりしてたしな。
推測だが、このまま成長したら確実にすごいことに・・・まぁ普通の人を越えるだろうね。
勿論、色々な面で。
「バトちゃん達は仲良くできそうなん?」
「まぁ大丈夫でしょ。元から知ってるし」
「あー。それもそうやな。人間が初めてなだけやんな」
種族の話とか、そういう話で盛り上がるでしょ。
「・・・女の子てそういう話するん?」
「・・・え、フミしないの?」
「・・・ヨミとはしてたな」
「俺姉ちゃんと三崎さんと藤岡さんがそういう話してるのしか聞いたことない」
今思うと、これはおかしいのでは・・・?
グルグル眼鏡さんのチームの人の会話を参考にした方が・・あ、ダメだ。ニホリ達に似合う服装とかの話しかしてないわ。
んんん?普通の人がいないのでは???
「今度母さんに・・・ダメだ、母さんは駄目だ」
「普通の女の子の知り合いおらんの?」
「んー・・・」
同級生は無し。しいて言うなら、俺達のクラスの委員長と話したくらいだけど、基本的に面倒だったから任せてたし。
てか、俺同学年の女子の知り合いいないな。別に作ろうとも思わないけどさ。
ああ、一応俺の黒歴史的な知り合いはいるのか。
うん駄目だわ。
「雪ちゃん達はきっとこのまま素直に育ってくれるでしょう」
「えぇ・・・」
「いや、実際人間に関わらない方が素直に育つよ」
雪ちゃん家は親が・・・というか家系が金持ちだから、そう言うのも可能だろう。
その上で、現在ヨミというフミを越えかねないチート犬がいるから、間違いなく、これから先でもっと発展していくだろう。
そうなると、むしろ今の方が都合がいい可能性すらある。
分かりやすく言うと、俺をマイルドにした感じになる可能性が高いのだ。
ダンジョンに入ることもあるだろう。
そこにヨミ・・・俺の都合によっては、うちの子を連れていくことも許可する。
ああうん。マジで英才教育できそうだな。
「俺が勝てればだけどな」
「勝てるやろ。その為に色々やっとるわけやし」
「まぁな。勝ってやるよ」
「ふふ。そこは疑ってへんよ。さて、そろそろお昼作ろか」
「そうだな・・・何にするか今日」
「雪ちゃんもおるしなぁ・・・なんか手の込んだものがええんちゃう?」
「ニホリに審査されるのキッツいんだが」
「ポヨネやないんやから大丈夫やろ」
家事を握ってる人間に料理出すのって結構あれ。
「うー♪」
「クゥ♪」
「美味しいです恭輔さん!」
「良かった」
「やから大丈夫いうたやん」
結局ハヤシライスを作ってみました。
材料あればそこまで難しくないんだよなあれって。
アリシアは無言でガッツいてるから、よほど気に入ったのだろう。
でも汚いからちょっとおとなしく食べような?
「ほら、口汚いですよ?」
「アリガト」
ポヨネが人型になってお世話している。
「・・・そういえば、雪ちゃんはポヨネを見て何か感じるのか?」
「え?何かって言うと・・・?」
「ああ、ポヨネって元をたどればヨミの分身だからな」
そういう繋がりで、普段ヨミと一緒にいる雪ちゃん的には何か分かる物なのかと思ったのだ。
俺は俺でテイムの繋がりがあるから、そういう反応が優先されちゃうし。
「えーっと・・・そうですね。特に何もですかね?」
「ん?そうなのか?」
「はい。今家にいるもう一人のヨミは見ると。ああ、ヨミだなぁってなるんですけど・・・」
「なるほどね」
「・・・あの子、未来から来てるん?」
「ばっちり何かやってるよ」
「何しとんねん・・・」
もちろん最後の部分は聞こえないように話している。
でもそうか、完全に違うって感覚になっているのか。
恐らくだけど、女神に完全にポヨネとして確立した存在にしてもらったことで分けられたのだろう。
ポヨネ自身も、ヨミとの繋がりはないって言ってたしな。
それでも、完全に何もかもが違うって判定になっているとはな。
「ポヨネさんは、普段は人型なんですか?」
「いえ。基本は犬の状態です」
「え?そうなんですか?」
「はい・・・ああ、その様子だとヨミは」
「はい。基本的にずっと人型なんです」
「まぁあれはスイーツ食べることに執着してますし・・・うん」
「ポヨネさんは食べないんですか?」
「食べますけど・・・本体。ヨミ程食べたいって感情はないんですよねぇ」
「その分恭輔に構われるの好きやんな?」
「ちょ!?」
「へぇー!!」
・・・・・・
「うーん女子トーク」
分かってはいたけど、入りずらいよね。
「ほれ、口汚れてるって」
「ン」
アリシアの方がヨミに似てるな。色気より食い気な感じ。
「そんなに美味しいか?」
「オイシイ!」
「クゥ」
「ふーちゃんは好きなの知ってるからな」
「きき」
「バトちゃんも知ってるよ」
「ヨウショクスキ!」
「お、見た目通りで解釈一致。家だとあんまりでないのか?」
「ワショクオオメ」
まぁだろうな。
うちはニホリが気になった料理を片っ端から作るから、色々レパートリーが多い。
だけど普通の家庭だと、そこまで多くはないだろう。
一つの料理をちょっとずつ味変えたりしたりって感じ。
「一番好きなのは?」
「オムライス」
「ほー・・・夕飯はハンバーグも付けてみるか?」
「ホシイ!!」
なんか、うちに来たばっかりのニホリみたいな純粋さだなぁとか思った。
「お前らは何か食べる?」
「クゥ!」
「き!」
「え、エビフライ?」
・・・お子様ランチかな。
「カレーもとかもあると・・・」
「ウレシイ!!」
「さよか」
完全に子供だな。
ニホリは・・・ちょっと渋いのが好きだからなぁ。
なんだ、母さんの影響か?
・・・いや俺か。
「俺はしめさば好きだよ」
「???」
知らないって顔された。
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