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483話

PS5が何かの表示に手に入らんかとか思ってますはい

「ただいまーっと」

「うーうー」


まぁまだ誰も帰って来てないけど。

飛んだ後にまたコロちゃんと数戦やって家に帰ってきた。


この時間・・・今は夕方なんだが、普段なら母さんは返って来てもおかしくないような時間ではある。

だが、最近はずっと帰りが遅い。


原因はあの花だ

あれの対応に、研究所は総動員で動いている。

間違いなくダンジョン関係でありそうなやつだしな。どうしても、うちの研究所以上に詳しいところもない。

もう一つ俺も知らない場所にある研究所は・・・あっちは俺がいないからな。

自分で言うのもなんだけど、俺がいるのといないのとで全く違うと言える。

ヨミとフミが聞けば話してくれるしな。

・・いやほとんど聞かないけど。


まぁともかく、忙しくて帰って来ていない。

俺もほとんど研究所に行くことがなくなったしな。

時々意見を求められて行くときはあるけど、それも大体電話とかで済んだりするしな。


ちなみに、これで一番被害を受けているのは母さんだ。

皆に会えないから非常に・・・ひっっっっじょうに悲しんでおりますはい。

時々会うって理由だけで呼ばれるしな。

いや母さん以外の人にも良いリラックスになるんだから問題ないんだろうけどさ。


姉ちゃん達はまだ大丈夫らしい。

まぁ基本的にまだダンジョンには影響出てないしな。

それも時間の問題な気がするけど・・・


「ほれ、皆そのまま風呂直行ね」


各自が一斉に返事を返してお風呂に向かっていく。

ニホリとポヨネも向かってるから、あちらは任せていいな。

俺はしーちゃんとユニちゃんを洗うか。

海で動き回ってたから、体中砂だらけだよ。















「・・・良くないですねぇ」

「そこまでですか」

「ええ。明らかにマズイです」


ヨミと研究所のメンバー数人が海岸沿いで調査を行っている。

ヨミは当然分身・・・ではない。精度が要求される状況だから、特別に本体が来ている。

その分、雪ちゃんの周りには分身体を複数配置しているが。


ヨミも恭輔と『テイム』で繋がっているから、地味にあちら側で起きた変化には気が付いている。

恭輔から感じられる力の質が次々に変わっていくのだ。気が付かない方が難しい。


今やっているのは、海の全体的な調査だ。

魔力や生態系。様々な物を平均的に調べている。


その結果は・・・恐らく最悪だ。


「魔力がどんどん無くなってます。このままだと、完全に枯れますね」

「枯れると・・・どうなるんですか?」

「わかりません・・・ですが、どうしたっていいことにはならないでしょうね」


ヨミは直接聞いているから知っているが、このままでは地球が枯れる。

そうなると、ありとあらゆる生物が死滅する。

正確には、植物がまず最初に消え、その次に動物が消えていく。人類全滅どころの騒ぎではない。

まぁそれ以前に、魔力が尽きるとそれどことではないのだが。


だが、その事実をヨミは伝えることはない。

何故か。それは、女神と恭輔に口止めされているからだ。

その事実は、あまりにも大きな問題すぎる。

伝えたところでどうにかなる問題ではないのだから、伝えても伝えなくても変わらないと言うのもあるが。


「そちらはどうですか?」

「プランクトンの数が減っているそうです。それ以外でも、明らかに数値がおかしいと」

「でしょうね」


あの巨大な花の映像は見た。

あんなの、どうやって戦うというのかってレベルなのだが。

一応、恭輔が勝てる領域ではあるようなのだが。

それを行うと、結果的に地球がダメになるそうだからやらないらしいが・・・それならそれでどうやって勝つ気だ?


「無策でいる・・・とは思わないですけど」


未来の存在も、何やら色々やっているみたいだし。

地味に出来ることないんですよねぇと、内心ヨミは軽く考えている。確かに出来ることはないのだが。


だが、一応罪悪感はあるのだ。

だからこそ、雪ちゃんの元を離れて調査に協力もしている。


ここ以外にも、多くの場所の調査に同行している。

どこも状況は悪くなっていく一方だ。

まだ表立って悪い影響は出ていないが・・・これが続くとなると、恐らく・・・


「本当に、来年を迎えられるのかどうかってところですか」

「??どうかしました?」

「ああいや。大丈夫です」


女神も人型も、何やら立て込んでいるようだ。

分身に恭輔さんの家を見に行かせても来ている様子がない。


そのことに関して、何も感じない・・・と言うわけでもない。

一緒にニホリのご飯を食べる仲なのだ。

あんまり来ないと・・・少しくらいは寂しい。

まぁそもそもヨミ自体も恭輔家に行ける頻度は落ちているが。


「はぁ・・・手早くどうにか出来ないんですかねぇ」

『あら。やろうと思えば出来るんですよ一応』

「ああやっぱりそうなんですか。その場合は何を払えば?」

『命・・・で足りればいいですねぇ』

「それは論外ですねぇ・・・」

「『・・・ハァ』」


気が付いたら、周囲の時間が止まっていた。

話しに聞く、ハクコちゃんとフィニちゃんのような力技で止めている感じではにことを、ヨミは理解した。

なにせ、自分もやろうと思えば出来る方法で止めているのだから。


「それで、今になってようやく表れた貴方は一体何用なんです?私さん?」

『あらら。完全に私嫌われてますね』

「・・・いや、わざわざ未来から来て男の尻追っかけてる人がそれ言います?」

『完全に誤解されてる!?!?』


未来の自分自身・・・その存在を、ヨミは少し前から知っていた。

分身と結果、そして鑑定を持つヨミはそう言ったことに非常に敏感なのだ。


『偶々誤魔化しやすそうな人があの人だっただけですからね!?』

「それにしたって恭輔さんのご友人を相手にするのは趣味悪いでしょ」

『いやあの人鈍感なので・・・』

「未来で何があったんですか・・・」

『・・・神とのラブコメが』

「本当に何が!?」


この場に恭輔がいた場合。

あ、俺本当に紹介したのか・・・と呆れることだろう。

それだけ女神が本気だったということでもあるのだろうが。


それでもなんでJKになったりしてるんだこいつとは・・・情けで聞かないことにした。


『後、わかってると思いますけど。私の異性の好みは鋭くて優しい方なので』

「ああ、要するに恭輔さんなんですね納得」

『んんん????鋭い?』

「あれ?鋭くないんですか?」

『・・・なるほど、今は鋭いんですね』

「ああ、未来との違いが出てるんですね。いい傾向じゃないですか」

『全くですね』


未来との剥離が進めば進むほど、反動は大きくなるが未来が変わってきていると言うことだ。

それは、結果的に恭輔達の目標の達成が近いと言うことでもある。


ちなみにこれをフミに聞いた場合。

鋭い?・・・うち限定やな!!と大きく胸を張ることだろう。


『ちなみに恭輔さんに好意は?』

「likeですね」

『まぁですよね』

「流石にお姉さまの男性を狙うのはちょっと・・・」

『うーん流石私。全くの同意見』


時間を止めてまで何の話をしているんだって思うだろう。

大丈夫だ。彼女たちは何も感じていない。


まぁいい加減話が逸れてるなと思ったのだろう。

かれこれ10分ほどくだらない雑談をした後に本題に入る。


『さて、なんで私がここに来たか・・・わかってますか?』

「いいえ全然」

『あっさり!?』

「だって私ですよ?過去とは言え、自分ではない存在にすべてを託す何てしないでしょ」

『・・・まぁそうなんですけど』

「だからこそ、何しに来たのかなぁって感じですね」


自分のことだから、やりたくない事、したくないことはすぐに分かった。

それがあるから、先ず一つ選択肢が消える。

だが、それが消えると未来の自分は何をするつもりなのだろうかと、ヨミは考える。


未来の存在が考え無しに干渉を行えば、反動は大きくなり恭輔達に迷惑を掛ける。

流石に、迷惑をかけるような行動は辞めたいと言うのがヨミの本音だ。


『ああ、その辺はクリアしてるんで大丈夫ですよ』

「へぇ。何か裏技があるんですか?」

『裏技と言いますか・・・むしろこちらが王道だと思うんですけど・・・まぁいいですよ関係ないんで』

「そうですか。それで?何をするので?」

『簡単ですよ・・・今から』


あの花に、仕返ししに行きません?


それを聞いたヨミは・・・

それを言ったヨミは・・・


お互いに顔を見合わせて・・・大きく笑った。

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