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471話

もっとなんか色々書く時間が欲しいです切実に。

おまけのネタとか思いつくのに全く書く暇がないって言う。

「やっぱり・・・」


あの子の・・・正確には、うちにいた子達みんながいるお墓を見に来た。

庭にある木々の真ん中。丁度日差しがさす位置にそれはある。

記憶の限りでは、ちゃんと手入れしてるから、汚れも無く、破損もない・・・はずだった。


だが、実際は違った。

お墓は雨風にうたれたようなに汚れ、欠けている。

むしろ、ここまでボロボロになって形を保っていることが驚きだ。

明らかに、数年で出来るような物じゃない。


「それにこれって・・・」


放置された年月がすさまじく長いことは分かる。

それに、そもそも作られてからの時間も経っている?

本当に、お墓が未来から来たっていうのか?


「でも、それはあり得ない」


今、俺の周りには誰もいない。

ここには、一人で来たかったって言うのもあったしな。


だから、俺の言葉に何かが返ってくることはない。


例え返ってきたとしても、俺の言葉に反論を返すやつはいないだろうが。


俺は・・・というか、この時代にいる皆は時間転移に関してある一定の考えを持っている。

強大な力を持っているかどうかだ。

恐らく、俺やハクコちゃん達は、その力を使ってこちらに来ている。

では、ニホリはどうだ?人型の中にいると思われるニホリは?

多分、あの子は違う方法でこの時代に来ていると思われる。そうでないと説明がつかない。

勿論、実は時間を超えるのに対して力が要らないと言うのなら話は別だが・・・それは考えずらい。


俺はやり方が全く思いつかないしな。

女神は知っているみたいだが。


「だから、その方法はもっと条件がキツイはず・・・よっと」


持ってきておいた掃除用具と、水のはいったバケツをお墓の隣に置く。

長い間放置してたから、掃除しないとな。

ブラシを手に取り、細部をこれ以上壊さないように気を付けながら、声に出して考える。


「条件を付けることで、時間転移を可能にする・・・例えば、その日にしか飛べないとか」


過去に行くことは出来るが、未来に戻ることは出来ないとか。

過去に行っても、誰かにあってはいけないとか。

そういう制約を付けて、時間転移のハードルを下げるのだ。

それなら、力が足りなくても時間転移が可能だあろう。


「問題は、その条件・・・何を条件にしてニホリは飛んできた?」


考えられるのは、人型に憑依することか。

だが、それでは結局未来のニホリの目的が叶えられるかが分からなくなる。

どうせなら、自分で好きに動けた方がいいはずだからな。その条件を付けるとは思えない。


そしてもう一つ、未来のニホリは、いつから人型の中にいた?


「人型がうちに・・・ニホリと仲良くなったのは俺が『真化』を手に入れてからだったか」


ではあのあたりか?・・・微妙だな。確証はない。

それに、本人に聞かないと分からないことか。


うん、ニホリのはこの辺でいいか。

では、お墓の話に戻そう。


「ニホリと同じように条件を付けたとして・・・誰が飛ばしたかだな」


まずだ、お墓をこの時間に飛ばす意味とはなんだ。

それ自体に意味や目的がないと、それをする意味がない。

となると、これをこの時間に飛ばした誰かは、それをするだけの目的があったと言うことになる。

まぁこれは当たり前だ。


「そして、何が目的かは俺には分からない。


唯一つわかるのは、未来からそれを行った誰かは、俺に対して干渉をしていない可能性が高いと言うことだ。

もしそれがあった場合、未来の俺から一言あるだろう。

気がついてたとして黙っていたのなら・・・その時は、お墓を飛ばしたのが未来の俺ってことになるかな?

または、未来の俺も共犯で、他に誰かいるか・・・


これも答えは出ないな。

いや、可能性だけで言うなら、未来の俺がこれに気が付いてない可能性もあるっちゃあるのか。


・・・逆の場合はどうだ?今から未来のお墓を引っ張ってくるとしたら・・・それは考えにくいか。

理由がないだろう。


現状、俺が把握している中で、時間を超えられるのは・・・ん?


「なんだこの毛」


黒い毛・・・髪の毛ではないな。俺のとは質が違いすぎる。

というか、髪というか・・・もっと柔らかい毛だな。

そこそこに長い・・・おかしいな、匂いはない。猫かなんかいたか?

それにしては短い・・・野良の子にしては綺麗だしな。

じゃあうちの子?うちで黒いのって・・・ロラちゃんだけだな。


「散歩でここに来てたのか?」


って、よく見たら周囲に何か毛多くね?

おかしいな、こんなになんであるんだ。


黒に白、茶色に黄色・・・たくさんある。


・・・お墓に沢山毛が落ちてたら、普通不気味・・・なんだがな。

おかしいな、なんで俺はこれを見て懐かしいなんて思ったんだ?

こんな色に、覚えはないはずなんだが・・・


近所にこんな色の毛を持った動物はいないし、うちはいるけどここには来てないはずだ。

来てたら何かしら聞かれるだろうし・・・


「・・・まぁいいか?」


とりあえず、掃除は続けるか。


何考えてたっけ・・・ああ、そうだ。時間を超えられる存在が誰かだ。

今俺が知っているのは、未来の俺、ハクコちゃんとフィニちゃん。そしてロラちゃんに人型或いはニホリだ。

この中で、ロラちゃんだけはこの時間の存在だ。

俺が未来に言った時、強制的に今の時間に戻したのがあの子なわけだし。


・・・そういえば、未来の俺はロラちゃんの名前を聞き取れてなかったな。

まるで、俺がフミ達にあの子の名前を伝えようとしたみたい・・・?


「・・・なんでロラちゃんの名前が聞き取れなかったんだ?」


未来の俺にも、今の俺と同じ現状が起きていた・・・?

いや、だけど・・・どういうことだ。

今の俺の現象と関係があるのか?


未来の俺は、これを知っているのか?

自分の中から、家族の記憶が消えていることに。

そもそも、未来のロラちゃんはどうしたんだ?存在そのものを忘れていたから、どうなってるのか分からないのか?


「・・・確かめないと・・・いけない気がする」


直感が、頭を痛いほどに叩く。

これは、俺が知らないといけないことだ。

そうじゃないと、俺は一生後悔する気がする。


「でもどうやって確かめる」


未来の俺が来るのを待つ・・・?嫌駄目だ、これだと時間が足りない可能性が高い。

ロラちゃんに聞くのは・・・駄目だな。答えてくれそうにない。

あの子、案外強情だからな。寄生型精霊の時によくわかった。


「じゃあどうやって・・・」

『素敵で美人なお犬様に聞くってのはどうです?』

「いやあいつ肝心な時に使えない・・・あ?」

『やっほー恭輔さん。感覚的に20年振りです?』

「・・・誰だお前」

『あれ?私忘れられてる・・・?』


・・・いや本当に誰。




















『フグ・・・グス・・・』

「あーいや。なんだその・・・すまん」

『ズズ・・・いいですよ別に、変な格好で来た私が悪いんですし』


お墓を前にしていた俺の後ろにいたのは・・・どこかの学校の制服っぽい恰好をした女の子

いやマジで誰だと思ったら、何か泣かれた。

その子をよくよーく観察してみると・・・何か覚えのある魔力を持っていた。


・・・ヨミだった。婚活してるとか言われてたヨミでしたはい。

まぁ俺に忘れられたってのが結構ショックだったらしく、マジ泣きされました。


「いやほら、似合ってはいたから」

『・・・じゃあ今の私とどっちが良いですか?』

「今」


人間風情がお犬様に勝てると思うなよ。


『クソどんだけ経っても変わらないんだからこの人』

「クソって言ったなお前」


口の悪さは成長してるな。


「え、で、何しに来たの」

『ふーんだ』

「あれお前こんなにめんどくさかったっけ」


なんだこの乙女みたいな反応は。

お前は未来で何を学んだ。


え、これ機嫌治すところからやんの?

・・・えぇ

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