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44話

話はそんなに進まない

2話投稿

研究所ナウ



「そんなわけで知識をお借りしたく」


「なるほど、空中の敵への対処か」


「ぶっちゃけ鷹って駆除対象じゃないけど」


「どっちにしろ魔法を使う生物なんていないわ」


「だろうね。言い忘れたけど、サイズはでかい」


「どれくらいだ」


「この爪があるくらいには」


「デカ」



爪だけで人間の指より長いからな。やっぱり普通の鷹じゃないわけだ。

こんなのダンジョンじゃ当たり前だけど。



「後こっちがねっさんが無双した狼人間(仮)の毛皮」


「まって。狼人間?」


「(仮)な」


「(仮)?」


「ねっさんが無双しすぎて、俺は結局バラバラになってる死体しか見なかったから仮」



コロちゃん達のいる場所以外は赤くなってたね。すぐに戻ったけど。



「なんか鷹より強そうなんだが」


「面倒さで言うなら話にならないくらい鷹のほうがやばいと思うわ」


「そこまでか」


「こっちの魔法を相殺できるだけの能力あり、挙句空中戦ではバトちゃん以外はおいてかれる。

 それに対して狼人間はねっさん一人で対処可能。しかも、それなりに数がいたはずなのに」


「一気に狼人間が弱く感じるんだが」


「まぁ俺も実際動いてるとこ見たわけじゃないけど。ねっさんが対処できるならそんなに速くないよ」



ねっさん自体はネズミとして見るならすごく速いけど。狼と比べると普通くらいだろう。

コロちゃんはいろいろ例外だから省くけど。大型犬の全力ダッシュより速いくらいだろう。



「それは十分速くないか?」


「うちの面子じゃ下から数えた方が早いよ?」


「お前ら速くないか!?」



順位付けすると、コロちゃん、バトちゃん、ねっさん、俺、ふーちゃん、すらっぴ、ぴっちゃん、ニホリの順番だ。

意外かもしれないが、すらっぴは速い。跳ねると遅いが、すべるように動く時は本当に速い。『水魔法』で何かしてるみたいなんだけど詳しくはわからない。ウォータースライダーの要領だと思うんだけどなぁ。



「長続きしないけど」


「それでも最高速度はあるのか・・・お前はなにかしてるのか?」


「いや身体能力」


「・・・こんど身体測定するか」


「握力計壊しそう」



最近リンゴは手で割れるようになってたよ。片手で。



「お前は熊か」


「しょうがないじゃん。みんな前でて壁できないんだから」



俺は固くなれるし、武器もあるし、装甲ついてるしといろいろ前衛向きなのだ。戦闘は大体魔法で済ませるからそれもあんまり出番ないけど。強くなるために時々魔法抜きで戦ってる。



「時々汚れてるのはそれが原因か・・・」


「流石に囲まれると対処できないからしょうがないね」


「それでもノーダメージか」


「マジで『硬質化』が強くて笑える」


「どれくらいなら耐えられるんだ?」


「この間トロールに殴られたけど問題なかった、ちょっと青くなったけど」


「軽い打撲くらいか。肝心のトロールの強さがわからんが」


「多分上から殴られると人間はぺちゃんこになるレベル。文字通りぺったんこ」



走ってるトラックにぶつかってそのまま壁に押し付けられたのと同じくらいなんじゃない?そんな経験ないから知らないけど。

全部受けた上での感覚で判断してるから、もうちょっと強いかも。



「お前以外は危なくて戦わせるのも危ないな」


「そうでもないよ。遠くから攻撃すれば簡単に倒せるし」



むしろあいつは遠距離戦推奨だ。臭くないし、攻撃届かないし、馬鹿だから一方的に殴り放題。コロちゃんは嫌いな敵だ。



「お前以外で思い出しだが、藤岡さんたち、来月こっちに来るぞ」


「ほあ!?」


「あんがいあっさり決まってな。こちらの人手不足のせいで調査が進まないといろんなところからいろいろ言われるらしい」


「それってもっと上の人間がでしょう?」


「それはそうだが、自衛隊だっていろいろあるのさ」


「人間がやってるんだからしょうがないのかね。まぁいいや。来るのは何人?」


「テイムモンスター含めて4人と2匹だ」


「二匹?ってことは三崎さんもいるのか」


「最初にお前と一緒にダンジョンに潜ったチームだぞ」


「おお、あの三人・・・四人?」


「あ、一人は追加人員であの後にチームに入ったらしい」


「そういうね。それにしても全員こっちに出張かぁ」


「いや、自衛隊やめてくるそうだ」


「・・・one more please」


「だから、自衛隊やめてうちの研究所に就職だ」


「・・・おおおおお!?!!?!?!」




























「落ち着いたか」


「すっごく落ち着いた。よくできたな本当に」


「いやな?。お前から藤岡さんたちをこっちに来させるって言われたときに思いついてな」


「引き抜きってか、よく許可下りたもんだと」


「ここも国の機関だからな。そういうのも簡単に話が通ってな」


「そういや、ここってそうだったね」


「お前は完全に気にしてないけどな」


「だってそういう契約だもの」



本当にいい契約だよね!



「お前じゃなきゃできないからな・・・」


「強いからね!」


「実際強いからなぁ・・・」


「俺が善人でよかったと思うよ」


「自分で思うのか、とりあえず、来月来るから準備しといてくれ」


「はい?何の」


「だから、うちに来るんだから装備とかいろいろ」


「・・・え、俺が用意するの?」


「もちろん、スポンサーが用意するものもあるが」


「あるが?」


「お前の使ってる剣とかは無理だろう」


「あれ狙って取れるもんじゃないぞ!?」


「出来ればでいいさ。あるのとないのじゃ違うんだろう?」


「全然違うけどさ・・・」


「20層以降の探索のついででもいいから、ボス戦は多めにしてくれ」


「いやまぁ、どうせ周回するからいいけどさぁ」


「ちなみに、藤岡さんは薙刀の達人だそうだ」


「薙刀とって来いと」


「そうなるな」


「うへぇ」




俺だっていろいろ武器ほしいくらいなのに・・・。

実際のところ本当に武器や装備の類は出てこない。宝箱しか手に入らないし、俺の今使っている剣以降武器は手に入っていない。

それでもアクセサリーの類はいくつか増えてるからこれでもいいのか?。武器や防具ほど見てわかる効果があるわけじゃないけど。


でも。素手で戦うのって基本危ないから何かしら武器があった方がいいのは確かか・・・。うん?



「作ってもらえばいいじゃない」


「何をだ?」


「武器だよ武器」


「作ってもらうって・・・ああ、そういうことか」


「そうそう。刀鍛冶はやってる人いるでしょ?。その人たちに頼む」


「・・・難しいと思うぞ?」


「なんで?」


「予算的に、今の刀は美術品だからな。値段も相応だ」


「そうきたか・・・。いい案だとおもったんだけどなぁ」



そうすれば、最悪でも何か武器は手に入ったのに・・・



「でもそこまで必要か」


「必要。絶対いる」



どうしたって魔法だけじゃ限界が来る。そもそも無限に使えるわけじゃないんだ。肉体面での強化も考えるのなら武器は必須だし。



「一応上に伝えておくか」


「お願い。マジで武器なしで潜るのは考えられないって」



俺も遠慮したい。

あるのとないのじゃ安心感が違う。最悪でもこれで受け止められるって考えると立ち回りも安定するし。



「お前もそうなのか。だったら相当だな」


「魔法効かないやつとかいるけど、素手で勝つのは難しいと思うよ?」


「魔法が効かない?どのモンスターだ」


「あれ、言ってなかったっけ。サラマンダーは基本魔法効かないけど」


「聞いてないぞ・・・」


「マジか」



あれ?なんで言ってないんだ?。


・・・わかんねぇな



「大方、なにか別の事でもあったんじゃないか?」


「・・・うーん。最近はニホリとピッちゃんのニュースしかないし。

 19層に行った時にはピッちゃんいないし・・・」


「まぁ、いい。今度から気を付けてくれ」


「うーい」

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― 新着の感想 ―
鍛冶師のスキルスクロールは忘れ去られたみたいね 国だか研究所だかに売ったんだったかな?
[気になる点] 〉「うちの面子じゃ下から数えた方が速いよ?」 〉「お前ら速くないか!?」 〉順位付けすると、コロちゃん、バトちゃん、ねっさん、俺、ふーちゃん、すらっぴ、ぴっちゃん、ニホリの順番だ。 …
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