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461話

なぁんで今日は休みじゃないのか

「俺に何かする・・・まぁこの場合女神とかになるな」

「うちは?」

「そもそも未来から来るって前提があるから除外」


そもそもフミの場合何かするっていうか、フミがいるから俺が勝手に変わっていくって方が多いな。

『昇華』の時とかそうだったし。


この条件に当てはまる存在は本当にわずかしかいない。

まぁだから最初考えなかったんだけど。


「女神、人型・・・後内緒でやってきそうなヨミか?」

「未来から―いうんならそうやね」


ただ未来でよくわかっていないのはヨミだけだ。

そう考えると、実質ヨミが犯人と言うことになってしまうが・・・


「ヨミは何もしてないらしいしな」

「恭輔に干渉してへんってだけみたいやけど」


今の時代の本人に感想を聞いたところ

「え、私そんなことしてるんですか・・・意外でもないですね」

「それな」


なんていう会話があった。

なんていうか・・・解釈通りというかなんというか。


気に生るのは雪ちゃんも死んでしまっているはずなのだが、ヨミが過去を変えようとしないこと。

まぁことが起きたのは、本来はもっと先の話だったらしいから。その間に何かあったのかもしれない。


または、それをしないだけの理由があるのだろう。

まぁヨミはいいか。今重要なのはそこじゃない。


「・・・こうして考えると、意味ないなこれ」

「せやね。みんなおらんのやろ?」

「俺がやっちゃったらしいしな」


暴走した俺を止めようとした結果か、それとも地球がダメになったからそれに巻き込まれたか。

どちらもあり得るけど、いずれにせよ死んでしまっていると言うことには変わりない。


一度死んでから、過去に跳んできたって考えが出来ないわけじゃないけど、それを考えるとキリがない。


「未来で・・・あー。本人の記憶があいまいなんやったっけ」

「地球と繋がりすぎてるんだと思う。地球の歴史から自分を消したら、その俺の記憶もあいまいになってもおかしくないし」

「それ・・・出来るん?」

「どうだか。俺なら出来そうだけど・・・逆に言うと、俺くらいしか出来そうにないんだよな」


女神なら出来るか・・・?

微妙だな。あれは地球の管理に自分の才能・・・リソースを割いていると言っていた。

そこまでの干渉が出来るとは考えにくい。

管理と干渉は大分違うしな。それに、そもそも本人が地球のすべてを使えないとか言ってたし。


だから歴史への干渉が出来るのは、時間を超えることが出来る俺・・・或いはハクコちゃんやフィニちゃん。

亀や龍も出来るかもしれない。

だけどまぁ普通に未来で会ってるし、そもそもあの子達は未来の俺が覚えてたし。


「俺が覚えてなくて、過去に干渉できるほどの力を持って・・・」

「自分の存在を消せて、尚且つ今の今までうちらに違和感を持たせない・・・」

「「・・・うーん」」


全くわからん。


これ本当に探せるのか?

何かもっとヒント欲しいんだけど。


「・・・あ、未来の俺が放置できないやつって言ってたな」

「ほう?」

「ついつい構ってしまうやつが犯人」

「・・・うち?」

「死んでる」

「・・・わからん!!」


それな。マジでわからん。


俺が放っておけないって意味なら、ニホリもそうなんだけど・・・

ニホリは未来では動かなくなったって言ってたしな。


「うん?せやったっけ」

「あれ?言ってないっけ」

「なんや聞いたこともある気がするんけど。まぁええわ。ニホリ動かなくなっとるんか」

「らしい。フミが死んですぐに動かなくなったとか」


これの原因も気に生るところではある。

場合によっては今の俺達にも起きるかもしれない現象だからな。


「暴走した魔力が流れ込みすぎて、器である人形が壊れたとか考えたけど」

「けど?」

「それだったら未来の俺が気がつくだろうってことになった」

「まぁ・・・それもそうやな」

「俺が気がつかない原因で止まってるらしいけど・・・はい?」

「うん?」

「気がつかない?なんでだ」

「知らんからやないの?」

「あれは地球と繋がっている。だから地球上で起きるすべての出来事で知らないことなんてないはずなんだよ」

「せやな。あれはまさに全知って感じやったし」


フミも経験があるから分かるか。

俺に起きる知識の流入現象。あれが起きた時って、本当に何でも知っているという全能感を感じるのだ。

てか、文字通りすべてを知っている状態だから間違いじゃない。


だけど、ニホリが動かなくなった理由が分からない?

あり得ないだろう。それが精神的な問題でも、分からないってことはあり得ない。

逆に言うなら、地球の知識を使っても知りえない・・・知ることが出来ないことが原因?


それは・・・いやまさか。


「ニホリが、自分の存在を消した・・・?」

「・・・いや、それはないやろ。未来の恭輔知っとるみたいやし」

「・・・それもそうか」


だけど、間違いなく何か未来の俺が想定しえないことをしている。

ニホリ自身が、間違いなく何かやっている。

まぁ確かに、ニホリが実は未来から来たってことはないだろう。

もしそうなら、今までの行動に説明が付かない。演技だったという可能性もあるが・・・それが出来る子じゃない。


「ちょいと変えてみよ。ニホリと誰かが協力したっちゅうんはどうや?」

「誰かが?」

「うん。その結果、ニホリは力を使い果たした・・・または狙って動かなくなった」

「なるほど」


それはあり得る話だ。

ニホリ自身に力がなくても、ニホリが誰かの行動に協力したって可能性は高い。

動かなくなったのは、その結果だと。


未来の俺が分からないのは、その誰かが行った行動の副作用か。


「・・・結局問題はそれが誰かってことだな」

「・・・うち、一人だけ当てはまる子おったんやけど」

「え?誰だ?」

「死亡が確定してない・・・力があるやつ。恐らく、女神も関わっとる」

「・・・まさか」

「人型や。あの子、本当に死んどるんか?」


・・・確かに、未来の俺は女神を殺したとだけ言っていた。

人型に関しては、直接は一言も言及していない。


もしそれが、記憶から消えたからだったら?

話したくても、記憶や記録にないのなら話せない。

だから死んだかどうか俺に言うことも出来ない。


さらに、ニホリが協力するのもうなづける。

何をしたのかは分からないが、ニホリは人型に協力するだろう。


「人型なら、俺に干渉するって条件を満たせる」

「『昇華』とかそうやな。他にも上げればきりないんやけど」

「・・・でも人型は神力を持たない」

「魔力を使って時間を超えるんはできへんの?」

「未来の俺の口ぶりだと出来ないみたいだったけど・・・確証はない」


多分それは未来の俺も確かめてないだろう。知る必要はないしな。


どんどん条件が満たされていくが、時間跳躍が出来るのかが分からない。

それに、ニホリが何を協力したのか・・・


「・・・いや、それはあるのか?」

「お」

「俺とニホリは、魔力のラインが繋がってる」

「うんうん」

「・・・神力が使えるようになったら、神力がニホリに流れる・・・とか?」

「・・・ありえなくない話やな」


というか、多分そうだろう。

今の俺は、ハクコちゃん達から神力を借りて力を使っている。

だからニホリには神力が流れない。


だけど、未来の俺は神力を持っている。

その結果、神力の流れるラインが出来ていた可能性は大いにある。

俺達は視界の共有すら出来るのだ、神力を共有しててもおかしくない。


ニホリが動かなくなったのは・・・本来想定されてない使い方をしたから壊れたか。

または別の原因か・・・


「決まりやない?」

「・・・これ以上、考えても出てこないか」

「やな。多分未来から来たんわ人型や」

「女神は気が付いて・・・ないだろうな」

「気がついとったら何か言うやろ」

「ああ・・・でも、何か引っかかるっていうか・・・」

「おん?」

「何かしっくり来ないんだよ」


人型は、ニホリの友達だ。

確かにニホリの為なら過去を変えるくらいしてもおかしくない。

でも、未来でニホリは生きているのだ。

確かに動かなくなったが、それは未来での行動のせいだ。


俺の為に、未来から来て行動する人型と言うのが想像つかない。


「未来で何かあったんちゃう?」

「いや・・・多分ないと思うわ。勘だけど」

「恭輔の勘なら・・・当たってそうやな」

「なんだ・・・何か足りないな・・・」


ニホリに頼まれたとか・・・はありそうだけどなぁ。


「人型はそれを受けるかどうか・・・実際未来のニホリは動かなくなったわけだし」

「自分の友達がそうなるんに、そんなお願いうけるんか?ってことやな」

「ああクソ。本人が来てくれればすぐ分かるのに!!」

「全くこーへんからなぁ」


肝心な時に限って・・・あの食いしん坊め。


「あ」

「どうした?」

「恭輔が放っておけへんいう条件を忘れとった」

「・・・あー」

「やっぱり未来でなんかあったんちゃう?」

「だったらそんなヒント俺に言うか?」

「・・・言わんやろなぁ」

「「はぁ」」


振り出しかもしれん

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