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460話

500話以内には終わるかなって思ってたら終わりそうにないっていう

未来の俺は、コロちゃんに神力の才能を託して消えた。

多分元の時代に帰ったんだと思う。


神力と魔力のぶつかり合いは、家に帰ってきた今でも感じている。

まだ戦っているのだ。

未だ状況は変わっていないようだが。


あの花を倒せるようになる日に関しては、やはり年末になるそうだ。

そこは変わらない・・・というか、変わらないようにするためにハクコちゃん達が戦っているそうだ。

今の状況では、やや早くなってしまうかもしれなかったとか。

恐らくは誰かは分からない、未来から来た誰かの影響だそうだ。


だが、それでもまだ修正範囲内。

あの子達や未来の俺の対応できる範囲で済んでいるらしい。


まぁ、一つだけ仕事を頼まれたけど。


「未来から誰が来てるか探せ?」

『ああ』

「探すって・・・大丈夫なんじゃないのかよ」

『まぁな。放置でもいいんだが・・・気持ち的に出来そうにない相手でな』

「はい?わからないじゃ?」

『確定じゃないってだけだよ。多分ってくらいならわかってる・・・出来るなら外れてほしい想像だけど』


それきり、それに関して何か言うことはなかった。


だけどまぁ、未来の俺がその相手を探してほしいのは確かだった。


「問題は、どうやって探すかだよ」


期限はあの花を倒せるようになる年末まで。

だから大体2週間かな。その間に見つけたい。


幸い、何もヒントがないわけではない。

まず、未来から来て俺に干渉出来る人物・・・この時点で大分探す範囲が絞られてくる。

俺の周辺だけを探せばいいから、後は誰かがそうかを判断するだけ。


探すにあたっての問題はそこだ。

俺は見ただけでは誰が未来から来たか分からない。

自分自身は例外として、ハクコちゃん達は事情が違ったし。


何か感じることが出来れば一発だと思うんだけど・・・


「何でそういうことを教えてくれないんだ未来の俺・・・」


どうやって判断するか。

















扉をちょっとだけ開けて、小さい目が部屋の中の恭輔を見ている。

狸状態で、こっそり恭輔を観察しているフミだ。

その後ろには、ニホリもいる。


「・・・う?」

「シー・・・今なんや考え中みたいやから」

「・・・うー」


フミが一番邪魔じゃない?と、つぶやくがフミには全く届かない。


あの花の偵察後、すぐに恭輔は部屋にこもった。

全く戦いにならなかったことが悔しかったのかとも思ったが、様子を見るとそういう感じではなさそう。


だが確かに何かを考えているご様子。

ここは妻として、何かお手伝いを・・・ここまで考えたのはいいのだが。


「・・・全く力になれそうにないんやけど」

「う」


正直管轄外だ。

未来から来た存在を探すなんて、そんなの考えたこともない。

というか、それが出来るのは本当に限られた存在だろう。


それこそ未来の恭輔や、神力を持つ存在なら出来るだろう。


まぁそこはいい。

問題は、自分が役に立てないことだ。


恐らく花との戦闘が本格的に始まったら、自分は戦わせてもらえないだろうとフミは考えている。

原因は恭輔の暴走らしいが、そもそもその場に自分がいること自体が危険な可能性が高い。

回避しなければいけないのは、恭輔の暴走ではない。花との戦闘の結果自分が死ぬことだ。


・・・自分自身では、その未来を回避できないことはわかっている。

だからこそ、恭輔の負担を軽くしたい。

本当はなくしたいが・・・それはまだ決心がつかないでいる。


「でも未来てなんやねん・・・」

「うーうー」


その人が誰かを判断する時、主に使用する感覚は視覚だろう。

耳などでも判別できるが、メインは目に頼る。


フミは、視覚以外にも魔力で個人個人を判別できる。

魔力を持っていないと出来ないが、恭輔達を判別するのには十分なのだ。


しかし、今まで恭輔の近くにいて、おかしな魔力を感じたことはない。

これはつまり、未来から来た何かはフミが恭輔の元に来る前に既に近くにいたと言うことになる。

途中から未来から来た存在と家族の誰かが入れ替わっていたら、普通に気がつくだろうし、自分より前に恭輔が気がつくだろう。


「でもそういうんちゃうみたいやしなぁ」

「うー」

「んー・・・」

「うーうー」

「もう。なんやニホリ」

「う」

「うん?」

「なんやは俺のセリフなんですけど」

「あ」

「うー」


さっきから教えてたのに~とぷかぷか浮かびながら笑っている。

考え事をすると、集中しすぎてしまうのは、恭輔のそれが移ったのかもしれない。
















「まぁちょっと詰まったから新しい刺激をくれ」 

「ほいやー」


何故か部屋の前でうんうん考えていたフミを抱きかかえて考え事続行。

ニホリは家事に戻りました。


「んで、お前の考えだとフミが来る前からいる子が怪しいと」

「せや。やって恭輔に干渉できるなんてそれくらいしかおらんし」

「入れ替わりがあったら俺が気がつくだろうと・・・まぁ確かに」


ハクコちゃん達が初めて来た時みたいに、誰かの体を借りているのでも分かるだろう。

この時点で、途中ってことはない。

だからフミの考えは合っているだろう。となると、さらに絞れる。

すらっぴ。バトちゃん。ねっさん。ふーちゃん。ぴっちゃん。しーちゃん。

会っているって意味ならこれくらいか。

コロちゃんを省いたのは、俺が未来で会っているからだ。


まぁあくまでもこれは俺の家族の中に未来から来た子がいるって前提だけど。

ロラちゃんって前例がいるから、何かそうじゃない?って気がするけど。

でもそれならそれでロラちゃんが来た時に誰かしら反応しそうなもんだ。


「どんだけ時間かかってもそこらへん変ってなさそうだし」

「あー・・・せやな」

「少なくともコロちゃんは変わってなかったし」

「え?そうなん?」

「うん。撫でられた時の反応とか一緒だった」


大きくなったくらいかな。


「見上げるほど大きいとか言うてたような・・・」

「人間の線はないだろうし・・・後考えられるのは・・・」


天都さんの所に居るクロンちゃん。

三崎さんの所に居るカーバンクル、もといバン君。それにモグ三兄弟。みーちゃんもいるな。


でも、この辺は考えにくいな。

まず花との戦いでその子達が残るってのは考えにくいし・・・


それに俺の事なのだ、恐らくもっと俺に近い位置にいる何かだと思う。

それも俺に干渉しても、あまり目立たず、不思議に思われないような・・・


「そんなんうちの子皆そうやん」

「・・・だよなぁ」


バトちゃんが人型になって俺の魔力を吸っていたのに気がつかなかったように、正直俺は自分の身内の事に関して微妙に鈍くなるらしい。

だからそれっぽい行動してても分かんない。

フミもそれらしき行動・・・未来を変えるような何かは見てないらしいし・・・


「・・・一回発想を変えるべきか?」

「というと?」

「未来を変える行動って視点じゃなくて、俺に対して何かするって方向に注目してみよう」

「お、ええやん」


まぁこれも結構少ないんだけど。

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