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43話

「属性ごとに相性ってことでいいのか?」


「う?」


「言葉にしてまとめると難しくてな」



俺たちはあの後にすぐに地上に戻り、最初に魔法の検証から始めた。

全属性いるわけじゃないから全部わかるわけじゃないが、それでも俺たちの使っている属性の魔法に関しての弱点はいくつかわかった。


まず俺の土魔法。今のところ弱点なし。風、水、火。の三属性に関しては問題なし。

バトちゃんの風。俺の土魔法に関しては全く影響を与えることができなかった。正面や側面からぶつけても逸らすこともできなかった。他の属性は問題なし。

ふーちゃんの火。これはわかりやすく、すらっぴの水魔法に弱い。風魔法とは相性が良く威力が上がる。

すらっぴの水。風魔法に弱い。火に強く、土には普通。


全部同じ魔力量で試したので、各個人でステータスとスキルの差はあるが、ほとんどかわらない。

なので、そこの条件は同じ。実際。込める魔力を二倍にしたところ、弱点属性でも関係なしに突破可能なことも分かった。

関係ない属性ごとでぶつかると相殺される。これは今までやってきたことだからわかっていた。



「ただ、効果が上がるのが厄介だよなぁ」


「うう?」


「いやな、知らずに相殺しようとして、それが良くない属性の魔法だったのならまずいでしょ?」


「ううー!」


「相性悪くて相殺できないのも十分まずいけど、相手の威力を上げちゃうかもしれないのはもっとやばい」



最悪、それで全滅しかねないのだ。

さっきの鷹は運が良かったな。風二匹に水一匹。たまたま俺に相性のいい属性持ちが二匹。関係なしが一匹と問題なく戦える状態だった。

仮に、相手に土がいたらバトちゃんは危なかった。俺の土に有利な何かがいたら俺が死んでたかもしれないと。そういうわけだ。


ピッちゃんはいまのところ弱点なしだ。推測だが『無属性』は得意もなければ弱点もないんじゃないかと思う。

先手を任せれば、とりあえず実力が拮抗している相手までなら相殺。もしくはそのまま撃退が可能だ。相手の魔法属性も分かるかもしれない。



「ピッちゃん便利ー」


「うー」


「るー?」


「ああ。ごめんごめん、ちょっと口からでちゃっただけだから」


「るー!」


「遊んできな」


「るるる!」


「ニホリは行かないのか?」


「う」


「いてくれるのかー。このこのぉ」


「うー♪」


「クゥ♪」


「ふーちゃんもいてくれるかー。おいでー」


「クゥ!」


「だが甘い」


「クゥ!?」


「いつも飛び込んでこないの。俺以外には危ないでしょ」


「ク?」


「やらないよ?じゃないの。いつもやってると癖になっちゃうでしょ」


「クゥ」


「わかったならよし。おいでー」


「クゥ」(テクテク


「初めからそう来ればいいのに。俺は逃げないんだし」


「うー」


「クゥ?」


「うっうー」


「クゥ!」



俺の膝に一度座ったふーちゃんがニホリと何か話始めたと思ったら、一回どいてニホリが俺の膝へ座る。さらにその上にふーちゃんが座った。



「・・・これがいいと」


「うー!」「クゥー!」


「これでいいならいいけど」



ふーちゃんはニホリか俺の上に座りたがっているのか。普段は俺にしか座らないから知らなかった。

案外、俺が出かけている時はニホリの膝の上にいたりするのだろうか。



「う?」


「いや、俺は座れないから」


「うー。うー!」


「え、膝枕?。・・・誰から習った?」


「うー」


「母さんかよ・・・」



人んちの子に何教えてんだ・・・。俺の子なら孫になるのか?。



「クゥ」


「やかましい」


「クゥォ」


「いや、そうなんだけど。そもそも学校辞めてから女子に会わないし」



ふーちゃんに煽られた結果。今の俺には出会いがないことが判明。

会うのは研究所にいる女性のみだが、大体既婚or三次元に興味なし。

そもそも俺の好みは俺年齢±5くらいなので、研究所の人間だとそれに合致しない。



「たまには学校の連中と遊ぶのもありだろうか」


「う?」


「いや、こっちに集中するあまりにな。連絡は取ってるけど」



SNSで何か言われたら返信返すくらいで俺からは話さないけど。

てか俺の事なんて秘密事項多すぎて話せないし。今俺が触れる話題って全部ダンジョンばっかだし。



「マジで俺社会から離れてんな」


「う?」


「勉強はしてるけど、元々親父たちが置いてってる本読んでる事の方が多かったから。今更勉強することでもないっていうか」



高校の教育課程で習う内容なら大体わかるし。なんだかんだいろんな本読んでたらこうなったから教えるのは無理だろうけど。



「あ、そういえばおやつ・・・」


「zzz」


「うー・・・」


「・・・眠い?」


「う・・・」


「運ぶから寝ててもいいぞ?」


「うー・・・zzzz」



よく寝る子は育つからな。ニホリが育つかどうかは知らないけど。



「さて運びますか」


「マフ」


「おお、コロちゃん。ふーちゃんの寝床持ってきてくれたのか」


「マフ」



咥えながら喋るって器用ですね。

ふーちゃんの寝床は基本は猫や犬が寝るようなクッション的なあれだ。時々俺のベットやそれぞれに用意されている毛布を自分で弄って居心地よくしてから寝てたりもする。

対の家だと、基本的にトイレの位置だけ固定で後は自由だしな。かごの中に入れたりもしてない。しなくても勝手に寝てるし。病院行くときだけは籠に入れるけど。



「じゃあふーちゃんはソファon寝床で・・・ニホリは俺の部屋か?」


「ワン」


「あい?俺も寝ろって?」


「ワンワン」


「え、みんな寝るの?。おやつの時間だけど」


「クアァァ」


「大あくびやんけ。疲れたか?昨日の夜に遊んでたのか?」


「ワウン」


「遊んでたのか・・・よくみんな起きてきたな」


「ウウ」


「お前も眠いのね。わかったわかったみんな俺の部屋だな」



多分、今日のダンジョンで疲れたのが効いているのだろう、元々眠かったのがここにきて一気に来たようだ。

コロちゃんもうつらうつらしている。あくびもしているし。

なら、ふーちゃんもこのまま持ってくか。ニホリは抱えて・・・両方いけるか。



「あらよっと。コロちゃん。眠い所悪いけど、ドア開けてくれや」


「ワーン」


「・・・そんな気の抜けた鳴き方初めて聞いたぞ」




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― 新着の感想 ―
[一言] >各個人でステータスとスキルの絵師?ちょうどに差はある 誤変換の類いでしょうけど元がさっぱりです
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