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444話

冬が近づくと寒くて眠くなるんで自分は熊かもしれません

「・・・何かごっそり魔力持ってかれたような・・・?」

「るる?」

「クゥ?」

「いや使ってないし何もしてないんだけど・・・ニホリ何かしてた?」

「う?」

「してないか・・・うーん?」


何かいつもと体調が違うと言うか、魔力が回復しきってない感じ?

寝てる間に無意識て何かしてたのか俺?ニホリが寝ぼけていた可能性もあるけど。


「うー!」

「はいはい。お出かけなんだから早く準備しろよ」

「う!」(ビシ


寝ぼけてないもん!って言われちゃったよ。


まぁそんな文句もすぐに過ぎ去ってしまうのだが。

そう。今日はお出かけします。


というのもだ、そろそろ12月入るぞって時期。冬も深まってくる。

その前に、ちょっと遠出したいなと思ったのだ。

それに、今日まで色々準備とかしてきたが、いつ事件が起きるかわからないのだ。

備えるという点でも、どこかでゆっくりしたいなーと考えていたそんな時、雪ちゃんからニホリ宛てにメールが来た。


なんでも、空いている別荘を使わないかとのことだった。

どうも本当は雪ちゃん達が家族で使う予定だったが、父親に急用が入ってしまい別の場所に行くことになったそうだ。

だが、別荘には既に宿泊用の準備をしていまっている。

そこで、もしよかったらニホリちゃん達にーということそうだ。


足りない物は買い足せばいいし、別荘ってのがよかった。

私有地の中だから、周囲の目を気にすることもないとかなんとか。

これなら、すらっぴ達も連れていけるなと思ったニホリが、俺に突撃してきてお出かけ決定・・・となったのが先週。

ちょうど龍に会う前に話を貰ったのだ。まぁタイミング的にちょうど良かったな。


「よいしょっと・・・これでいいか?」


俺は俺の荷物と、他の子の荷物を纏めていたのだが・・・まぁ足りなければ戻って来ればいいしな。

場所は長野は軽井沢。よくそんなところに別荘・・・とか思ったけど、金持ちなら当たり前なのか?


戻ってくるというのはあれだ。移動はシュルちゃんと俺がフル稼働で移動する。

親父が車を出してくれるとか言っていたが、わざわざ送ってもらうだけってのもな。

休みが取れてたならそれも良かったんだけど、どっちにしろ一回じゃ送り切れないしな。


皆の寝床とか、お気に入りのタオルケットとかは詰めた。

俺の服もいいし・・・ニホリはニホリで纏めてるだろう。

フミのは・・・


「うちの終わっとるで?」

「あらそう・・・なんで狸?」

「今のうちの恭輔の懐席取っておこうかと思たんよ」

「・・・まぁいいけどさ」


ごそごそとシャツの中に入り込んでくる。

こいつ跳べるだろうに跳ぶ気ゼロだな。わかってたけどさ。


さて、肝心の皆は・・・お、いたいた。皆庭で待ってるな。

ニホリもいるみたいだし。さっそく行くか。























「うー!」

「雪がないのは残念やなぁ」

「まだ早いわ」


時期的にもう少し後だな雪は。

ゆっくり飛ぶこと1時間くらい。雪ちゃん家が所有する別荘までついた。


近くには湖も広がっており、避暑地としても使えそうだ。

幸い日が出てるから、寒いってことはないな。


・・・さぁ、そろそろ現実を見ようか。


「・・・でけぇ」

「ほんまやな」

「うー・・・」


別荘でか。

うちより大きいんだけどどうなってんの本当に・・・?


地上2階建て地下一階付き。地下には温泉があるそうだ。

さらに、庭もうちの同じくらいのサイズ。湖に繋がる道もある。

確実にうちより環境いいなここ。ここならペンギン飼えるな・・・


「・・・ハッ!?」

「何しとるん恭輔?」

「いや、ちょっと楽しすぎる妄想を・・・」

「???」


赤ちゃんペンギンはもふもふだし、大人ペンギンもほわほわなんだよなぁって考えていたわけではない。決してない。


俺が考え事をしている間に、皆は中に入ってしまったようだ。

フミは俺の服の中から顔を出しているから待ってくれたようだが。

建物の中ではニホリのすごーい!という声が聞こえてくる。他の子もどたばだと動いているようだ。


しーちゃんとユニちゃんは庭だな。あの2匹がマルっと入れるくらい広いから、今日は洗って家の中で寝よう。

シュルちゃんは・・・あれ、どこ行った?



「シュルちゃんどこ?」

「え?帰ったで?」

「え」

「なんやヨミが使う言うんで」

「・・・あー、あれか」

「おん?」

「なんか最近地中の魔力が吸われてるとかなんとかでな。それを調べてるんだろ」


それに今は雪ちゃん達も出かけてるはずだし、緊急時の移動手段といて近くに置いておきたいのだろう。

ヨミの唯一の弱点と言ってもいいからなぁ、機動力は。

まぁ帰ってしまったのなら仕方ないか。羽根でも軽く整えてあげようかと思ったんだが。


「てか、うちらも入らん?」

「それもそうだな」


入る前に、湖の方を一回見る。

よく見ると、湖の周囲には何件か家が建っている。

気配はないから、恐らくここと同じで別荘なのだろう。

いないのは・・・まぁ普通長野って避暑地なイメージあるよな。夏だよな来るの。

前も来た時は夏だったし。


「来たことあるん?」

「ああ。宗吾達と日帰りで神社巡ってたな」

「ほ?神社?恭輔そういう好きやったっけ?」

「いや・・・聖地巡り?」

「???」


わかる人にはわかる聖地だよ。

・・・ニホリわかりそうだな。















「ニホリ諏訪大社行きたい?」

「う?」

「近いぞ」

「うー!」

「ういうい明日な」


明日の予定が決まった。


それは一旦置いておいてっと。

部屋の中は、準備をしていたってのもあってキレイだった。

木造の落ち着いた空間で、心なしか眠くなってくる。


どうも吹き抜けになっているようで、ロフトもあるようだ。

テーブルをどかしてタオルを敷けば、十分ユニちゃん達も寝れるな。予想通り。

んで、皆はどこに・・・


「チュン!」

「キュ!」

「あら鳥親子。落ち着く?」

「キュ~」

「チュン?」

「まぁお前はそうだよな」


オミちゃんとフィニちゃん。

オミちゃんは知らない空間で落ち着かないようだが、フィニちゃんは気にしてない模様。

そんな息子・・・娘?わからんどっちだ。未来のフィニちゃんは男の子っぽかったけど。モンスターだから断定できん。

まぁ子供を見て、力抜けてるからオミちゃんも大丈夫そうだな。


オミちゃん・・・母親がこうだということは、ルミネ達はどうだ?


「・・・ワン?」

「わん!」

「「「「「きゃんきゃん!!」」」」」

「・・・ワフー」


・・・大丈夫そうだな。


「飛び込んだらあかんで」

「まだしません」

「後でもダメやで」

「ウワァァァァァァ」


これで膝から崩れ落ちるんか・・・とフミが言っているような気がする。


いや・・・あんなもふともふともふもふなのにもふもふしに行かないのはもふに失礼もふ。


「ほら、はよ他の子の様子見に行くで」

「はーい」


怒られちった(´・ω・`)

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