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39話

「アイテム見るぞ!」


「う!」


「昨日はバッグにぶち込んで終わったからな!」


「う!う!」


「本当にな!」



若干昨日のショックが抜けきってないけど、昨日の成果を確認したいと思う。

コロちゃん達は今日も元気に遊んでるよ。昨日の事なんてないみたいだね!。



「・・・これなに」


「・・・うー」


「・・・へぇ」



俺とニホリはダメみたいです。他のみんなもやけくそ気味なのだろうか。もちろん驚かせてくれたあの三匹除く。


今ニホリに教えてもらったのは何かの牙を加工して作られたネックレス。つけると風のように早く走れるらしい。コロちゃんにあげるか。



「またあいつ速くなるのか・・・」


「うー・・・」


「いい事ではあるんだけど。本格的に俺要らないんじゃね?」


「うー」


「ニホリはいろいろスキルで出来るじゃん」



俺のやれることって基本的に他の子たちもできるんだよね。

土の壁とかの防御もやろうと思えば他の手段で出来そうだし。



「そういうわけで、このスキルスクロール二つに期待」


「う?」


「何が出るかわからないからいいんでしょうよ。スキルガチャスキルガチャ」


「うー?」



いや、狙ったものは欲しいんだけど、それはそれなんだ。ガチャはまた違う欲望が働くんだ。



「『怪力』『悪魔化』・・・」


「うー!」


「大当たり・・・なのか?」



多分『悪魔化』の事なんだろうけど・・・これ、妖怪化と同じパターンでしょ?使わないよ?。



「『怪力』は俺でいいか」


「うー?」


「だから使わないっての。『妖怪化』だって死蔵してるのに」


「うっうー!」


「もったいないって、どうにもなぁ」



個人的な感覚の問題だから何とも言えないけども。

ああ、すらっぴとは使ってほしかったりするのかな?。元々モンスターだし、強くなるなら喜んで使いそうだけど。



「ええ、聞くの~?」


「うー!」


「絶対ってそこまでか・・・後で聞いてみるか・・・」


「う」



バトちゃんが喜ぶって、あの子そんなに強くなりたがってたっけ?。

いや、昨日の魔法の使い方から何かしら工夫してるのはわかったんだけど、そんなに?



「う」


「一番悩んでたって・・・マジか」


「うー」



隠してたって言われてもな。全然気づけなかったのはショックだ。家族の悩みに気づかないなんて。

今までなかったことだ。



「でもどうして悩んでたんだ?。強さって意味なら、バトちゃん別に弱くないだろ?」


「うーううー」


「この先の話だって?」



バトちゃんは自分の種族で悩んでいたようだ。すらっぴは進化して最初とは種族が変わっている。その時にいろいろ強化され、その後も早めに強くなっている。

コロちゃんは言わずもがなうちのエースだ。この先、どんな敵が出てきても戦えるだろう。こんかいのワイバーン戦は、速さがあればどんな敵にも負けない、その可能性の一端を見ることができた。その一部は前からあったのだが。



「ねっさんとふーちゃんは?お前らもいるだろう」


「うーう?。うー」


「弟と妹みたいな感じと、そういえばあの三匹は初めに俺の仲間になってるのか・・・」



いわば同期メンバー。感じる物も他の子たちとは違うのだろう。

その二匹は強くなっていっている。自分も強くはなっているが置いて行かれる感じが否めないと。



「つまりそういうわけか」


「う」


「そうか、そこか・・・」



なら、何も聞かずに『妖怪化』も使わなかったのはミスだったか。

その時に聞けば『妖怪化』にするかどうかはともかく、悩みには気づけたはずだ。


俺も周りが見えなくなってたか?。



「20層の攻略で焦ってたように見えたか?おれって」


「うー」


「ちょっとだけか。そんなつもりはなかったけど」



ちょっとで見落とすか。本当にダメだな俺は。



「後でと言わず、今からみんなと一回話すか」


「う?」


「うん。こういうのは気が付いたうちにやるのがいいと思うし」


「う」


「え、その前に戦利品整理?」


「うー!」


「部屋汚くなってる?。そうか?」


「う!」


「コロちゃんが歩きにくそう・・・掃除しようか」


「うーう」


「部屋掃除で気分も明るくって・・・どこで・・・テレビか」


「う~♪」



なんかニホリが順調にテレビっ子になってる・・・。そのうち動画サイトも見るようになるんじゃ・・・。



「う?」


「あ、やべ。知らなかったか」


「うー?」


「ああ、動画サイトってのは・・・」




































「ききー?」


「おお、バトちゃん。ニホリ止めるの手伝って」


「き?」


「ゲームの実況動画にはまって携帯返してくれない」


「きー」


「無理やり止めればいいって?。なんか気が引けるんだよ」


「ききー」


「わがままな子になっちゃうってか。まったくもってその通り」


「ききき」


「それもそうだな・・・。ねぇバトちゃん」


「き?」


「『悪魔化』てスキル出てきたんだけど、使いたい?」


「・・・きき?」


「うん。ニホリから聞いた。ごめんな気が付かなくて」


「きき」


「今回聞いてくれたからいいか・・・ありがと。バトちゃん」


「きき」


「でも使うのは後にするって。・・・まぁタイミングは任せるよ」


「ききー♪」


「俺の頭の上はそんなに居心地いいか?」


「きき!」


「そうか。なら今日はここにいな。俺もゆっくりするよ」


「き」


「そっすね。ニホリ止めるか・・・」



ニホリちゃん携帯かーえして



「う!」


「あ、すいません」


「ききー」



そんなあきれんといてください・・・

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