400話
皆さまはPS5は予約できましたか?
自分はアマゾンと楽天は見事死亡しましたどーも。
抽選、祈りましょう
「(ノ)・ω・(ヾ)ムニムニ」
「・・・」
「・・・ガウ」
「やだ」
ハクコちゃんのほっぺをムニムニ。
今朝のハクコちゃん(未来)との邂逅の後、ハクコちゃん達の様子を見ているが特に変化ななし。
未来のハクコちゃん達が来ていたことも覚えてない。
普通の朝で、いきなり俺がほっぺ触ってきたくらいにしか思ってない。
てかそれも割と普段通りなので何も思っていない。
フィニちゃんも同様だ。
呑気にご飯を食べた後の運動とか言って俺の体を登っている。
鳥の足ってくすぐったいよね。
あの出来事は、誰にも話していない。
そもそも俺自身よくわかっていない・・・てか理解できないし。
時間を止めることが出来るって時点でやばいのに、そんな連中と接触したのに女神からの応答もなし。
つまり、女神達もあの時のハクコちゃん達に気がついていない可能性が高い。
・・・・その時点で、かなり強い・・・それも、今の俺よりは強いかな。
女神との具体的な強さを比べるのは無理だが、それでも能力の一部は超えているのだろう。
少し、自分だけで考えてみよう。
俺の部屋に向かって・・・
「うー?」
「ハッ!!」
「ガウ」
無意識でハクコちゃんを抱きかかえていた。
ニホリに爪切るの?って聞かれなかったら危なかったな・・・
ごめんねーとハクコちゃんを降ろして、俺の頭に登りっぱなしになってたフィニちゃんも下す。
「・・・さて、先ずは整理から」
ただでさえこの間の俺の暴走に関しても問題なのにまたと思うが。
まず第一に、あの子達は未来からスキルの力を使ってきた。
その目的は俺から何かを回収すること。それは達成できたようだ。俺の手を食らえて何かを取っていたみたいだし。
ただ、俺からすると体の中から何かを取られたって感じはなかったんだ。
となると、今の俺が全く自覚していないもの、或いはわからないくらい小さい何か。
俺の体を自分で確かめた感じから、特に変化なし。
地球との繋がり・・・知識の流入現象は起こってないが、それでもまだ繋がってるのがわかる。
これは暴走した後に意識するとわかるようになったものだが。
まぁあんまり意識しすぎると怒られるから確認程度だが。
「ふむ・・・となると、まだ自覚できない程小さい何か・・・この先で成長していくはずだった何か・・・?」
・・・知識は来ない。
つまり、現時点では地球上のどこにもない、今までもなかった知識ということだ。
そんなことがあるのか?ただ単に俺が調子悪くって知識が来ないって考えた方がよさそうだ。
だがなんとなく、この考えは合っているように思える。
あの子達は、今日この時がいいと言っていた。
それはつまり、これより前では持っていない、そしてこれより先だと駄目になる・・・回収が出来なくなるとか。
「って、またこういうやつか」
また俺がわからないパターンの問題だよ。これじゃ手の打ちようがない。
そして考えることが無駄になる。
いい加減嫌になるんだがなこういうの・・・
だけど、それを解決しようと無理は出来ない。
無理に強くなろうとした結果、フミ達に迷惑をかけた。
そして未来のハクコちゃん達にも、強さを求めるなと言われた。
・・・ん?
「これ、もしかして一緒なのか?」
俺の今抱えている問題と、ハクコちゃん達が来たことの問題。
実は根本的に同じことなんじゃないか?
俺はもっとレベルを上げようと無茶をした。
その結果、レベルは一気に上がったが暴走。目に見えないところ、俺の把握していない部分も何かしら変化が起きているだろう。
そしてハクコちゃん達。
彼らはこれ以上強くなるな・・・特に『真化』のことだ。
『真化』以上を求めるな・・・そう言った。これはつまり、今以上を求めてはいけないってことだ。
ダンジョンに入るなーとか、戦うなーとか言ったわけじゃない。
強さを手に入れようとするなと言った。
ただ、ダンジョンに入ると勝手にレベルは上がるし、強くなっていく。
意図的に強くなろうとするな、そういう意味で言ったんだろう。
だから俺の意思で変わりそうな強さ・・・特に『真化』について言ったんだろう。
・・・こう考えると、ハクコちゃん達は俺の暴走に関して何か知っていたと考えるべきかな。
暴走中は『進化』が発生していなかったとはフミが言っていた。
あれは、多分俺の意思がなかったからだ。半ば本能だけで戦っていた状態では、確かに『真化』は出ないだろう。
あれは、俺の意思で発動するものだ。俺の気持ちで発動率も変わる。
その思いや気持ちがない状態で戦ったら、そら発動しないわな。
「つまり、俺の暴走がひどくなるってことは、それは『真化』が発動したってことと言える」
仮にあの時発動していたら、フミもポヨネもただでは済まなかっただろう。
レベルはフミに会わせて上がっていき、攻撃手段は多様。
何よりスタミナが全く減っていたいかのような戦い方。
場合によっては、フミに大けが・・・いや、殺していた可能性が高い。
・・・まて、そうなった場合、俺ならどうする。
「・・・何とかして、フミを蘇らせる」
それが失敗したら?
「・・・多分死のうとする」
じゃあ、それが出来なかったら?
「・・・過去を変えようとする・・・ッ!!」
これか、これなのか。
未来のハクコちゃん達が今の俺のところに来たのはこれかもしれない。
だとすれば、俺に『真化』について言ったのにも説明がつく。
俺は、近い将来でフミを殺す・・・
「いや待て。その前に何かある」
具体的には、『真化』がさらに上位の何かに変わるきっかけがあるはずだ。
あれは普通に生活していて進化する物じゃない。
何か大きなきっかけ・・・事件。それも俺が力を求めるような何かが起きる。
いや、もう一度暴走した結果、フミと戦ってその時に変わった可能性もある。
それならば、急に強くなる・・・レベルを上げることを止めようとするはずだ。
じゃあなんだ、何にせよ俺が大きな後悔をするようなことがいつか起きるってことか?
「・・・」
「恭輔~お布団干してええ?」
「・・・」
「・・・恭輔?」
「・・・」(ギュ
「ふわぁ!?」
フミを抱きしめる。
今になって、俺が何をしていたか理解した。
俺の暴走は、一歩間違えれば取り返しのつかないことになっていた。
フミを殺す・・・いや、最悪それ以上の事になる。
ハクコちゃんとフィニちゃん達以外全員を殺す可能性だってあるんだ。
・・・強くなろうと思ったのは、ハクコちゃんとフィニちゃんにある見えない何かを見るため。
だが、あの子達はそれに対して何も言わなかった。
つまり、俺の未来に起きる出来事に置いて、自分たちは関係ないと言うことだろう。
時間の少ない状況で、俺の強さに関してだけを言ったのはそう言うことだろう。
もちろん、これもただの推測だ。
だが・・・恐らく、俺の想像が現実になったら。
多分、俺は・・・壊れているはずだ。
「あわわわわわ。きょうす・・・恭輔!!いきなりどうしたんよぉ!!」
「・・・このまま暫く」
「せ、洗濯物・・・」
「いやか」
「・・・嫌やないけど」
「じゃあこのまま」
・・・少し、蔑ろにしていたのかもしれない。
ハクコちゃん達の事を見すぎて、他の子達を見ていなかった。
そして何より、自分の事を何も考えていなかった。
俺の事だから大丈夫・・・そんな考えがどこかにあったのだろう。
だからこそ、自分の行動に関して悩むなんてことがなかった。
考えるべきだった。ただでさえ、俺に起きる出来事は大きくなってきている。
その果てが、俺の暴走・・・フミが本気になって足止めが精いっぱいな状況にまでなった。
次は・・・手遅れになるかもしれない。
フミの顔を見る。
俺に急に抱きしめられて、顔を真っ赤にしている。
・・・死んでしまったら、これも二度と見えないんだ
・・・・・・・・・・・・
よろしければ評価などお願いします




