399話
気がついたらブックマークが3000越えていました。
誤字も多く、割と色々言われたりしますがこれからもよろしくお願いします。
「なんでフミまでいるんだ?」
「ワフ」
「・・・へ?」
「いや、夢じゃない・・・いや夢なのか・・・?」
「・・・うちの欲求がついに夢の中の恭輔を喋らせたんか?」
「だから違うわ」
一体全体どういうことだ。
俺は俺の夢の中と思ってるし、コロちゃんは自分の夢に俺が出てきていると思っていた。
そしてフミはフミで夢を見ていると思っていると。
とりあえず、フミを正気に戻すか。
「ほれ、いい加減現実を見ろ。俺達寝てるけど」
「ワン!」
「ふわ!?・・・え?マジ恭輔何?」
「マジモンですよ。どうなってんだこれ」
「いやうちにもさっぱり・・・ハッ!まさかコロちゃんも!?」
「ワン!」
「おおー!?ホンマにどうなっとんねん!?」
フミも何も知らないと・・・まぁ当然か。
元は夢だと思ってたみたいだし。
・・・状況はともかく、俺達だけか?
実は他の子達もいたりは・・・
「ガウ」
「チュン!」
「恭輔!なんかおった!!」
「・・・お前らかぁ」
『神威』『天啓』持ちかぁ・・・うわぁ、嫌な予感・・・。
「ガウ?」
「チュン?」
「ああいや。すまん。お前らのせいじゃないんだけど・・・」
共通点を考えよう。
フィニちゃんとハクコちゃんだけだったら『神威』と『天啓』のどちらかだった。
だが、そこに俺とコロちゃん。そしてフミがいる。
フミの場合は実は持っててもおかしくないんだけど、俺とコロちゃんは絶対に持っていない。
だからそれじゃなさそうだ。
だがそうなると思い当たる節がない。
女神の言っていた神候補の話は、それこそスキルを持っているかどうかだし・・・
いや?待てよ。俺はハクコちゃんの隠された何かを見えていなかった。
つまりだ、実は自分の物とコロちゃんのスキルが全部見えていないんじゃないか?
だから『神威』と『天啓』が見えなかった・・・でもそれだとフィニちゃん達にも見えないか。
えぇ・・・本当にわからんな。
「お前ら何か心当たりは」
「ワン」
「チュン」
「ガウ」
「ないわ」
「だよね!!」
あっても困るわ。
となるとだ、女神が何か隠していたことの中に今の状況を引き起こすような何かがあった。
または、俺暴走で何かに影響があったか・・・
うーん・・・うちの子達が全員来ているのなら『テイム』だなってなるんだけど、これだとな。
特殊な子である2匹。俺にとっては自分以上に大事なコロちゃん。そして、コロちゃん達とはい違う意味で、一番特別なフミ。
俺という共通点以外は何もない。
「・・・見たのは俺の過去か?」
「ワフ」
「チュン?」
「ああ、小さい俺がいただろ」
「ガウ」
「あ、あれやっぱり恭輔やったんか。うちもおったけど」
「・・・それはそれで恥ずかしいな」
なんか恥ずかしいところ見られたな・・・
だって、うちに動物がいなくなって泣くんだぞ俺。
「いや解釈一致や」
「ワン」
「チュン」
「ガウ」
「おお?」
それはそれでどうなんだ・・・うん?
なんだ・・・フミ達が歪んで・・・
「・・・なにこれ」
「」(オハヨ
「・・・ロラちゃん?」
「」(オナカヘッタ
「・・・今何時よ」
ロラちゃんが俺にまたがっている。
朝の4時。まぁ確かに普段は起きてたりするな。しーちゃんたちに会いに行くし・・・
「ってそうだフミ達は」
「スゥー・・・」
「グルルル・・・」
「・・・」(スヤァ
「・・・寝てるな」
「」(コテン?
「変な夢見てな・・・なんだったんだあれ」
・・・とりあえず、ロラちゃんにご飯あげるか。
「へ?夢?今日はうちぐっすりで何も見てへんけど?」
「コロちゃんもか?」
「ワン!」
「・・・やっぱりただの夢だったかのか?」
フミもコロちゃんも、夢の事を覚えていない・・・知らないみたいだ。
そうなると、あれはただの俺の夢で、偶々みんなが出てきたってだけなんだが。
それにしては嫌にリアルだった。まるで違う空間に全員でいたみたいで・・・
「ガウ?」
「ハクコちゃん・・・何か今日夢見た?」
「・・・ウ」
「・・・ん?」
「チュン!」
「ああ、おはようフィニちゃん・・・」
「チュンチュン!」
「・・・忘れろってこと?」
「ガウ」
「チュン」
なるほどなるほど・・・多分スキルのせいで俺にも影響があったと・・・なるほどなるほど・・・
んなことはどうでもいいな。
「・・・お前ら誰だ」
「・・・気がつくの速すぎ」
「いやぁ。これくらいしてもらわないと困っちゃうって」
「想定してた倍くらいの早さだったけど?」
「いいじゃん!早くていい事しかない!」
「段取りがあるだろうに・・・」
「質問には答えようか。また太ったとか言うぞ」
「あ!言っちゃいけない事言ったな恭輔!!・・・あ」
「ハァ・・・これだから嫌だったんだよ」
「・・・もう一回だけ聞くか。今度はちゃんと」
お前らは・・・いつのハクコちゃんとフィニちゃんだ?
「・・・今って、もう10月?」
「そうだけど」
「じゃあちょうど10年後!」
「10年後?」
「うん!今のままだと、恭輔がおかしくなっちゃうからね!」
「・・・は?」
「色々すっ飛ばしすぎだフィニ」
「えぇ~?だって面倒だもん!恭輔なら言えば解決してくれるって!」
「・・・否定できないな」
「いや・・・ちょっと待て。何の話だ。そもそもなんでフミ達は動いてない!!」
俺がハクコちゃん達の違和感に気がついた瞬間からだろうか、フミ達の動きがとまった。
というか、時間が止められた?なんだこれは。
こんなのあの女神レベルの・・・それも、強引に止めてるんじゃないかこれ。
「・・・マジでこのご主人様は・・・何と言うか、偶にはこっちの予想通りにしてくれないかなと」
「予想通りにならないから恭輔って感じもするけど」
「そうじゃなきゃああはならん」
「・・・いや、マジで色々聞きたいこと多すぎるんだけど?」
「ごめんねー恭輔。時間なくて全部は無理なんだ」
「そう言うことだ。すまんが、私たちがここに来た理由と目的だけ伝えさせてもらう」
「僕たちの持ってるスキル。『天啓』の応用で、精神だけ時間を超えてるんだ」
「必要だったから・・・というしかないな。俺たちが今日このタイミングでここに来ないと恭輔が死ぬんだ」
「・・・いや、急すぎて何のことやら」
「今はそれでいいんだ。どうせ近い将来にわかることだし」
「ともかく、俺達は恭輔からある才能を回収しなきゃいけないんだ」
「・・・な、なんのでしょうか」
「あ、恭輔のキャパを越えた」
「処理しきれなくなると敬語になるのってこの時からだったのか・・・」
き、急な出来事すぎて全くわかんねぇ・・・
才能を回収・・・うん、そうですね。何の?
それを今しないと何がまずいの?俺に何が起きるの?
「まぁとりあえず、手を出して」
「ウィッス」
ハクコちゃんに手を開いて差し出す。
その手をじっと見つめて・・・ハクコちゃんは手に噛んだ。パクっと
「・・・おお!?」
「ほがふげ」
「動かないでね~」
めっちゃ舐められてる。すごい舐められてる!?
え、何されてんの俺。何の愛情表現なのこれ!?
10分くらい咥えられて、ようやく離された。
手がめっちゃテカテカしてます。
ハクコちゃんは目的を達したようで、満足そうな顔をしている。
フィニちゃんもそれを見てニコニコだ。
「よし。成功した」
「ふぃー・・・よかったよかった。僕苦手なんだよねそれ」
「練習しろ。怒られるぞ」
「大丈夫!ふーさんに怒られてる!!」
「何してんだお前・・・」
「いやそれ俺のセリフ・・・」
なんだろう、この俺の話なのに仲間外れにされてる感覚。
しかもフィニちゃんとハクコちゃんにそれされてるの傷つくんですけど。
そんな俺の視線に気がついたのか、何やら溜息を吐かれた。
「ぶれないなぁ恭輔」
「10年変化なしとは・・・ああいや、むしろ納得か・・・」
「解釈一致!!」
「なんだお前ら・・・ものすごく撫でるぞ」
「それが脅し文句なのか・・・?」
ハクコちゃんは首を傾げるが、かなりの罰ゲームだぞこれ。
具体的には嫌がられないけどいつ終わるかわからない。そして絶妙に気持ちいから離れたくないのにいつ終わるかわからない苦しみを与えるナデナデだぞ。
「・・・地味に嫌だなそれ!?」
「そんな技術あったの恭輔!?」
「多分お前ら未来の俺のところに帰ったらやられると思うわ。いや、やります」
「何の宣言だ恭輔!?」
今10年後にフラグを立てました。
段々こいつらのノリがわかってきたな・・・と思ったところで、雰囲気が変わり始めた。
徐々にいつもの2匹に戻っている。
「ちょ、時間ないよ!!」
「もうか!?ええい、我がことながら厄介な!!」
「いいから早く!!」
「恭輔!」
「はい?」
「絶対に、これ以上必要以上の強さを手に入れようとするな!!」
「・・・はい?」
「最低でも、『真化』以上を望んじゃだめだ!!」
「いや・・・だからなんで!?・・・」
「・・・ガウ?」
「チュン?」
「うん?どしたん恭輔」
「・・・いや、何でもない」
・・・何が・・・俺に何が起きる。
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