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36話

今月いっぱい忙しく、新しい話は書けないし、誤字チェックもできないという。

でも投稿は頑張ってみます。週二くらいはやりたいですね(他人事

『では、始めてください』


「はいよ」


「クゥ!」



ニホリ達のファッションショーも終わり。今日の本題に入る。

今日は現時点での俺の魔法について調べに来たのだ。間違いなく、いま世界で一番威力の高い魔法を使えるのが俺らしい。

俺以外にこの場にいるのはふーちゃんのみ。他の研究員は別室でモニタリングしてる。



「壊してもいいって言われたし。本気でやるか」


「クゥ!」


「先にやりたい?いいぞ。どうせチャージが必要だし」



俺がそう答えると、ふーちゃんは一歩前・・・三歩くらい前に進んだ。勇ましさはかけらもない。てくてくって感じ。

本人はいたって真剣なんだがな。


ふーちゃんが使うのは火魔法。俺たちの中では一番火力を出しやすい魔法だな。殺傷能力の高さって意味ではすらっぴやバトちゃんも負けてないが、火力では一番だ。

レベルでは差があるが、それを覆すだけの価値がある。

しかし、木などの燃えやすい物がある場所では使えないので、一番場所を選ぶものでもある。


ふーちゃんの周囲に火の玉がいくつか現れる。

一つのサイズが20cm。それが全部で10個。徐々に増えていく。最終的に30を超えた。

最早、ふーちゃんの周囲は火の玉しか見えない。

全力で後先考えずに魔法を使う機会はほぼない。ダンジョン内じゃ何があるかわからないので、魔力には余裕を残す。時間もかけないので基本は発動までに時間のかからない魔法しか使わないし。そうなると、どうしても魔力消費は少なめになる。スキルが成長してできることって、威力上昇よりは多様性のほうが多い。使える魔力の量。複雑な魔法の構築。

これらを完璧に把握するにはダンジョン内じゃあぶないのだ。危険だし。狭いから巻き込まれかねないし。

だから、俺もふーちゃんの全力での魔法を知らないのだ。


ふーちゃんが声を上げると、30の火が一か所に高速で向かっていく。

的は廃車として譲ってもらった二トントラックだ。

それに火がぶつかる。その瞬間に。



ガァァァァァン!!!!



「クゥ♪」


「いい威力じゃな」


「クゥー」


「そら疲れるだろうよ。本当に何も考えずにうったな」


「ク」zzzz


「寝たよ・・」



トラックの中にはガソリンなど入ってないはずなのだが、トラックに火がぶつかった瞬間に爆発した。

おそらく、火の玉自体が圧縮されていたのだろう。それがぶつかった瞬間に破裂した。トラックは・・・



「ほっほ。ほとんど残ってないや」


「zzzz」


「結構な音したのにすぐ寝れるのか・・・」


『大丈夫ですか!?」


「問題ないよ。でもウルサイ。ふーちゃん起きるでしょ」


『あ、すいません・・・』


「それで、これどうするの。的ないけど」


『用意するのに時間かかるぞ』


「あ、仕事に追われてる親父だ」


『休憩だよ。お前の魔法はどうするんだ』


「別になくてもいいんだよなぁ。片付け大変だけど」


『どちらにせよ、掃除するからな。好き勝手やっていいぞ』


「いい事聞いたわ。ふーちゃん預かって」



即、母さんが来た。抱きしめて随分満足そうだ。元々母さんの希望でうちに来たからな。最近ずっと俺のところいたし。



「さぁて、やるか」


『何をするんだ?』


「ん~。俺のは威力ってより、汎用性かな」


『ん?』



そもそも、俺の使う魔法は基本的に土でできた、アホほど重い質量物質をぶつける魔法でしかないのだ。形状こそ工夫するが、それだって基本は変わらない。

だからこそ、俺の魔法はすでに打ち止めに近い。『土魔法』単体では、工夫で上げられる部分が終わってしまったのだ。スキルの成長を待つしかない。

そこで思い出してほしい。過去に俺が使った魔法の中には攻撃魔法以外の物が一つだけある。



『ゴーレムってやつか』


「そう。でもまだ終わらないよ」


『どうなるんだ?』


「見とけばわかるよ」



俺の魔法の中で唯一直接的に攻撃できない魔法。ゴーレムだ。『精密操作』のスキルを取得したときにはじめて使った魔法だ。その時には禄に動かせなかった。

今はだいぶ変わった。



「全部で六体。できるようになったもんだねぇ」


『これは・・・』



出現させているゴーレムも前はただの土人形。凹凸もまくのっぺらぼうな感じ。

しかし、今回のは違う。ロボットだ。角ばった感じの、重厚感を感じるロボットだ。肩にはキャノン砲・・・を土で模したやつ。腰部分には刀・・・土だけど。

全部土だから色は一色。茶色オンリー。



『ダサくないか』


「わかってるわ!。色変えられないんだよ!!」



俺の魔法にそんな機能はないんですよ。そのうちできるようにするけど。そう言うスキルを取るなりなんなりする。



「あ、一応このキャノンは撃てる」


『撃てるのか・・・』


「刀だって切れ味抜群」


『それだけで戦えるんじゃないか?』


「実際戦えるし。ボス倒せるし」



狂化オーガは早くて無理だったけど。トロールくらいの遅さなら勝てる。威力高くても勝てる。

遠距離で一斉に撃ちだせば勝てる。何故か狂化オーガには当たらないけど。



「俺が楽できる以外にうま味ないけど」


『そうなのか?』


「だってどっちにしろ、俺がわかる範囲じゃないと動けないし。俺が見えない範囲には手が届かないし」


『ああ、視界をゴーレム側にとかは・・・』


「出来るわけないでしょそんなこと」



それってもはや『土魔法』ではないよね。違うスキルか魔法だわ。・・・欲しいな。



『それが恭輔の最大の魔法か?』


「魔法単体なら違うかも。威力は別の。操作性も別の。可能性を見せれるって意味ならこれが一番。

 一個の魔法じゃなくて、組み合わせていいならこのゴーレムも作る」


『それ込みで他の魔法も使う?』


「ゴーレムと俺で一斉掃射」



敵は死ぬ。



「一回これの半分くらいでやったらクソうるさくてやめた。敵もぐちゃぐちゃだったよ」


『ぜったいここで使うなよ?』


「使わないよ。多分建物壊すし」


『お前の感覚でどれくらいの威力だ』


「ええ。・・・多分質量的には戦車何台か潰せんじゃね?」


『そこまでいったか・・・』


「壊すだけならいくらでもできるよ。一度に制御できる量がそのくらいってだけ」



言うならふーちゃんだって似たようなことできるし。あっちは燃えるから破壊ではないけど。溶ける?。

すらっぴなら溶けるで間違いないけど。バトちゃんは流石に戦車切れないなぁ。俺も貫通は無理だし。押しつぶすだけだな。



『とりあえず、ゴーレムたちだけで攻撃してみてくれるか』


「的は」


『今用意する』


「ん。じゃあ改造してるか・・・」




































「お疲れ」


「疲れたわ・・・」



なんで一回って話が何回も使うことになったんだよ。


ゴーレムのキャノン攻撃。ただの土の塊を撃ちだす魔法ってだけなんだけど、なぜかこれが大ウケ。並べて数回使うことになった。

何気に、ゴーレムの維持。操作。射出の三動作を複数やることになるから疲れるんだよ。魔力は今回は余裕あったけど。一番疲れたのはポージング取ってくれって言われたからだな。



「おのれオタクども。なんでロボオタもいるんだ」


「元々知ってるやつだろう」


「自分の研究してろよ」



てかなんでいんだ。あの人分野違いじゃないんかい。



「今はここにいるぞ。機械工学もいろいろ調べることが多いからな」


「見に来たのは?」


「休憩だろ」


「今は・・・お昼やんけ」


「今日はもう終わりだから好きにしてていいぞ」


「まず飯かな。ニホリ達は?」


「もう食堂いるぞ」


「うー!」


「おるやんけ」


「う!」


「待っててくれたのか。ありがと」


「うー」

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