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353話

最近普段より気を使って歯を磨いているのですが、やりすぎて歯茎の違和感がすごい。


その後も数体ルミネがモンスターを倒し、無事にレベルも上がったと思う。

俺がテイムしてないから確認はできないが。

2層には結局行かなかった。強さ的には何の問題もなかったが、ルミネの爪が問題だった。

耐久力的に、これ以上無茶すると割れちゃうかもしれなかったし。

だから爪をカバーするグローブを作ってもらわなければ。材料にはちょうど良い物がある。


「ワイバーンにようやく使い道が出たな!」

「過剰火力やろ」

「うー」


ワイバーンの素材である。

ボスモンスターで普通の階層にはまだ出てきていないモンスターではあるが、ちょくちょく20層には行ってるから素材が溜まっていたのだ。

鱗とか爪とかいろいろな。これを加工すれば、いい感じに出来るだろうという俺の想像。

鍛冶のスキルじゃ加工出来ないみたいだから、グルグル眼鏡さんに頼んで作ってもらうしかないのがちょい困る点だ。

時間がかかるしな。だが、今回はちょっと事情が異なるようだ。


「コロちゃん用の?」

「ああ、なんでも随分前にコロちゃんにも同じことが起きてるんじゃないかっていう話が出てな」

「何故に?『魔刃』あるから心配ないんだけど」

「それもあるけどってことさ。その時に試しで作らせたやつがあるんだ」

「・・・軽いな。素材は?」

「新しいダンジョンの魔法鉄だ」

「魔法鉄?」

「そういう名前になったんだよ」

「てか、それって新しいやつじゃんか。前に作られてたんじゃないの?」

「前に作られたやつの爪の部分を取り換えただけだ。耐久性は保証してやる」

「ほほう・・・ルミネ」

「わん!」


所長室のソファの上で骨をがじがじしていたルミネを呼ぶ。すぐに来てくれた。

膝の上に座らせて、後ろから抱きかかえるように固定して、グローブを付けさせってと。


「どうよ」

「・・・わん」

「違和感は慣れてくれ。重いとかない?」

「わん!」

「よし大丈夫そうだな。それにしても、随分軽いんだな」


持った時も思ったが、随分軽い。

金属を使ってるにも関わらずこれだ。魔法鉄・・・ダンジョンで採れた鉄というだけでこれだけ違う物か?


「厳密には鉄じゃないらしいぞそれ」

「はい?」

「魔力の事もあるみたいでな。それがどうも影響を与えているとかなんとか」

「そこ曖昧なのか・・・」

「ぶっちゃけ専門外だからなぁ・・・研究機関も違うしな」

「ああ、もう1個の」

「そうだ。うちじゃ手が回らんからあっちにも手を借りたんだ」

「なるほど」


まぁうちのそれはどうでもいいんだけど。厳密には鉄じゃないっていうのは面白い話だな。

銅だってそう言うことなんだろうし。

だからといって軽い事の理由になってないと思うんだけど。

まぁ使えるならいいか。


「まぁ流石にワイバーンの爪には及ばないから、完成次第付け替えだな」

「そうだな。振ってみて」

「わん!」(ブン

「なるほど、こんなもんか」

「わふ!?」


ああすまんすまん。

ルミネに振ってもらったグローブ・・・かぎ爪でいいのかこれは?

まぁそれを腕で受け止めたら驚かせてしまった。いきなり腕を出したらそら驚くよね。

ごめんね。


「くぅーん・・・く?」

「あれ?見せたことないっけ?」

「・・・」(ペロペロ

「いや、あの程度じゃ赤くもならないから」

「・・・わふ?」

「人間だわ」


何だと思ってんだ。


「まぁ確かにこれ受け止めて無傷な人間っておかしいな」

「わん」

「確かにそうだけどね!」

















「コロちゃんも付けてみ」

「ワン・・・ワン」

「まぁだろうね」


邪魔なのはわかってるよ。


「コロちゃんが使えるかどうか見ときたくてね」

「ワン?」

「いや、使わせる気はないけど。ほら、せっかく大きさ調整できるし」

「クゥー!」

「ふーちゃんも?ふーちゃん接近戦しないじゃんか」

「クゥクゥ!」

「まぁいいけど・・・」

「クゥ!・・・クゥ?」

「ぶかぶかやんけ」


貰ったグローブは大きさをある程度調整できるからコロちゃんにも付けさせてみたらやっぱり邪魔だそうで。

ふーちゃんも欲しがったけど、サイズ大きくて腕2本くらい余ってますけど。

違う。そうじゃない。顔を突っ込むな。


「クゥ♪」

「楽しい?」

「クゥ!」

「そうですか・・・ルミネのサイズ調整するから返して」

「・・・クゥ」


素直に返してくれました。まぁそこそこだよね。何がとは言わないけど。

とにかく、これでルミネの爪のガードは出来る。

本当は噛みつく時も危ないから何かしらしたいんだけど、流石に口の中のガードなんてないだろうからな。しばらく噛みつきは禁止だな。

まぁ元からやらせてないんだけど。

だがそれもよくない。動物の狩りで一番の武器は噛みつきだ。それがあるのとないのとでは大きく違う。

コロちゃんだって初めの時はやりづらそうにしてたし。途中から魔刃手に入れたから関係なくなったけど。


・・・俺も武器ほしいな。なんかこう・・・武器を背負ってダンジョンに行くのってかっこいいし。

その場で作るのもかっこいいと思うんだけど。やっぱりなんかこう・・・たまには前みたいに武器背負いたいなって。


「だけど使えるのないからなぁ・・・」

「わふ?」

「・・・ぁぁ。ルミネのお腹ふかふかなの~」

「・・・」(ギュー

「・・・ワフ」

「クゥ?」

「ワン」

「・・・クゥ!」

「・・・ワフ?」


ふーちゃんが何かするそうです。

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