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335話

話には出してましたけど初めて恭輔君の人間の友達参戦。

今後の出番は・・・

宗吾との話もそこそこに、お互いの買い物を済ませて帰宅。

帰り際、ニホリは宗吾について行って際に見たランタンが気に入ったらしく1個購入。

その姿を見た宗吾は

「え、即購入できるの?・・・これが社会人の財力か・・・」

とか言ってた。

まぁ確かに学生がポンと買える値段ではないわな。

テーブルに置くタイプのランタン。お値段は・・・まぁ秘密にしておくか。

帰り際、話題は当然のことながら宗吾の話題に。


「いやぁ。恭輔の友達言うから、どんなのかと思ったんやけど。案外普通やったな」

「うー」

「まぁあいつは普通・・・てか友達多いタイプだからな。癖はないよ」

「癖・・・?」

「ああうん。宗吾は比較的とっつきやすいタイプってこと」

「とっつきにくいタイプは?」

「俺」

「えぇ?」

「う?」


案外そう言うものだ。俺の場合、興味のあるもの・・・動物とかばっかりになるし。

それに比べて宗吾は何でも受け入れていって誰とでも話題には事欠かないからな。話を続けるのも上手いし。


「後俺、別に話さなくても良いタイプだから」

「・・・ホンマに?」

「うー?」

「人間と」

「あー」

「うー」

「なんなの君ら」


そこで納得されるのは納得いかないんだけど。











「ただいまー」

「ただいまぁ」

「うーうー」

「おかえりなさーい」

「あれま?」

「う?」

「母さん?早くね?」

「みーちゃんの様子を見に来たついでに帰ってきちゃった♪」

「来ちゃったって」


何してんだ母さん。


「まぁいいか。みーちゃん元気だった?」

「もちろんよ~。だけど、最近は三崎さんもダンジョンに行けないじゃない?だから運動不足が心配でね~」

「そうか。三崎さんが新人の事見てるとそうなるのか」



うちだと勝手にダンジョン潜るとかする時も多いけど、三崎さんの家だとそれは無理だ。

ダンジョンがめっちゃ近いうちだから出来ることだ。

コロちゃんとかは気を使ってるし、今預かっている狼犬達は猶更気を使っている。

彼女たちはまだダンジョンに潜れないからな。どうしても面倒を見てくれる子が遊んであげるか、俺が散歩するかの2択になる。


「ところでお膝の上に乗っている子をどこで拾った」

「お庭」

「だろうね」


そんな預かっている狼犬の子供1匹が母さんの膝の上でごろごろしている。

母さんが手に持っている紐のおもちゃに噛みつこうと口を開けて手を伸ばしている。

そんな感じで遊んでいる兄弟を見たからか、次々と家のどこかから子供たちが集まってくる。

椅子の近くまできて、自分も自分もとぴょんぴょん跳ねている。

そして何故かそれに交じるロラちゃん。


「ロラちゃんはこっちね」

「」(??


そんな何故見たいな顔しないでくれ。

フミとニホリに頼んで・・・てか、ニホリの物買ったのがほとんどだから、ニホリがちゃんとしまわないといけないんだけど。

フミはそれの手伝いってことで。

俺もロラちゃんを抱えて母さんの正面に座る。


「いい子ね~。ちゃんと言うことも聞いてくれるし」

「コロちゃんが最初に上に来たからな。おかげで俺の言うこともちゃんと聞くし」

「この子たちのお母さんは?」

「えーっと・・・ああ、ベランダで寝てるな」


テーブルのところからちょうど見える。

ベランダに灰色の子が転がっている。コロちゃんは庭で走ってるから、こっちが母犬だな。


「あっちも頭いいねやっぱり。ちゃんと何が敵で何が味方かわかっているよ」


始めの出会いの時に、俺に対して持っていた警戒は間違いではない。

人間を嫌っているのもあるだろうが、俺達の脅威をちゃんとわかることができるんだから上等だ。

そして、コロちゃんが完全に上だと理解して、こちらが安全な存在であると言うことも理解している。

嫌いな人間相手に、それをすぐ理解できるのはなかなか難しいだろうに。頭がいいから猶更な。


「呼ぶ?」

「寝てるのなら寝かせてあげましょうか。あら?」


なんとか上ってきたようだ。子犬たちが母さんの膝の上で3匹。足元で丸くなって残りの子たちが眠っている。

疲れたのか、母さんのオーラに当てられて眠くなったか。


「寝ちゃったわね~」

「そうだね・・・うん?」

「」(zzzz


お前もかロラちゃん。


「恭輔もお義母さんも、雰囲気落ち着くんやないですか?」

「そうなの?」

「うちも恭輔の膝の上乗っとるとねむなるもん」

「あら~」

「うれしいのか?」


嬉しそうにしてるけどさ。いや、落ち着くって言われてるのだったらうれしいのか。

なごんでいる中、台所の方からニホリが両手でフードプロセッサーを持ち上げて大変喜んでいる姿が。


「うー♪」

「あら?恭輔買っちゃったの?」

「買っちゃったって何」

「私が買いたかったのにー」

「そこかい。・・・ニホリに結構買い与えてんの知ってんだからな?」

「うっ」


それも俺に内緒で。悪いとは言わないし、止めもしないけどせめて報告はしてほしい物だ。


「気を付けまーす」

「そうしてちょうだい。早速使うのかそれ」

「う!」

「何作るんや?」

「・・・うー」

「ああー。それなら皆食べられるしな」


ハンバーグだそうだ。その為に大きいお肉は既に買ってあると。

・・・だから冷蔵庫に嫌にでかい肉が入ってたのか。てっきりステーキにでもするものかと。

それ買う前提のお肉だったのね。まぁハンバーグなら皆食べられるしな。ピッちゃんのは小さく作れよ?


「う」

「まぁわかってるか」

「最近本当にお料理当番はニホリちゃんになっちゃったわね~」

「うー!」

「あら?いいの?」

「う!」

「ならそうしようかしら・・・あら~?」


ニホリに誘われて、一緒に作ろうってことになったのはいいけど子犬たちが膝と足元にぎっしり。動けない状態の忘れてたな?

それを見て、ニホリがササっとこっちまで来て子犬たちを浮遊させてフミの元へ。


「うち!?」

「う」

「まぁ俺いっぱいだしな」

「」(zzz


ロラちゃんいるから、俺の膝は売り切れですてってな。

フミのところに移動したから、一瞬起きてきょろきょろしたが、眠気には勝てなかったのかそのまま再び寝に入る。

膝の上がほかほかになるから、ああなると俺も寝そうになるんだよなぁ。ロラちゃんは大きいからこれはこれで眠くならないんだけど。

なんかこう・・・着ぐるみに抱き着いてる感じがしてな。


「・・・あ、これうちが動けんなるやんか」

「その通りだな。起こすなよ」

「・・・まぁええか。代わりにおいしいの頼むでニホリ」

「う!」

「私もがんばっちゃお~」

「うー!」


新しい家電を手に入れたからか、嫌にハイテンションなニホリ。

今日の夕飯は、めっちゃ豪華なことになりそうだ。

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