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333話

海の日に海のおまけ投稿するの完全に忘れてたので明日の昼間にまとめて投稿します。予約投稿で。

普通に夜にも投稿はします

「ニホリー」

「う?」

「洋服っている?」

「???」


まぁ戸惑うわな。


「いや、考えてみるとお前に料理道具は買ってあげても服って買ったことないなって思ってな?」

「うー・・・う?」

「いや必要かってよりは・・・ほしいかどうかだな」

「うーうー」(フルフル

「いらんの?」

「うー」


服ならっ貰ってるからいらなーいってさ。

確かに、結構な数貰ってるからな。季節ごとの着回しでそれぞれ10着近くある。

困るってことはないわなそれだけあれば。後貰う物って基本おしゃれだしな。


「う!」

「え?そんなことよりこれ買って?」


そう言われて渡されたのは家電量販店のチラシ。

そこには、フードプロセッサーとこの間も言ってたホームベーカリーの家電がお安くなっているとの記載あり。


「・・・これの方がいいの?」

「う!うーうー!」

「は?これも?」


さらに渡されたのは中華鍋、刺身包丁などが書かれたチラシ。

なんでも近所に最近できたデパートでセールをやっているようで。フミとクリスマスに言った場所よりさらに近い場所のだ。


「へえ。こんなの出来たんだ」

「う?」

「知らんって言うか、そもそも最近外歩かないしな・・・」

「うー?」

「だって大体ダンジョンか、研究所かじゃない」

「うー・・・」


歩いてるけど、外は歩いてないよ。歩いてるけど。


「・・・フミも連れて買い物行くか」

「うー!」















「うわ人多いな。ニホリ、捕まっとけ」

「う」

「おん?」

「うー」

「・・・まぁいいけど」

「じゃあうちが・・・」


ニホリが肩車。フミと手をつなぐ形に。

それにしても人が多い。なんでこんなに多いんだってくらいだけど、まぁオープンしたてならこんなもんか。

まずはニホリの希望であるキッチン用具を売っている場所へ。東西問わずに世界中の料理道具がそろっているとかなんとか。


「うー・・・」

「トランペット眺めてる少年みたいになっとる」

「え?子供はトランペット眺めるん?」

「例えだよ。欲しいけど買ってもらえないって状況」

「あー・・・でも恭輔買うやろ」

「まぁな。ただ・・・」

「ただ?」

「今のニホリは欲しいってか、完全に選んでるよね。目がマジだよ」

「・・・うわほんまや」


目が完全にプロのそれ。

俺からしたら同じ用途の物は同じにしか見えないわ。値段の違いしかわかんねえ。


最初に見てたのはフライパンの列。丸いっすね。


「・・・う」

「あ、はい」

「いいなりやな」


今のニホリに逆らうのは無理っすよ・・・

言われたとおりに中華鍋を1つと卵焼き用のやつ1つをかごに入れる。

あれ?これ持ってなかったっけ?


「うー」

「古いの?」

「う!」

「ああ、そういう」


新しい奴の方が軽いし、熱の通りが違うとのこと。

何がなんだかわかんねぇ・・・


その後もニホリは慎重に選んでいき、計7点のお買い上げ。

さらに家電を売っているコーナーに移動してフードプロセッサーやらなんやらを購入。

なんか偉い多機能のを買ってたけど・・・俺使えるのだろうか。


「うちは無理やな・・・」

「まぁ俺たちには必要のない機能だろうからな」

「う?」

「まず俺たちはプロセッサー使う料理を作らない」


ひき肉とかは元からひき肉になってるやつ買うわ。

・・・さて、そろそろうざったいな。


「気がついてる?」

「そらな。めっちゃ見られてるやんか」

「だよな・・・気のせいならよかったのに」


デパートに入ったあたりから、いや、家を出てしばらくしてからだろうな。

ずっと誰かに見られている。

モンスターの気配ではないし、そもそも気配の隠し方が雑だ。こちらを見ているのが嫌って程わかる。

クロンちゃんを見習ってほしいよ。

・・・はぁ。マジか。


「これ知り合いだわ」

「はい?友達?」

「YES。高校の時のな・・・珍しいな。休みの日にこんなところにいるなんて」

「こんなところて」

「うー?」

「挨拶?いいよいいよ。気になるなら話かけてくるでしょ」


まったく、何を遠慮しているんだか。

・・・うん?もしかしてフミがいるからか?


「彼女・・・それも子連れだからなんか勘違いされてる?」

「へ?・・・うち彼女?」

「だと思われてるかも、んで、ニホリがフミの娘」

「う?」


なんか複雑な関係に勘違いされている感じが・・・

ああ、俺高校辞めたから、これのせいだと思われてるのか?なんかバレたらまずいからとか・・・


「・・・予定変更。こっちから行くぞ」

「お、ええやん。恭輔の友達初めて見るわ」

「うー!」

「初めてて・・・はじめてだな」


人間の友達は初めてかもなぁ・・・














とんでもない物を見てしまったと、内心でそう思っていた。

自分の趣味であるキャンプ用品を新しくできたデパートに身に来たら、高校を辞めた友人が大人の女性と一緒に買い物をしている。

それも、子供らしき女の子も一緒にだ。

まさか、何かあの女の人に何かあって、それを解決するのに学校辞めたのか。

無事に解決出来たから、今楽しく3人で買い物していると。気がつけて良かった、あやうく空気読めずに話かけに言ってしまうところだった・・・

まぁ気になるから付いてきちゃったんだけど。こういう時にあいつがいれば・・・


「いや何してんだ宗吾」

「ああいや。拓真が、いればもうちょいちゃんと尾行出来たのにって・・・うん?」

「よ。しばらくぶり。とは言っても、連絡はしてたけどな」

「・・・おおおおおおお!?!?!?」

「うるせぇよ」

「うー?」

「おお、流石恭輔の友達や。見事なリアクションや」




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