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おまけ 32話以降

32話以降のある日の話。


感想に来たリクエストに応えてみた形です。人間じゃないので出番は先にあります。

「ふっふーふーん」


「くる?」


「いや、なんとなくだけど」


「くるる」


「ええ、知ってる歌~?お前の好きなのって演歌なんだもんなぁ」



偏りがひどすぎて、俺の知ってる歌とは違いすぎるんだよ。

おかげで、テレビ番組の取り合いがひどい。


俺vs母さんvsバン君の構図。



さて、皆さんは知らないであろうバン君。

この子はうちの子・・・じゃない。


三崎さんのテイムモンスターになる。種族はカーバンクル。

額の赤色の宝石がチャーミング。目もクリっとしている。可愛い。


ただ、ちょっと好奇心が強すぎる。おかげでダンジョン内のモンスターにも好き勝手に向かって行ったり行かなかったり。

三崎さんの言うことをちゃんと聞かないらしい。


そんなわけで、躾としょうして今は俺のところにいる。ダンジョンには連れて行かないので、本当に躾ってだけだ。



「でもお前は本当に自由ちゃんだな」


「くる?」



ていうか、カーバンクルってどこにいたんだか。

あっちじゃ俺より先に行けるってことはないだろうから、10層未満のフロアにいるのだろうか。

でも見たことないしなぁ・・・。

まぁニホリに聴けば一発でわかりそうなものだが、それもどうなんだ。



「三崎さんもたまたまいたって言ってたし」


「くる~」


「贅沢者だぞお前~。俺の膝は予約でいっぱいなのに」


「くー」



俺の膝の上で丸くなりながら毛づくろいをしている。

短い脚で、頭やら背中やらを一生懸命カリカリしている姿は正直たまらない物があるのだが、我慢。うちの子じゃないから。




「どっかにいないものか・・・」



俺の膝の常連。ふーちゃん、すらっぴ、ねっさんの三匹がいないのにはちゃんとわけがある。

たいしたことじゃないけど。俺が今日はなんとなく休みにしたいと思っていたら、他のみんなは違った模様。ダンジョンにみんなで潜っていってしまった。

お昼前には戻ってくることを考えると、今は7層くらいか?。

全速力で戻って来れば、10層からでも間に合うと思う。片道で1時間ちょいかかると思うけど。

まぁ昼すぎくらいだろうな。戦いすぎて時間を忘れてそうだ。



「くる!」


「ん~なんだ?」


「くるる」(キュー


「ああ、おなか減ったの。じゃあおやつ・・・リンゴか梨かブドウかミカン」


「・・・くる!」


「おっけー。ミカンだな」

































「ワフ~」


「おお、おかえりー。案外早かったな」


「・・・ワフ」


「ああ、おひるごはんがないのが不安で浅い所にいたと。お前ら・・・てかすらっぴとバトちゃんだな」


「ちゅー」


「若干不満気味だな。まぁ今日くらいいいじゃないの。明日からまた潜るんだし」


「くるる」


「ちゅ?」


「くる!」


「ちゅちゅー!」


「・・・ワン」



おお、バン君がねっさんにミカンを分けてる!。コロちゃんにもって行ってたけど、コロちゃんはミカンそこまですきじゃないし。リンゴ派だし。

え、食いしん坊たち?



「ぴぴぴぴぴ!!!!」


「(モグモグ)」


「挨拶なしに食べ始めるとはふてぇ野郎どもだ」



性別わかんないけど。



「くーるる?」


「そうだぞー。ちゃんとまずは挨拶しないといけないの。じゃないとこうなる」



バン君への見せしめ+挨拶しなかった罰として、梨を食べている最中の二匹をつかむ。



「ぴぴ?・・・ぴ!?」


「きき!?。ききき!?」


「言ったでしょ。こうなると」



手に二匹をつかんだまま、身体能力を無駄に生かしながら高速で回転。即席メリーゴーランド(爆速)。

二匹は奇声を上げながらされるがままに回され続ける。俺も回り続ける。


そして・・・




「うぇぇぇ・・・」


「ぴぃぃぃ・・・・」


「ききぃぃぃ・・・・」


「く、くるぅ・・・・」



バン君的に衝撃的な光景だったのだろう。完全に引いている。俺を見る目が人間を見る目じゃないもの。

まぁ、これでまずはちゃんと挨拶は大事ってことをわかってくれればいいか・・・。



「うぇ。じゃあ俺もなんか食うか・・・」


「るぅ・・・」


「ワン」


「いや、まぁそうでしょうね」



あの回転の後に食べられるの?・・・うわぁ・・・って感じだ。


コロちゃんは慣れたもので、引かれてるよ?って教えてきたけど、だろうねって感じ。

てか、俺も誰かが同じ事やってたらドン引きだわ。



「あ、今日米と卵とハムしかねえ」


「ぴ!?」


「くる!?」



あんだけ回されたのに!?ってあれは別に昼飯の為じゃないよ。

バン君もびっくりだ。まぁすらっぴも三半規管ってないようなものだし。気分だし。



「まぁチャーハンだな。雑なチャーハン」


「ぴぴ?」


「ええ、ゼリー?・・・あるし」


「ぴ!」


「じゃあ手伝え~」


「・・・ぴ?」


「いや、皿洗い」


「ぴ!」


「・・・くる?」


「ん?ああ、三崎さんちじゃやらないよな。うちは、家事の手伝いを出来る範囲でやるってことになってるのよ」



皿洗いとかは母さんがいるとやらないけど、俺だけとかの時にたまに手伝ってもらう。

バトちゃんとかは、洗濯物のかご運んでる。たたむのは無理だから他の子だな。ニホリとか。



「バン君は何できっかな・・」


「くるる?」


「もちろん」



首をかしげながらねっさんも何してるの?って聞いてきた。かわいい。

じゃなくて。


ねっさんももちろん手伝いをしている。

ねっさんは『分身』するから。物量作戦で大抵のことはできる。



「バン君はスキルないからな・・・あ、じゃああれか」


「くる!」


「あらやる気満々。じゃあコロちゃんの手伝いかな」


「ワン?」


「ほら、お前のあれ」


「・・・ワフ」


「くるる!」


「じゃあ教えてあげてね~」



その前におひるごはんだけど。

俺らはチャーハンでいいけど・・・。みんなはいつも通りの感じでいいか。

皆用のご飯として、ちゃんと人間用とは別の貯蓄があるのだ。そっちがあるから冷蔵庫に何もなくても問題なし。

まぁすらっぴとかはなぜかこっちから食べたがるけど。

正確には、俺たちと同じものが食べたいってことなんだけどな。



「うっし、作りますか」


「クゥ!」


「いや、火はいいから・・・」



お前の魔法でやられたらキッチンが燃え尽きるわ。

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