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292話

過ぎてしまいましたが子供の日でおまけ一本書けたなって。ひな祭りでもいいもいいですね。


「それで?なんでうちのシルフバードちゃんは恭輔さんの頭の上で丸くなってるんです?」


「狼君たちに崇められすぎてこうなった」



恥ずかしくなっちゃったらしいよ。

でも今のひよこみたいな状態もかわいい・・・



「あげませんよ」


「なんも言ってないだろ」


「今の状態もかわいいとか思ってたでしょう」


「何故バレた」


「大体皆さん気がついてますよ」


「・・・マジ?」


「き」


「マジか」


「・・・くるん!」


「ああ!待って写真だけ撮らせて!!」



まんまるひよこちゃん!!!


























「ねぇうちも飛行戦力増やすのどうよ」


「・・・きき?」


「るる?」


「・・・まぁ確かに?」



バトちゃんのピッちゃんに相談したら必要ある?って聞き返されたでござる。

俺とバトちゃんとピッちゃんで足りてるしな・・・地上戦力が充実しすぎて俺が飛んでても問題ないし。



「これにユニちゃん加わったら大体完璧なのかうち」


「きー」


「るー」


「空中での機動戦?それはまぁ・・・あ、俺も今できないかも」



フミしかできないかもしれない。

そもそも、バトちゃん達の言う空中での戦いはワイバーンとかの事だな。

あいつ自体は階層も浅い所だから大したことないけど、それでもやっぱり時間がかかる。空に飛んで、自由に動き回れるタイプはどうしても相手の動きによって苦戦度が変わるし。

俺たちが飛べるとは言え、流石にワイバーンと同等かと言われるとそうでもない。そもそもスキルで飛んでて、そこまで使ってない『飛行』持ちの俺。コウモリのバトちゃん。妖精・・・ピクシーのピッちゃん。

全員そこまでずっと飛んでるタイプじゃない。バトちゃんは例外的に速いんだけどね。

これら抜きになると、ピッちゃんの狙撃、ふーちゃんの範囲攻撃。しーちゃんの雷とかになるんだけど、遠く離れられると流石に当たらない。



「んで。俺も最近全く飛んでないと」


「きー」


「る」


「まぁワイバーン行かなくなったしな」



そうなのだ。魔石の回収はあれど俺たちの時間も限られている。

なので、下の階層の大きな魔石が手に入るボスのみを倒しているのが現在だ。

そんなわけで。まったく飛んでない。



「んー鈍ってそうだなぁ」


「きっき」


「るる~」



今日のバトちゃんは俺の膝の上。ピッちゃんが頭の上だ。

そもそも俺の部屋で報告書書いてる時に来たから休憩がてら喋っているの。

そこでこの間のシルフバードまんまるひよこを写真で見せてどう?って聞いたのだ。

まぁダメだったけど。


とりあえず、頭の上は会話しにくいし膝の上も見にくいので机に置いて。



「き?」


「る?」


「いや、喋るならここの方がいいでしょ」



頭傾げられても困るんだが・・・まぁ登ろうと思えば勝手に登れるか。


机に降ろされて、俺が書いている紙を破かないようにちょこちょこバトちゃんが動いてこちらに向かってくる。

お、戻るか?と思ったら、両手をあげて抱っこ~というじゃない。



「ん?」


「き」



持ち上げて、胸元まで持ってくる。すると、今度は俺の腕を登り始めて胸ポケットに爪を引っ掛けてくるっと回って胸ポケットの中に入る。

もぞもぞ動くから俺がこそばゆいんだが・・・と思っていると、顔がぴょこっと出てくる。



「・・・可愛い」


「き?」


「るる~」



恭輔も好きだよね~と言われるが、好きなんだからしょうがない。

てか、そういうピッちゃんもかわいい所あるぞ。


そういった瞬間に、ピッちゃんがなぜか身構える。



「る」


「いや流石にコロちゃんみたいにはしないよ」


「・・・るる?」


「信用ゼロか俺は」



ピッちゃんが警戒するのは、俺がピッちゃんをコロちゃん達みたいに撫でまわさないかってことだ。

流石にピッちゃんにはやらないよ。小さいだけで人間の女の子みたいなんだもん。やってって言うならまだしも、言われてないのにできませんよ流石に。



「るる」


「ニホリはまぁ・・・やらないと拗ねるし」


「るーるる」


「そうだなー今の方が活き活きしてるって言うか。らしいよな」


「るる」


「本当になぁ」



ニホリも、だいぶ元気・・・いや、ガスマスクのあたりでかなり振り切れてたと思うんだけど。完全に元に戻った。

強いて言うなら、俺に褒めろと言ってくることが増えたか。その場合褒めるどころか抱き上げて頬ずりまでするんだけど。



「あ、これが原因か」


「る」


「き」


「いや、だからピッちゃんにはやんねぇよ」



他の子はみんなペットって感じなんだけど、ピッちゃんだけ異様に友達感強いよな。

なんでだろうか?ちゃんと面倒みてるし、他の子と変わらないはずなんだけど

あれかな。みんなほど甘えてこないからか?



「何故?」


「るるーる?」


「ああー言われてみれば・・・」



ピッちゃんは我が家一の気まぐれや・・・これも何回言うんだか。

まぁ結構いろいろなことに興味を持ってはすぐに飽きる。まさに理想の妖精って感じではある。

それがあるからか、俺のところに来ると大体何かで遊ぶか質問されることが多い。

コロちゃん達は遊ぶ以外にもただ甘えに来たり、撫でろと来たりするけどピッちゃんにはそれがない。



「そこかぁ」


「る~」


「にゃ?」


「きき!」(ピョコ


「にゃ~」



ついでとばかりにふーりんちゃんが召喚される。相変わらず緑の毛が柔らかそう。透明度も高い。

バトちゃんも出てきたふーりんちゃんに気がついたのか、挨拶代わりにぴょこぴょこ胸ポケットから顔をのぞかせている。


あ、そういえば、バレンタインに貰ったピッちゃん特性石もあったな。



「たまにはここから出てきてもいいのよ?」


「・・・にゃ?」


「撫でまわす」


「にゃ」


「る」


「そんなー」



ピッちゃんが傍にいなくても、ふーりんちゃんが出てこれる石。

ただ出てくる時は俺がふーりんちゃんを撫でまわす時なのでそれは勘弁だそうだ。

毎日呼ばれること見抜いてやがるこの二匹・・・


ふーりんちゃんも精霊だけど元となった動物は猫だ。そのせいか、非常に気まぐれや。

ふらっとどこかに行ってはピッちゃんに呼び戻されている。召喚者の近くにはいなさいよとは思わんでもない。



「ちなみに今日はいい?」


「にゃ~」


「よっし」


「るる~」


「ん?珍しいな。喜んでやるぞ」


「るーるー」



ふーりんちゃんの今日の気分は撫でてOK。

そして、珍しくピッちゃんが羽根のお手入れを頼んで来たのだ。


ピッちゃんの羽根は虫の羽根みたいだが、その実態は全く違う。

半分は生物の羽根の要素があるが、残り半分が魔力で編まれている。どういう仕組みなのかはまったくわからないが、魔力の質が良ければ良いほど早く飛べる。

本来はその魔力の部分はピッちゃん自身で作る。だけど時々、俺に頼むのだ。これは気分みたいだから、どっちがいいかはわからないんだけど、まぁおしゃれ的な感じだと思っている。



「俺も実体の部分の手入れできればなぁ」


「る?」


「んー流石に虫のっぽい物はみたことないしな・・・そもそもあれって治せるの?」



鳥の羽根とかは治療できるんだけど、カブトムシとかセミとかって羽根折れたら治るものなのかあれ。

治せるようなら勉強してピッちゃんのお世話したいんだけど・・・



「るーるー?」


「きき!」


「にゃー」


「いや、別に小さい物ならなんでもいいわけじゃないから」



うちだとユニちゃんとしーちゃんは結構大きいだろう。

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