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291話

クーラーで喉をやられる

夜も一話投稿します

「んで?結局俺が人間やめるとどうなるっぽいの?」


「何もなかったかのように」


「あふ~・・・」


「あーあー。ポヨネ~大丈夫か~」


「・・・もうちょっとだけ」


「アカン。こっちも癖になっとる」



winwinだな。



「どこが・・・?」


「いいから、何がどうなるの?」


「・・・まぁ幸せそうだからいいか。それでですね」



先ず俺が人間をやめることで起きる影響。まぁこれに関してはそこまで問題ないそう。

種族が変わるって時点で生態が変化するのは当然だ。問題は中身。まず確認できているのは毒が効かない。これは、そういう生物になったってだけだからまぁいい。

わからないことで問題なのはいろいろあるが・・・



「おそらく他の皆さんにも同じ影響が出てるのは『真化』の影響で、全員毒に耐性を持てるようになっているってだけだと思うんです」


「じゃあ種族の変化は俺個人の問題だと」


「はい。もともと、恭輔さんはダンジョンを生み出した存在に何かされてるようですし。何が起きてもおかしくないんですけど」


「元も子もないことを」


「ともかく、『真化』が影響を与えているだけで、恭輔さん自身の事とは別問題ですね」


「俺が毒効かないのと、みんなが効かないのは別問題と」


「そういうことですね。何に変化してるかはわからないんですけど」


「まぁそこは仕方ないか」



わからんもんはわからんしな。あの時レベルで『真化』を使うのはあんまりないことだから、そもそも次いつ確認できるかわからないし。



「わからないことだらけですけど、単純に毒が効かないってだけでいいんじゃないですか?」


「それでいいのかぁ?」


「だって、他の事って影響わからないじゃないですか。わかってたならいいんですけど」


「まぁそれを言われると・・・」



データが少ないと言われてしまうと何も言えないなぁ。

あんまりその辺のことは・・・てか、目に見えないことが多すぎて確認できないんだよな。

感情の不安定化はなくなったらしいけど、本当になくなったかはこの短期間では確かめきれないし。

後は・・・もしかしてだけど、みんなの能力も上がっている?



「あ、それはないですね・・・いまのところ」


「今のところ」


「『真化』だってスキルですから、いつかはそういう影響が出始めるかもしれないじゃないですか」


「ああー」



使ってればスキルは強くなる。その結果、追加効果が増えると。

もしかして、毒が効かなくなったのもそういう感じか?気がつかないうちに効果が増えてる的な。



「ああーありえそうですね」


「ちなみに、気がついたらってことはヨミはあるのか?」


「『鑑定』がそうですよ?気がついたら見える物が増えてたり」


「うわ。マジでありそう」



割と気がつかないんだよな。いつも使ってる物に限って。

てか、いつも使うものはいつも同じように使うから、追加で何かあってスルーしがちっていうかね。


てか、さっきからフミは何を・・・



「シュコー」


「ぶっほwwww」


「に、ニホリちゃんwww」


「シュコう?」


「・・・お気に入り?」


「らしい」



ヨミが恐る恐ると言った様子でニホリをゆびさして聞いてくるが、その通りですはい。


なるほど、だからさっきから話してなかったのか。

フミも何気にあのニホリがツボらしいし。何が面白いって、ニホリがガスマスクかぶることのギャップがあかんとのこと。

わからんでもない。



「料理中に付けることもあるぞ」


「邪魔じゃないんですかそれ」


「割とどうにかなるって」



そこだけはよくわからん。



























場所は変わって41層。

全員引き連れてきました。本当は雪ちゃんはダメなんだけど、お留守番もあれだしな。

それに、フミやヨミがいたら間違いなく守れるし。むしろこの二人でも守り切れないモンスターいたら俺も危ないわ。


なぜここに来たか、シルフバードを連れて狼君たちに会いに来たのだ。



「くるん」


「お前そんな鳴き方だったか・・・?」


「ああ、その子特に決まった鳴き声ないんですよ」


「・・・精霊だったなお前。ふーりんちゃんと一緒か」



あの子もいまだににゃー以外っで鳴くしな。ピッちゃんの印象に引っ張られるんじゃないのか?とか思うわ。

このあいだワンとか言ってたしな・・・



「さて、私としては恭輔さんが動物に怯えられる姿を見たいんですけど」


「何て外道な発言を。噛むぞ」


「もはや自分で!?」



俺にとっては死刑宣告だぞ。動物に嫌われるとか。

まぁ、ヨミが見たいものは既に見れなくなっているのだが。



「・・・まさか」


「動物たらしと言われた俺が、いつまで嫌われていると思っていた」


「ちなみにどれくらいで?」


「2日」


「即落ちじゃないですかヤダー」



今となってはかわいい象にすぎんよ・・・



今日は毒のある階層じゃないし、ねっさんもいるから探してもらうかと思いねっさんの増殖を見ていると遠くから土煙が。

よく見るとこの階層のモンスター。精霊2種が一斉にこちらに向かってきている。


探す手間が省けたなと、ねっさんには元に戻ってもらって到着を待つ。



「それにしても、数増えてね?」


「この間が全部なわけないやんか。こんなに広いのに」


「まぁそれもそうか」



前回来た時は、象君は一匹。狼君は4匹だったか。今は走ると土煙が遠くからでも見えるほどの数がいる。

一応ダンジョン内でモンスターの規定量が決まっているみたいで、倒さない限りは新しい個体が生れることはない。

だからこそ、羊階層のみんなは知り合いなんだけど。いや、友達・・・?え、なんだろう。俺の立ち位置がわからない。



「めぇ」


「王様・・・?」


「めぇ!?」



飼ってはないけど、時々面倒見てるから?まぁ流石に言いすぎか。



狼君たちが到着した。その視線は俺の頭の上でこじんまりしているシルフバードに固定されている。

象君たちは俺をじっと見ている。ほれ見ろ、ビビられることはなくなっただろ。



「むむ。貴重な場面を見逃しましたね」


「見なくていいわ。今後一切来なくていいわ。



とりあえず、挨拶代わりに撫でまわす。

狼君たちはコロちゃんと同じように首元からお腹あたりを全体的に。

象君は撫でるって言うより、鼻の部分をくすぐる感じだと非常に喜ばしそうな顔になる。



「大きいー・・・」


「雪ちゃん動物園は行ったことある?」


「はい!ヨミとお父さんに連れてってもらいました」


「ん?ヨミが?」


「え、行きたいって言ってたので」


「・・・まぁいいか」



なんか違和感すごいけど、今はいいか。

象君たちは、象って言ってるけどそもそも精霊だ。サイズはその精霊の気分次第。

サイズが大きいかどうかは強さには関係ないんだそうだ。よりはっきりとした理性を持ち、強力な魔力を持っているのが強さの条件。

まぁそもそもある程度強くないとサイズも大きくなれないんだけど。



「それにしたって今日は大きいな」


「ォォン」


「私こんなに大きい象さん初めて見ました!」


「俺も見たことないかなぁ」



大体・・・5メートルくらい?もはやビルかなんかかと思うくらい。

狼君たちは普通の大型犬よりちょい大きいくらいだからまぁ普通。コロちゃんと同じくらいかな。


雪ちゃんが象君をジーっと見つめている。・・・もしかして。



「乗りたい?」


「え!?・・・ちょっとだけ・・・」


「だってさ。乗せていい?」


「」(コクリ


「いいってさ。ヨミも一応乗ってくれるか?」


「当然ですよ。流石に高くてあぶないんで」



そう言うと、雪ちゃんを抱っこしてジャンプで飛び乗る。象君の上に危なげなく着地した。

ここからでも雪ちゃんが下を見て笑っているのがわかる。


さて、俺は俺で仕事をするか。



「さて狼君たちや」


「「「ワン」」」


「ちょいとシルフバードをあがめるなり遊ぶなりしていいから、いろいろ俺もしていい?」


「ぽっぽ!?」



シルフバードの驚く声が聞こえるがスルー。別に俺も遊ぶわけじゃないんだ。

コロちゃんと比べて、精霊狼はいったい何が違うのか。いろいろ確かめなきゃいけないからな。

モンスターと動物の違いは、結構多い。当然と言えば当然だが。だけど、その実態を確かめる手段がほぼない。ゆっくり確かめようにも、暴れられるとできないからな。



「そんなわけで、先ずは口の中から・・・」


「アウ」


「おお素直・・・後でジャーキーでもあげよう」


「・・・くるん」



すまんシルフバード。後でなんかしてあげるから今はがんばってくれ。



その後、2時間ほど狼君たちに囲まれて崇められているシルフバードがいましたとさ。

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