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287話

季節ごとのイベントを考えると先にそっちの話書きたくなるのはなんなんでしょうかね

「え、そうしようこのまま寝たら絶対気持ちいい」


「ぴ~」


「・・・クゥ!」


「お」


「ぴ?」



すらっぴマフラーを見て何を思ったのか、『変化』で普通のマフラーに変化して俺の元に飛んできた。


巻けと?



「クゥ」


「その状態でも話せるって違和感すごいなこれ・・・まぁ巻くけど」


「ぴ」



その様子を見てすらっぴは素直にぴょんと俺の首元からどく。

そして俺はふーちゃんを手に取って首に巻く。すると、本来マフラーにあるはずの温かみはまったくなく、むしろ冷たい・・・



「何故に!?」


「クゥ♪」



どういう理屈で冷たいのこれ!?



「どれどれ・・・おお、ひんやりや」


「うー」



ニホリとフミも感心しているほどだ。

もしかして、『変化』で何かを変えたのか?でも姿かたちを変えるってだけ体温は変わらないはずなんだけど・・・



「お前できる?」


「出来んこともないけど、これはむずいなぁ」


「クゥ」


「練習してた?なんでまた」


「クゥー」


「ああー」



人型怒られたから喜ばれるのを考えたのか。その結果マフラーだと。

・・・もう春なんだけどってのは野暮だな。



「それ以上に俺の為にやってくれたのがうれしい」


「クゥ?」


「じゃあ狐に戻って」


「クゥ」


「うりー」


「クゥ♪」



首元からしっぽの先まで、両手で撫でる。うりうりする。

そうすると、最初にマフラーしてたすらっぴが僕もーと来た。すらっぴは撫でるより揉むってのが正しいんだけど。揉む。

すらっぴは水まんじゅうみたいな冷たさと低反発枕みたいな感じの感触で非常にいい。



「この際だから両方手に持つ」


「クゥ?」


「ぴ?」


「・・・いや、このままお好きなように」



言うや否や、ふーちゃんが膝の上に。すらっぴが頭の上に。

定位置なのね。



「ぴ」


「クゥ」


「絶対俺が抱っこした方がよくない?」


「ぴ」「クゥ」


「さようか」


「わかるわ」


「・・・う?」


「ワフ」



それとこれとは別らしい。ニホリは首をかしげているが、ニホリよコロちゃんはわかるそうです。

一体何が違うんだ・・・?





















さて、楽しいお茶の間の風景が流れて次の日。

ニホリはご飯作ってるのかなーとか思いながらいつもより少し早起き。

ついでにしーちゃんたちも見るかーとか思ってたら、頭にふーちゃんを乗せたまま料理してるニホリが。

びっくりしたわ。



「ニホリの頭からしっぽが生えたのかと」


「う?うーうー!」


「クゥ!」


「おうおはよう。なにそれ?」


「クゥ」


「う」


「なるほど」



昨日の俺の真似らしい。すらっぴを乗せようとしたら寝てたので起きてたふーちゃんを乗せたんだとか。

とりあえず携帯で一枚パシャリ。あとで母さんに見せるとして。



「危ないからどきなさい」


「うー」


「クゥ」



そういうと、割と素直に頭から降りるふーちゃん。ニホリもちゃんとかがんで降りやすいようにしてたし。



「うー?」


「クゥ?」


「いや、あれは俺だからってのがあるからなぁ」



どうにも、俺がよくみんなを乗せるのを見て、楽しいのかと思いやってみたらしい。

ふーちゃんも、ニホリの上で新しい物を体験ーとか思ってみたいだ。

あんまりしっくり来てないみたいだけど。まぁ無理もない。あれは結構バランス感覚と筋力必要だから。



「ほら、乗ってる側・・・俺の場合すらっぴがそこらへん完璧だから。ふーちゃんって抱っこの方が多いでしょ?」


「クゥ~」


「う?」


「上が揺らいでも持ち直すのが筋力。まぁコツがいるんですよあれは」



良く動く子が頭の上に乗ると、それにつられて俺も揺らされるからな。

そこのところをうまい具合に調整できないと落ちちゃう。バトちゃんは全く動かないし、ピッちゃんもそうだな。あの子は飽き性だからすぐどっかいっちゃうけど。



「るる?」


「お、おはよ。なんか朝に会うの久々じゃない?」


「るるー?・・・るー」


「でしょ?ふーりんちゃんばっかり会ってたから」



妖精は気まぐれってイメージを持つ日本人は多いだろうけど、うちの子はまさにそうだよなぁ。

朝からラジオ体操してたなって思ったら、次の週は寝てたり何でもありだよな。


ピッちゃんはまだ眠いのか。ふらふらーと飛んで俺の頭の上に着地。

若干危ないので俺が頭を下げることで受け止めてそのまま安定させる。



「こんな感じ」


「ううー」


「クゥー」


「でしょ?」



これも日ごろから頭になんか乗せてるおかげですよ。伊達に戦闘中にすらっぴかバトちゃん頭にいないよ。

あれはあれで固定砲台になるから便利なんだけどね。



「てか今日のご飯何?」


「うー。うーうー。ううー」


「おおー」



めっちゃ手が込んでる。テンション上がるなー。



「・・・相変わらず何言ってるのかわかんないわね」


「む、その声は姉上。何故我が家に」


「いやー昨日夜中までお父さんと仕事してて送ってもらったのよねー」


「なるほど」



そういえば昨日は遅かったみたいだったな。俺たちはニホリと一緒に寝ちゃったから昨日は早かったんだけど。



「ちなみに何してたの?」


「いや、最終合否の決定よ」


「・・・あ、そんな時期か」


「あんたが急にこっち来れなくなったから大変だったわよ」


「うー」(ショボン


「え、なんでニホリが落ち込むの?」


「あーニホリ泣かせたー」


「子供かあんたは」



親父から聞いてなかったのか。ニホリの調子がおかしいからしばらく研究所行かないって伝えといたのに。

まぁ別に伝わらんでもいいか。姉ちゃんだし。今は元に戻ってるからな。



「ねーニホリー?」


「うー!」


「うむ。元気は良いことだ」



ああ、うちの娘はなんていい子なんでしょ。



「皆いい子なんだけどね!!」


「誰に言ってるのよ」


「うー」


「クゥ」


「るー」



全国の皆様。



「めぇ」


「あ、ご飯だな。マッテロー!!!!」



良い子がご飯を待っているのだ。今すぐ行くぞぉぉぉぉぉぉ!!

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