表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
300/567

父の日的なその2

まぁ本当は明日が父の日

「うー?」


「ワン」



あれーではないがとコロちゃんに言われる。

おかしいな。こんだけ集まったんだから案の一つや二つくらい出てくるものかと。

全くでない。



「う?」


「ワン」


「めぇ」


「・・・う?」


「ぴぴ!」


「き~!」


「クゥ!」



コロちゃんとしーちゃんがあれ見て同じこと言える?と言われるので後ろを振り向く。

すると、話し合いをしていたはずのみんなが遊んでいるじゃありませんか。

いつのまに・・・?



「ワン」


「う!?」



開始10分ほどでそうなったそうですよ。驚きですわ。


しかし困った。本当に何も思いつかない。

このままでは料理しか出せないつまらない娘と思われてしまう・・・何かこう・・・一発ドカンと大きい物を・・・




「めぇ」


「ワフ?」


「・・・めぇ?」


「ワン」


「うー・・・」



何かないのか・・・せめてこういうのに詳しい人とか・・・私たちに理解があって、人間社会詳しい人・・・

あ、いた。




















「それで私呼ばれたの・・・?」


「う!」


「うんうん。流石ニホリちゃん。父の日に恭輔さんに贈り物なんてすばらしいですよ」


「うう?うーうー」


「よっし!!」


「ヨミ?お菓子食べたいだけだよね?」



まぁ別にそんなこと言われなくてもお客様として呼んだんだからお菓子くらい出すよ?

あ、雪ちゃんも遠慮なく食べてね。



「あ、うん。いただきます・・・え、おいし」


「あ゛あ゛~・・・このために頑張っている」


「う?」



自分の作った物でそこまで喜んでくれるのはうれしいけどそれでいいのかと。

一端二人が落ち着くまで待つ。本題は伝えてるからね。

呼び出したのは私の友達一号の雪ちゃんとそのペットのヨミ。

人間な上に私たちに理解があってこういうこと詳しそうとかいう要素を全て満たしている完璧なちょいす。

我ながら完璧だなって。



「うーん。でも父の日かー。私、別にこれといったものは・・・」


「う?」


「うん。去年とか病院にいたから、折り紙折って渡しただけだし」


「いや、それは多分涙が出るほどうれしかったと思いますけど」


「そういえばお父さん泣いてたっけ。なんでだろう」


「うー?」



人間は折り紙を渡されると泣くの?不思議だ・・・恭輔も泣くんだろうか。



「いや、病弱な娘が頑張ってくれたものなら何でもうれしいかと・・・」


「ええ?」


「うう?」


「うーんおかしい。何故私が理解できてる側なのか」



とりあえず、折り紙折るは候補に入れておこう。メモメモ・・・

ちなみに今年は何をする気なの?



「う?」


「今年?前にニホリちゃんに教わったクッキーを焼いてあげようかなって」


「うーうー」


「でしょ?今までほとんど何もやってあげられなかったから」


「いやぁ多分泣きますねそれ。渡された瞬間に崩れ落ちますよ」



むむむ。雪ちゃんはクッキーか。

普段料理してないからそういうところで意外性を狙えるのか。ヨミの言ってることはよくわからないけど。クッキーだよ?



「でも、それだとニホリちゃんの参考にならないよね・・・」


「ううー」


「ううん。だって、私も父の日に何も出来なかったからわかるもん!なにかしたいよね!」


「う!」


「あ、ダメだこの二人。両方常識の範囲がずれてる」



流石は雪ちゃんだ。私の事をよくわかってくれている。

よし。このままいい感じの考えを・・・


その時、恭輔帰宅。



「ただいまー・・・ああ、やっぱり雪ちゃんだ」


「てことは、ヨミもおるな。ヨミ~おるんやろ~」


「う!?」


「あ、恭輔さんだ!」


「てか、何故にニホリちゃんは焦っているの?」



マズイ。恭輔に父の日で何か上げるのは秘密なのだ。

今帰ってこられてしまうとそれがばれてしまう。雪ちゃんに相談してるのがバレる



「いや、もうバレてると思いますけど」


「う?うーうー」


「いやだって・・・お二人は魔力の繋がりがあるから・・・」


「・・・う」





「いやまぁ。何か秘密にしてるのは知ってたけど」


「う?」


「父の日とは知らんかった」


「想像はついとったみたいやけど」


「・・・うー」



えぇ・・・



「てか、父の日は来週だからまだちょっと期間あるけど」


「1週間あればなんか思いつくやろ。そんな焦らんでも」


「う?」


「え?ニホリちゃん知らなかったの?」


「ああ、どうりで・・・」



ふぇ?来週?



「ううーうー」


「コロちゃん?ああ、最近よくねっさんと潜ってるけど、あれそうなのか。あれもいつ手に入るかわからないからやってるだけだろ?」


「結構前からちょくちょくやっとたみたいやしな。手に入ったみたいやけど」


「う?」


「多分。ようやくとか言われたんだろ。それで勘違いしたんじゃね?」



スゥー・・・



「う!」


「おお、ハードル上げた」


「マジかこの子。自分ではね上げた」



来週を楽しみにしておけ!!

そう言い残してコロちゃんの元にダッシュ。あの狼め。紛らわしい事言いやがって。一発飛び蹴りじゃ!!



「うー!!」


「うーん。2分かな」


「うちは1分で」


「え、何の時間です?」


「「ニホリが返り討ちにあるまで」」


「えぇ・・・」



30秒後、ニホリがコロちゃんに咥えられて帰ってきました。



「うー」(プラーン


「ワフ」


「おつかれ」


「うちの勝ちや」



ファー!!!HA☆NA☆SE!!















1週間後、キッチンで朝から恭輔の希望した料理のフルコースを作るニホリの姿が。

結局何も思いつきませんでしたとさ。



「・・・うー」


「ワン!?」



来年のを今から考えるか・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ