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271話

夜分です。


最近働いてたからか二話分書く時にすごく進まない。

てか書いてるうちに別の話浮かんだりと大変

巻き込まれ事故。聞かなきゃ行かなくてよかったんじゃないか説まである。



「いや、どっちにしろ呼んでたが」


「うぇい」



ダメだったか・・・



「んで?なんで呼ばれたの俺」


「ここじゃなくて第3だな」


「・・・装備関係?」


「そういうことだ。早く済ますぞ」



親父と共に移動する。もちろん場所は第3研究室。

ちなみに。2が武器、3が防具や服装を作ることが多い。明確な割り当てができたのは藤岡さんたちが来て、そういったものが必要になってからだ。

俺だけの時とか『硬質化』の一言で大体終わってたし、手に入れた素材をそれぞれの方向に活用できないかどうか試してるだけだったな。



「恭輔君おいすー」


「おはようございます」


「ちすちっす」



理系さんとアホ毛。いつも通り変わらない印象で・・・あれ、グルグル眼鏡室長はどこに。



「リーダーは装備見てるですぜ!」


「今日何キャラなの?」


「わかんない!」


「ワフ」


「あ、コロちゃんおいすー」


「・・・ワフ?」


「コロちゃんを戸惑わせるんじゃない」



本日のお供コロちゃん。この間は連れてかなかったしな。


二人と一緒にコロちゃんを愛でていると、親父が奥の部屋からグルグル眼鏡室長を連れてきた。

そこでようやくお披露目が始まる。



「・・・恭輔君は、最初Tシャツで潜っていたと聞いてます」


「まぁ夏でしたし」


「そういう問題なんですか?」


「わかる」


「まぁ今思うと正気じゃないよな」



親父だって初めて潜った時は半そでだったじゃんか。



「じ、自衛隊の方は、元々着ていた戦闘服と同じ物でしたから、とりあえずそれでいいかと思います」


「え、何それ」


「これです」



理系さんが指さす先には何体かのマネキンが。

そのうちの一体が迷彩の感じの服・・・あれが戦闘服か。



「その後、恭輔君はサラマンダーのジャケットを着たりと、他にもいろいろ試してもらいました」


「ああー着たね。最近着なくなったけど」


「完全に性能が置いてかれてるよねー」


「素材はあるのですが、間に合ってませんね」


「まぁダメージ食らわないしね!」



『硬質化』万歳。

まぁでもサラマンダーのジャケットは耐火性能高くて非常によかったよ。

着心地もさほど悪くなかったし。



「それで?結局何作ったの室長様」


「こ、これです」



マネキンのうちの一番左のやつ。

それが着てるのはぱっと見ただの服。黒の半そでシャツ。ズボンは迷彩柄。上から何か変わった素材で出来たジャケットを羽織っている。

触った感触から、ただの布にしか思えない。サラマンダーの革のような感じはしないな。ていうか、生物の皮じゃないなこれ。



「・・・何これ」


「布は、アラクネの糸を使ってます」


「・・・糸?」



あいつ、そんなの落としたっけ?・・・いや、そもそも俺はそいつらと戦ってないな。

上裸だから、目隠しされてたし。



「は、はい。だから、フミさんに頼んで集めてもらったんです」


「いつのまに・・・あ、もしかして」


「そうだ。お前が休んでる間に集めてもらってたんだ」


「やっぱりか」



そんなことしてたのかフミ・・・

んで、この服には一体何が。ていうか、アラクネの糸で作った服ってものすごく高いんじゃない?



「この糸を布にしたところ、市販の物より丈夫になったんですよ」


「ほほう」


「例えばなんですが」



理系さんがその服のマネキンに近づき、懐から取り出したカッターナイフで切りつけた。

だが、服は全く切れていない。


それどころか、引っかかった様子もなかった。

なるほど、丈夫ってのはそういうことか。破くのも・・・おお、ちゃんと硬い。本気でやったらやれそうだが。



「こういうことです」


「これはいいなぁ」


「通気性も確保できます。何より、通常の服と何ら変わらないですから、動きを阻害することもありません」


「おおー」



通気性大事。

これならどの環境でも基本的な装備として着れる。

砂漠の時とか、俺は手持ちの物全部使えなくて作り直してもらったし。

あと、戦闘する時に時どき服が破れるから、その度に新しいの貰うのも時間かかるし。

破れにくいのは非常にいい。

そうなると、上のジャケットは魔法とかの対策かな?



「その通りだ!」


「お、珍しい」


「このジャケット着てみて~」


「うん。今日は本当にノリがわかんねぇ」



なんだ今日のアホ毛は・・・


とりあえず、言われた通り着てみる。

・・・うん、普通だね。



「普通だけど?」


「でしょー?」


「・・・殴るか」


「ちょま!?」


「はぁ・・・説明しますね」



説明を理系さんに移して。


このジャケットは、基本はシャツの方と変わらないらしい。アラクネの糸を使った布をベースにしてある。

このジャケットのすごいところはここから。



「裏側を見てください」


「ほい・・・お?」


「その革は、ラミアの革です」


「ほう」



また戦ってない敵だぞ。



「その革は、言うならば魔法耐性が非常に高く、裏に張り付けるようにしただけで簡単な魔法なら弾けるようになりました」


「へぇ」


「実際に試したのは、藤岡さんたちの魔法ですから、恭輔君のいる階層で通用はしないと思いますが・・・」


「新人向けなら問題ないと」


「まぁそもそも俺向けに作ってもらうならワイバーンとかので頼むかなぁ」



階層差がすごすぎるよ。ゴーレム籠手みたいに魔石を利用できるのなら別なのかもしれないけど。

あ、次の階層のガーゴイルか石製ゴーレムかよくわからない奴からなんかいいの取れるかも。次の籠手はそれだな。



「てか、これ思ったんだけど、ジャケットの形なだけでスケイルアーマーなんじゃ・・・」


「まぁ見た目ジャケットなら問題ないですよ」


「室長がおしゃれに作ったから外でも着れる代物ですぞ」


「が、がんばりました」


「まぁ確かにかっこいいわな」



確かにこれなら普段着にも使えそうな感じだけど・・・

いやこんな防御力ある普段着いやだが。何と戦う気なのだ。



「まぁ普段着かどうかはさておき・・・どうだ」


「どうだとは?」


「今までの物と比べてだ。変化はないか?」


「動きにくいかどうかってことだな。まぁ特にないかな。普段通りの服装って感じだし」



ダンジョン内で半そでになるわけにはいかないから、長袖であり防御力を考えるならこれくらいがちょうどいいだろう。

ていうか、俺もこれ欲しいな。俺の持ってるやつよりしっかりしてるし・・・あ、もしかしてこの試作品か。



「そうです。今着ていただいてるのはそのまま持ち帰っていただいて構いません」


「おお!!」


「ワン!」


「いや、魔刃はやめてください」



流石に細切れになるわ。



「恭輔が違和感ないなら、特に問題ないかな」


「で、では・・・」


「よし、これを正式に採用にするとしよう」


「やったー!!」


「ようやく一息付けますね」


「よ、よかった・・・」


「うん?俺の感想だけでいいの?」



藤岡さん達にも着せる物かと。



「いや、実はお前が最後でな」


「あ、そうなのね」


「この後、別のところで全部着て全力で動いてもらうが、それを見て改良点を探してって感じだな」


「ほほう?」


「大体問題ないかは藤岡さん達に見てもらってるから、後はお前用に合わせるだけなんだ」


「・・・ん?とういうことは?」


「元々、お前用に作ってた装備を流用してるんですよ」


「恭輔君のやつなら、弱い人が使っても大丈夫でしょ理論だよ!」


「恭輔君の動きに耐えられるものなら、万が一もなさそうですし」


「なるほどねー」




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