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265話

本日より夜のみの投稿になります。オシゴトダー

「戦闘なしの層ってこれで三つ目?」


「せやなぁ」


「おおくなーい」



てか、持ってるスキルの有無とか強弱でモンスターと戦闘しなくていいってなんだ。

完全に運じゃないか。せめてギミックにしなさいよ。


結局、狼君と象君を倒すことなくボス部屋まで一直線。

そうなると、ドロップとかまったくわからないことになるんだけど、まぁ攻撃できるわけないじゃん。

あんな目で見られて攻撃出来るわけないじゃん。



「まぁ入るか・・・」


「うー!!」



なんでニホリが一番やる気なんだろうか・・・
























ボス部屋、引き続き平原・・・珍しいな。

1から10まではずっと洞窟だったからボス部屋と普通の階層内の環境が一緒だったけど、そこから先で同じになるのは初めてかもしれない。

40以降はそうなるのかな。


そう考えていると、奥から何かが走ってくる。

4足歩行の獣。大きな角が特徴的。だけど、その角はバチバチと帯電している。

そのまま、こちらに向かって雷を放ってきた。



「めぇ!!」



しーちゃんが、向かってきた雷を相殺。激しくぶつかり合い、消滅した。



「めぇぇぇ」


「グゥゥゥ」


「・・・雷同士威嚇しあっとる」


「一瞬でライバル意識が生まれたのか」


「う!」


「めぇ!」



え、なんかやる気が(ry


うーん。でもしーちゃんだけにやらせんのは・・・だからといって、『雷魔法』相手にするのってみんな相性よくないしな。

おもしろいことにすらっぴとバトちゃんも魔法撃ち落とされるんだよ。ねっさんも近寄る前にやられちゃうし・・・

ほかの子も大体似たようなもんだ。


そうなると、一匹しかいませんな。



「コロちゃんと俺だな!」


「めぇ」


「ワン」


「(´・ω・`)」



なんか最近みんながつめたいよぉ・・・



「ひっこんでろってなに・・・」


「あーうん。ほら、恭輔毎回毎回戦おうとするやん?」


「そりゃね」


「しかも毎回攻撃自分でうけるやん?」


「当然でしょ」


「・・・それがみんな的にはあんまりよく思ってなくてな?」


「え」



それはある意味俺のアイデンティみたいなものなんですけど・・・

そもそも『硬質化』持ってる俺が攻撃を受ける役をするのは当然のことでは。



「まぁ今のしーちゃんのあれとは関係なさそうやけど」


「なんでやねん」



関係ないんかい。



ていうか、さっきからバチバチうるせぇ。

雷が連続で奔ってぶつかって消滅してを繰り返している。

コロちゃんはあまり積極的に戦ってはいないようだ。さっきからコロちゃんの方に攻撃飛んでないみたいだし。

魔刃飛ばせば一発だと思うんですけどあいつ。


雷の威力は・・・同等なんだろうかこれ。

雷って見た目で威力わからないからなぁ。でも、魔法の発動速度ではしーちゃんが勝っている。

体格のサイズ差が影響してるのか、攻撃範囲はあっちのトナカイの方が上だ。

それをしーちゃんは的確に真ん中を打ち抜くことで消滅させている。

こう見ると、しーちゃんも何気にちゃんと狙えるんだな。雷だからそこまではできないと思ってたわ。



「・・・コロちゃん行かないの?」


「ワフ」


「まぁ確かにしーちゃんだけで大丈夫そうなんだけどさ」



なんかこう・・・何もしてないってやっぱり性にあわないっていうか・・・

ちゃんと動けるし、なんなら特に理由もないからさぼってるみたいなんだよね。



「恭輔はあれやな、まじめやな」


「そう?」


「うー」


「それが原因で弱なっとったんやからもうちょいさぼること覚えな」


「うーん・・・」



頼れってことだよな?

でもなぁ、これに関しては性分というか・・・

みんなを守るんだ!とかとは違う感情というか。

ほら、『昇華』の時はそもそも守れないんじゃないかって不安から来てるんじゃんか。今回のこれはそういうのと違うじゃんか。

しーちゃんのわがままを聞いてるって思えばいいっちゃいいのかも・・・あ



「解決した」


「今の一瞬で何があったんや!?」


「ワフ・・・」


「いやーよく考えてみるといつものことかこれ」


「何がや!?」



うん。これ、みんなが何かであそびたーいって言ってくるのと一緒だ。

しーちゃんがあのトナカイと戦いたいっていう要望を俺にしてきたって感じだわ。それなら何も思わんわ。

危ないことがないようにしっかり見張ってればいいだけだしな。



「めぇ!!」


「ググ・・・・」



まぁ終わってましたけど。

最終的に、相手の雷を相殺してる間に本命の雷をチャージして一気に撃ち抜いたようだ。

トナカイの体に穴が開いている。収束させたのか。ヒュドラの時と同じ魔法だけど、発動までの時間が速くなっている。



「めぇー」


「おつかれさん。怪我は・・・ないな」


「・・・めぇ?」



それでわかるのかと聞かれるとわかるとしか言いようがないんだが・・・


しーちゃんの毛の中に腕突っ込んでわしわしして体の確認。

視界が完全に毛で埋まるから何も見えてないっちゃ見えてないけど、大丈夫だ、感じてるから。

むむ。



「雷あんなに撃ち合ってたのに毛すら焦げてないのか」


「めぇ」


「器用だなぁ」



焦げないようにしてたから距離とってたんだって。なるほどね。

あ、コロちゃん出番なかったけどいいの?



「ワン」


「あれ、割とご機嫌・・・」



なんならすらっぴとかの方が暇そうで不機嫌だわ。



「・・・狼君達に会ったから?」


「ワン!」(ブンブン



なるほど、外じゃあ狼なんて会えないしな。

狼人間はダンジョン内にいるけど、あいつらこっちの話聞かないし。

そもそもあいつらどっちかというと人間よりみたいだし、そらコロちゃんの事気にしませんわ。

あれ、コボルトの時とかもこんなことなかったか?


まぁあの狼君にはまた会いに来るか。平原だから広くていいしな。

海に行きたいときは22層に行くか。そろそろ夏・・・まだ4か月あるけど。



「うーうー」


「ちゅ!」


「お、どうだった?」


「う」


「あら残念」



今回も魔石だけだったらしい。最近初めて戦うボスは魔石だけって多いな。

スキルスクロールの一つや二つ欲しいんですけど。後は変わった武器・・・斧で十分だな。まだ脇差も大剣もあるし。

ああ、でも槍とかの予備は欲しいなぁ。

あと、ゴーレムの籠手みたいになる素材いい加減見つからないかな。素手で殴るのって威力落ちるから嫌なんだけど。



「まぁこの辺で帰っか」


「あら、全く戦ってへんのに。様子も見てかんの?」


「あんまり一気に行き過ぎてもなぁ。ほら、みんなといた方が楽しいし」


「・・・恭輔」



うーん。前ならこのまま次進んでただろうけど、今はそんな気分じゃない。








完全にダンジョンに潜る理由変わってるな俺。

興味本位で潜ってるのなら、先に行くべきだろうに、まったく行く気が起きない。

まぁ理由はわかってるんだ。みんなと一緒にいるために潜るのに、必要以上に無理する必要はないし。時間を取る必要もない。

みんなと一緒に遊んでる方が、よっぽどいい時間だと思える。


あと、フミだな。

フミとの時間は、別でちゃんととらなきゃ。

・・・ああ、家族がいるってこういうことか。

親父も母さんも、今は家にいる日が多いけど、前は研究で帰らないとか多かったからなぁ。


・・・うん。俺はちゃんと家に帰ろう

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