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261話

昼一話夜一話です

「そういえばなんだけどさ」


「なんだい姉ちゃん」


「何その言い方・・・なんでダンジョンに必要な道具とか、薬とかの準備がこんなギリギリなのかしらね」


「・・・スゥー」


「おう、何か知ってるな」


「・・・俺が基準だったからなぁ」



最悪Tシャツ一枚にオーガに殴るかかって勝っちゃう人類が僕なんですよ。それもかなり最初期から。





















「最近みんなとの触れ合いが少ないと思うんですよ」


「ワン」


「だから、みんなそれぞれに時間をとってなんかいろいろしたいと思います」


「クゥ」


「・・・だが何故来たのが君らだけ?」


「ちゅ」



あっれー?

おかしいな。普段みんな一杯来るんだけど・・・何?ついに倦怠期?俺に飽きた?


とか思ったら違うようで。なんでも、そろそろ俺がみんなと遊びたがるはずだから日毎に振り分けよう!ってことで今日はこの三匹らしい。



「よかった。そういうことか」


「ワン!」


「クゥ!」


「ちゅ!」



各自にそれぞれフリスビー咥えてる・・・みんな一緒か。でも、俺の手は二つしかないんだよ。



「まぁ三枚投げるくらい楽勝ですけどね!!」


「ワンワン!」


「クゥーン!!」


「ちゅっちゅちゅー!!」



三枚を一気に投げた瞬間に三匹は駆け出す。今日は普通に遊ぶだけなので、ダンジョンじゃなくて俺の家の庭。

だから庭には普段から庭に入り浸っている猫とか、鳥とか普通にいるんだけど、おのおの勝手に過ごしているので気にしなくていい。

それこそ極端に邪魔になるようなことをしなかったら怒らないしな。

まぁうちにいるんだったらって母さんと俺で躾たんだけど。



「ハッハッハッハ!!」


「クゥン」(ブンブンブン


「「「ちゅーちゅーちゅー」」」


「いや、流石に六枚は無理」



ねっさん増えないで。





















「うごごごご」


「ワフー」


「クゥ」(カイカイ


「ちゅ~」



最終的に、久しぶりに使ったゴーレム込みで8枚ほど投げることに・・・

ねっさんが増えなかったけど、その分コロちゃんが『高速移動』で何枚も一気に取るもんだから大変なことに。

そんなことに本気出さなくても・・・



かれこれ2時間ほど遊んだところで、いったん休憩。みんなちょくちょく水分補給はしてたけど、ちゃんと休憩はとらないとな。



「ああ~」



俺が一番下、お腹の上にコロちゃん。首元の右ふーちゃんが丸くなって、ねっさんがその逆にすっぽり。

こうやって重さを感じると、みんな大きくなったなぁって。特にコロちゃん。やっぱりダンジョンに行くようになってから大きくなったよな。たくましくなったって感じ?

きっと狼の視点からみたらこれ以上ないイケメンに違いない。女の子だけど。絶対にお嫁には行かせませんけど。


ふーちゃんはあんまり大きさは変わらない。

しいて言うなら尻尾が・・・これは『妖怪化』の影響だけど。

今もふらふらと俺の目の前に三本の尻尾が揺らめいている。

そういえば、ふーちゃんってあんまり尻尾触れれるの嫌がらないんだよな。そもそもどこ触ったって嫌がらないけど、普通の動物は嫌がるものだ。

今も毛先をちょっとだけ触ってみると、俺が好きなのをわかっているのか顔に当ててくる。

うん、悪い子だ。首元をなでてやろう。



「クゥ♪」


「このっ。なんて悪い子なんだ」


「・・・ちゅ」


「ワン」



ねっさんとコロちゃんも撫でてもらいたいみたい。

・・・そういえば、ねっさんで思い出した。



「ちゅ?」


「いや、ポヨネって元はねっさんの分身体の一体だったわけじゃん」


「ちゅ」


「その時からポヨネの願望はあったわけじゃん?」



そう。ポヨネの願望・・・みんなのようにペットとして俺に愛されたいっていう願望。

この願望自体、ねっさんの分身時代からのもので、別にヨミになってからの物じゃない。まぁヨミにも似たような願望はあるみたいなんだけど。

ポヨネは、ねっさんの分身・・・つまり、ねっさんの思考が反映されている。元の素体?みたいなもののはあるみたいだけど・・・



「あの寂しがり屋はお前譲りだなって」


「・・・ちゅ~」(スリスリ



それを聞いてか、より一層すりすりが激しくなるねっさん。

恥ずかしがるでもなく、それを利用してさらに甘えてくるとは・・・

よく考えてみると、ねっさん昔それで拗ねたこともあったしな。最近も似たような状態だったけど、拗ねなかったし。

・・・いや、それは俺に気を使ったのか。


そのままねっさんにすりすりされつつ、ふーちゃんの首元をなでつつ、頭の方に来たコロちゃんを枕にしたり。なんか休憩がメインになってね、とか思わんでもないけどこれはこれでいいらしい。

ただ、そんな俺たちをじっと見つめる視線あり。



「・・・」(ジー


「・・・むっちゃ見られてる」


「・・・ちゅ」


「・・・ワン」



噂のポヨネちゃんですね。

あれ多分、私だってもふもふなのに・・・とか思ってる顔だぞあれ。犬だけど。ポメラニアンだけど。


確かに、今いる面子はみんなモフモフ・・・ていうか毛皮面子。ロラちゃんとかもいるときはいるけど、純粋に普通の動物っぽいって意味ではあとポヨネだけだな。

しーちゃんとユニちゃんは微妙に違うからなぁ。てか、あの二匹は俺がこうやって撫でるより走り回った方が喜ぶし。特にユニちゃんは俺を乗せて走るの大好きになったし。

しーちゃんは・・・毛の中に埋もれることかな。なお。本人が好きなのかはわからない。満更でもない顔はするんだけど。




「・・・」(ジー


「・・・あのまま無視したらどうなるか」


「ちゅ」


「い、いや。ちょっとした出来心だから」



ねっさんに釘を刺された・・・元とは言え自分のことだからかな?

いや、一回本気弁明しておくと、俺普段こんないじわるしないからね。ただ・・・ポヨネっていじわるしたくなるんだよね。



「涙ぐむとかとかかわいいんじゃないかって・・・」


「ちゅ~・・・」


「ワフ」


「クゥー」



呆れられた・・・だと・・・?


あとポヨネ、可愛いんじゃないかって言われてそこで照れてないの。

来たいならきていいのよ。



「・・・」(パァァ


「おお、なんて笑顔だ」



ポメラニアンだけど。

























「お腹減ったー」


「うーうー」


「もうすぐ出来るでー・・・あら、珍しいなぁ」


「そうか?」


「普段すらっぴかバトちゃんやろその席は」



19時くらい。おなかも減ったということでリビングに移動。

ニホリはキッチンで忙しそうに何か作ってるし、フミもそんなニホリの手伝いをしている。

・・・じっさいに料理作ってるのはニホリだけなんだけど。一切触らせてないあたりニホリのこだわりを感じる。


フミが珍しいって言ったのは、俺の頭の上の事。

今はポヨネがいる。頭にしがみつくって言うか、爪をたてないように俺の頭にいる。

この時感じるお腹の柔らかさは今まで頭で感じてきた感触の中でトップクラス・・・



「いや、頭で感じるってなんや」


「・・・枕とか」


「まぁやわらかいんはわかったわ」


「・・・あ、フミの方が柔らかいぞ」


「別に嫉妬してたわけやないで!?」



だって今ちょっとそういう目してたぞ。



「・・・最近ご無沙汰やし」


「・・・う?」


「だ、だってぇ」


「ああ、確かに毎日って日もあったか」



・・・別にいやらしいことじゃないからね?

ただ単純に、フミが恋人になってから二人で寝る機会が増えて、そのまま巨大狸モードに俺が抱き着いたり、逆にフミが俺に甘えてきたりってのが多かったのだ。

まぁ、もちろんそういうことだってしますけど。いいじゃないか、お嫁さんまでなったんだし。



「・・・今日二人で寝る?」


「・・・寝る」


「ううー」


「あんがと」



最近、俺の不調だったりでそういうこともしてなかったからな。

フミの方が遠慮してたから。まぁそれもなくなって、40層も越えたし。そろそろねぇ。











フミと俺の間に、子供ってできるんだろうか。

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