231話
夜分です
「お邪魔します!」
「お邪魔しまーす・・・なんで恭輔さん疲れてるんですか?」
「フミに焦らされた・・・」
情報を小出しにされるとは・・・!!
「何の情報です?」
「なんかレベル関連でなんかいるって」
「ああ、あれですかね」
「微妙になんか出されて止められたんだよ・・・」
「まぁ私も言いませんけど!!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
雪ちゃんはすでにニホリに連れてかれてます。
「ふふふ。よかったですね」
「はい!あなたの言う通りでした!」
「でしょう~?」
ヨミさんの膝の上でポヨネが座っている。
時々頭を撫でられて気持ちよさそうに目を細めている。
ちょっとジェラシー。
「はい。どうぞ」
「心読むな。ポヨネは受け取る」
「既にぞっこんですね~」
なんかノリノリのヨミさんむかつくな・・・
「何故に!?」
「なんか・・・調子に乗せたらダメな気がして」
「わかるわ」
「何故!?」
「まぁヨミですし」
「ポヨネまで!?」
「雪ちゃんはどうよ」
「え?・・・まぁヨミの良い所は明るいところだから!」
「雪ちゃん!?」
雪ちゃんですらその返答である。
君家でどんな生活してるの?
「メイドのみんなにも大人気なんです!」
「マスコットかな」
「マスコットやろな」
「うー」
「ひどい!?」
うーん本当にポヨネの元がヨミさんなのか疑わしくなってきた。
ヨミさんは天然ボケって感じで、ポヨネはクール可愛いって感じ?
あとポヨネの方が儚げでかわいい。
「納得いかない・・・」
「まぁヨミさんも愛されキャラだし。いいんじゃね?」
「私は今のヨミの方が好きだよ?」
「雪ちゃーん!!」
「わぷ」
雪ちゃんに飛びつくように抱き着いていく。
俺の部屋にはソファないからクッションから飛び出した感じ。
それを雪ちゃんは倒れずに受け止める。
ん~雪ちゃんの体幹ってより、ヨミさんが手加減してるのか?うちの場合みんな容赦なく全力疾走して抱き着きに来るからなぁ。
まぁ受け止めるんですけど。
「いいんですいいんです。私は雪ちゃんに一生養ってもらうんです」
「恭輔さんじゃんなくていいの?」
「恭輔さんはお姉さまとポヨネ達でいっぱいですし。後・・・」
「後?」
「私は雪ちゃんの方が好きですから」
「ヨミさん!!」
「わぷ」
まるで逆再生かのような光景だ。
その光景を眺めていたら、ニホリに袖を引っ張られた。
「うーうー」
「どうした?」
「う」
「うん?」
ニホリの指さす先。扉の方には、隙間から物欲しそうな目でこちらを見ているみんなが。
皆ポヨネのいる膝を見ている。
「・・・なるほど」(ヒョイ
「もういいのか?」
「はい。十分堪能しましたし。これからも同じことしてくれるんでしょ?」
「それもちろん」
「だったら、いつまでも独り占めしてたら悪いですから」
「・・・」
「私は撫でてほしいとか、膝に座りたいとかの気持ちが、すっごくわかりますから!」
「・・・むっちゃいい子だ」
「えっへん」
なんとなく胸を張っているように見えるポヨネ。
それを見て他のみんながポヨネを尊敬するような目で見ている。
皆も大人になろうね。
てかねっさんに関しては元君だよポヨネは。
「よし、どうせならしーちゃんとユニちゃんも一緒に愛でよう。庭行くぞー」
「ワン!」
「ぴ!」
「き!」
「ちゅ!」
「クゥ!」
「るる!」
「みゃ!」
「うー!」
「」(オー
「おー」
庭に出陣だー
「ふふ。よかったですね。ポヨネ」
「ヨミ~」
「なんですかお姉さま」
「いや、なんでポヨネをあのままにしたん?」
「はい?」
「いや、どうせなら直接恭輔に伝えればええやんか」
「ああ、そのことですか」
「なんでなん?」
「決まってるじゃないですか」
「何がや?」
「どうせなら、気がついてほしいじゃないですか。女の子ですから。私もねっさんも」
「へぇ~・・・ん?ねっさんって女の子なん?」
「あれ?知らなかったんですか?」
「恭輔は多分としか言ってなかったからなぁ」
「ああ~。あの子、見た目で判断できませんもんね」
「ぬいぐるみみたいやからなぁ」
「フミー、ヨミさーん。早く来なよー!!」
「あら、呼ばれてもうた。今行くで~」
「ふふふ。本当に恭輔さんは面白いですね」
「あげへんで?」
「大丈夫ですよ。私は雪ちゃんが一番ですからね~」




