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225話

夜分です。

「とりあえずタルトはおいしい」


「せやなぁ」


「うー」



フミもうっとりな出来である。ニホリも満足そう、



「肝心のレベルは?」


「う!」


「・・・上がっとるな」


「・・・そういえば魔力上がってる・・・かも」


「なんなん?微妙なん?」


「前回のアップから期間開けてないからわかんない」



実感わかないわ。





















「・・・」(ダラーン


「・・・」(クテ


「・・・」(コロン


「」(ムギュ



暇だ・・・



「・・・」


「・・・」


「・・・」


「」(サワサワ



やることがないって感じだ。

下に行けないとなるとなんとなくやる気が起きない。

俺の問題の解決には戦った方が速いんだけど。それにしたって無茶するとみんなに止められるし。

長い間潜ってるとそれも止められるし。なんかみんな過保護になってないか?特にフミ。

・・・もしかしてそんなところにも『昇華』の影響がでてる?


まぁともかく、今日も朝から潜ってたが、3時には帰ろうということになって帰ってきているのだ。

そこからみんなおやつまでいただいて満足げに今も俺の周囲で転がってる。

今いるのはふーちゃんとぴっちゃん。それにロラちゃんだ。バトちゃんも寝てるんだけど、バトちゃんの場合自分専用の木で寝ているので俺の近くでは寝ない。

なんか鳥小屋っぽい物作ってあげたら思ったより喜ばれてそこに籠ることが多くなったんだよなぁ。

なんだろう、コウモリだから暗いとこがいいのかやはり・・・今更だな。普段は俺の頭の上だし。



「」(クイクイ


「ん?どったの?」


「」(ネナイノ?


「・・・眠くないんだよね」



そもそも寝転がって入るけど、やることないからってだけで。

別に眠いから寝転がっているわけじゃないんだよロラちゃん。ふーちゃんとピッちゃんはなんか寝そうだけど。



「寝るか?」


「・・・クゥ?」


「ぴ?」


「」(フルフル


「そっかー」



やばい、このまま中身のない一日を過ごしそう。いかんな。



「よし!」


「クゥ?」


「ぴ?」


「」(プラーン


「ああ、ロラちゃんごめん」



何かしよう。



「遊ぶ?」


「・・・ぴ」


「マジか」



おやつの後だからうごきたくなーいって。

君ら普段遊びまくってるじゃないか。何故今日に限って。



「仕方ない。俺一人で何かできることを探してくるわ」


「クゥ」(フリフリ


「ぴ~」


「」(プラーン



ロラちゃん。君ちょっと離さない?動きにくいでしょ。


























「ニホリー」


「う~?」


「なんかやることない~?」


「・・・う?」


「あ、そうしよう」



ニホリの提案の元、ユニちゃんの様子を見に行くことに。

ユニちゃんとヨミさん(分身)はまだダンジョンの中で頑張っているのだ。


ふーちゃんとピッちゃん、バトちゃんは俺の部屋でくつろぎ中。

コロちゃんしーちゃんは庭でスキル談義中。行く?って聞いたら断られた。

ニホリは時間的に早いが夕食の準備中。フミはフミで洗濯や掃除の最中。

・・・それ手伝えばよかったんじゃ。


ま、まぁともかく、あんまりついてきてくれる子がいなかった。これまた珍しい。

今日のお供はロラちゃんとピッちゃんとふーりんちゃん。そしてねっさんだ。



「まぁロラちゃんは俺にくっついているだけだけど」


「」(プラーン



ぶら下がるのやめなさい。



ロラちゃんを抱え直してユニちゃんがいる階層まで移動。

確か今はすでに20近くまで来れているはずだ。

20ちょうどだとリザードマンだよな確か。まぁゴブリンをそのまま強くした感じだからそこまで強く感じなかったけど。



「」(コテン


「いや、だって剣と盾はセットで持ってるけど、そこまで使いこなしてるわけじゃないし」



流石にゴブリンとかスケルトンとかよりはちゃんと使えるみたいなんだけど。

それでも俺以下の技量しかないからなあいつら。気を付けるべきは身体能力だな。あの階層の敵のわりに結構高いめ。

そして強い連携が面倒。これくらいだな。



「魔法とかあればゴリ押せちゃうし」


「るる~」


「そうだな~今ならみんな余裕で勝てるだろうな」


「にゃん?」


「いや、お前なんか無双できるぞ」



ふーりんちゃんは普通の物理攻撃無視できるから無敵だぞ。


そんな感じに呑気に歩きながら20層でユニちゃんを探している。

時々敵が来るんだけど、数が多くない。対処は余裕だ。まぁ数が少ないってことは、誰かしらが戦っているってことだろう。

ユニちゃんは『分身』もできるしな。



「それにしては気配がわからないな」


「る?」


「いや、いるにはいると思うんだけど・・・」



さっきからユニちゃんがここにいると断言できないのはこの気配の薄さのせいだ。

おそらくヨミさんのスキルで気配が薄くなっているからなんだろうけど、分身の分まで薄くなってないかこれ。



「シャァ!」


「うるさい」


「シャ!?」



出会い頭に襲い掛かってくるリザードマンを雑に作った土の槍で突き殺す。

今の俺が作った物でも、これくらいの敵なら余裕だな。



「るーるー」


「ん?」


「るる?」


「おお!



ピッちゃんからの提案。

ユニちゃんが戦ってるんだから消えたリザードマンの気配を探せば?


その通りだわ。



「んじゃまぁ早速・・・。お、消えた」


「ちゅ~!」


「あ、そっちの方が速かったか」



ねっさんの分身探索もさせてたんだけど、タイミング同じだったか。



「どこ?」


「ちゅ!」


「ボス部屋の近く?もしかして、もうワイバーンと戦うのか?」



いくらなんでも速すぎないか?俺たちに追いつくまで半年とか言ってたのに。

このペースじゃ2月かからないんじゃないか?

いや、確かに最初の時点で狂化オーガ倒せてたから行けるのかもしれないけど。



「とりあえず、向かうか。ねっさん。ヨミさんたち止めてきて」


「ちゅ!」



先にボス部屋入られて一緒に部屋入れませんとかだったら面倒だしな。

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