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204話

今日も昼一話夜一話です

「あと何匹分!」


「あと~・・・ひ~ふ~み~・・・7匹や!」


「数えてる間に終わったわ!」


「あらま」



ミノタウロスを倒しながらフミに数の確認をする。

これがどういうことか。


物産展の日が近くなっている。てか明後日だ。当日の運営にかかわることはないが。

日付が近いってことは、肉などの食品系も納品可能になっている。大量に消費されると考えられている肉とか魚はそれはもうとんでもない量の要求数だった。

二日前から全力で、文字通り休みなしの状態で集め続け残りはミノタウロスの肉のみ。

魚は例のピラニアを呼びこんで大量捕獲。オークもユニちゃんとヨミさんの協力アリでなんとか今日の昼に終わった。

残りのミノタウロスもコロちゃんが先に倒してはいるんだが、それでも足りてない。今はみんなを先に帰らせて俺とフミだけ残っている。今もう深夜だしな!



「あ、二匹ドロップしてへんよ」


「うっそだろおい」



それにしたってさっきから微妙に足りてないのはなんだぁ!!!



「運」


「ひどい一言だ」


「恭輔って運悪いとかあったけ?」


「いや特にはないと思うんだけど・・・」



最近運が絡むとニホリの『幸運』に頼ってたからそれの反動がきてるのでは?



「まぁ後二匹ならいいか。速くおわらそう」


「せやな。見つけてちょちょいっとやって終了や!」


「これを」


「お!二匹分じゃん!」


「おおー!ほんまや!ヨミありがと!」


「・・・ん?ヨミさん?いなくね?」


「え?でもヨミしか・・・」


「否定」


「「!?!?!?」」



俺とフミの間の一にいつの間にかいた。



「ダンジョン(人型)」


「お、おお~びびったー」


「お~よしよし」


「あ、ちょっと恭輔・・・あふん」


「・・・質問がある?」


「いいよ」



それにしてもこいつ人型って呼ぶのもダンジョン(人型)って呼び面倒くさいな。なんかいい呼び方ないの?



「ない」


「なるほどナイちゃん?君?」


「存在しない」


「ソンザイシナイ君・・・」


「聞け」


「すまん」



ふざけすぎたか。

しかし、少しイラついている?完全に無感情な存在だろ思ってたんだが。



「何故人間はここに入らない」


「・・・はい?」


「特にこの国の人間は、何故ここに入らない」


「いや・・・そらなぁ・・・」



日本が入らない理由は単純に国が許可してないからなんだけど・・・普通に危ないし。

危険を冒しても得られるメリットが上回れば話は別なんだろうが。今の俺がいろいろ調べて集めてなんとか上回ったくらいか?



「他の国だと、その国固有の問題がダンジョンに入ることで解決するからかなぁ」


「・・・この国にはそれがない」


「そういうこと、入るだけじゃなくて、中で手に入る物が大事だ」


「理解した」


「本当に?」


「魅力が薄い」


「お、あってるあってる」



まぁ理解ができないってことはない内容だから問題ないか。

それにしても、なんでそんなこと聞くんだ?ていうか、50層で待ってるってのは何だったの?



「別件」


「理解」



なるほど、俺が50層に向かうのと人間がダンジョンい潜るのは別の話なのか。じゃあ今はいいか。


とりあえず今の質問でわかったことがある。

このダンジョンは人間に潜ってほしい、潜られることを前提に作られている。

それも多くの人間が潜ることを目的としている。それがなぜなのか。それはわからないが、これだけでも大きな進歩だ。



「ちなみに今そのあたり聞いてもいい感じ?」


「拒否」


「あら」


「50層」


「そこで来るのか・・・」



俺が50層に行けばダンジョンに何故人を潜らせたいかわかると。

ん~今教えないのはなんでなのだろうか。まぁそもそもこいつはダンジョンっていう存在の象徴。管理人みたいなものなのだろう。

ダンジョンを作った存在は別にいると考えられる。



「そのへんも~」


「50層」


「やっぱりかー」



それにしても嫌に何も感じないな。

前回も敵意は戦うその一瞬まででなかったけど。それにしたって今回は何もないな。

俺、今結構進み遅いんだけど。



「問題ない」


「それは、今の俺たちの行動が冒険者を増やすことに繋がるから?」


「肯定」


「ふーん・・・」



目的は確定・・・いや、これ以上考えても仕方ないか。情報が少なすぎる。

とりあえず、今わかったことだけでも大収穫だ。



「他に何か聞きたいことは?」


「ない」


「わかった。俺も特にないかな」


「わかった」



その返事を最後に人型は消えた。

いつも通り、何もいなかったかのように消えていった。



「・・・フミ、もういいぞ」


「あら?ばれとった?」


「バレバレだよ」



フミは俺にずっと撫でられていたが、その間何もしてなかったわけじゃない。

いつでも一撃くらわせられるようにずっと準備をしていたのだ。使わなくてよかったが。



「そんなに敵意むき出しにせんでもいいだろうに」


「あいつは恭輔に攻撃したんやもん」


「俺はもう気にしてないんだけどなぁ・・・」



あいつのおかげで『昇華』も手に入ったし。フミの分の借りも前回の戦闘でお返ししたし。



「それにほら、肉くれたし」


「む。それは確かに」


「次何かされたら流石になんか考えるけど」



事前説明があればその限りではない。



「まぁ帰るか」


「せやな、集めるもんは集めたし」



まぁそれ以上に重要なことを聞けたがな。






























「ただいまー」(小声


「ただいまー」(小声


「うーうー」


「ワン」


「あら?起きとったんか」


「もう3時なんだが・・・」



ニホリ、また動画見て夜更かしか?それにコロちゃんもいるし。



「・・・もしかして待っててくれたん?」


「う」


「ワン」


「マジかええ子や」(ナデナデ


「うーうー」


「そうだったのか。コロちゃんも付き添いご苦労さん」


「ワフ」



なるほど、俺たちを待っててくれたのか。

それは悪いことをしたな。こんな時間まで待たせてしまった。



「寝ててもよかったのに」


「うー」


「ん?テーブル?」



テーブルには軽い軽食としてサンドイッチが。俺たちの夜食らしい。

あんなものも用意してくれていたのか。



「う!」


「ァァーン」


「コロちゃん大欠伸じゃん。もう寝な」



コロちゃんは狼。もとは夜行性の動物だ。

しかし、うちに来てから朝方生物の生活サイクルなのでこの時間まで起きているのはなかなかつらかっただろう。

ニホリはこっそり夜更かししてるの知ってるのでまぁ大丈夫だろう。



「ニホリもサンドイッチありがとうな」


「う」


「洗物とかはやっとくから。お前も二階行きな」


「うー」


「ワッフ」



欠伸をかみ殺したコロちゃんとニホリは二階に行った。



「・・・本当にええこやな」


「そらそうだ。ニホリとコロちゃんだもん」


「他の子は?」


「いい子に決まってんじゃん」



ただちょっと子供なだけなんだよ・・・

まぁ今回のは抜きにしてもニホリの夜更かしはそのうち怒るんだけど。

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