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193話

夜分です

「ぴ~」(ピュー


「おお~」


「キレイやなぁ」


「うー!」



すらっぴの水まきによって虹がかかる。きれいだなぁと皆で眺めていると、なんだなんだと羊ちゃん達も来る。わらわら来る。



「虹じゃぞ」


「「「めぇ?」」」


「食べれない。飲めない。眺めるだけ」


「「「めぇ~」」」


「いや、みんな飲み食いせんし・・・」


「う」


「ぴぴ?」


「あ、もうちょいお願い」


「ぴ~♪」



大体4坪くらいの広さかな。

一坪ごとに野菜は変わっている。ニンジンじゃがいもきゅうり玉ねぎ。

いも以外はニホリのチョイス。



「カレーじゃん」


「カレーやな」


「うー」


「スパイスからかぁ」



どこまで行こうというのかねニホリ。



「ところで、これ出来たらうちで食べるん?」


「いや、検査に回す」


「ああ、流石にそうするわな」


「まぁヨミさんに鑑定もしてもらうけど」



ヨミさんの『鑑定』とこちらの検査で結果が同じなのか。まぁ『鑑定』だと検査以上のいろいろな情報がわかるんだろうけど。



「栄養価とか、発育の状態とか」


「え、そんなことも『鑑定』でわかるん?」


「らしい」



ヨミさんも、雪ちゃんの家で食べたイチゴに思い付きで鑑定したらできたそうだから出来るんでしょ。

思い付きでイチゴを鑑定するってなんだ。



「う!」


「ああ、雪ちゃんが言ったのか」


「そういえば、最近は雪ちゃんとメールしたりしてるん?」


「してる、ようやく手紙から変わった」



手紙からメールになったからか、なんとなく内容も今までと変わってきている。

なんというか、年相応な感じというか・・・



「ニホリっぽい」


「う?」


「そうそう」


「ああ~似てきたんやないの?」


「まぁニホリは雪ちゃんの初めての友達だしな」


「うう~」



初めてできた友達で、いっぱいメールしてるみたいだし。俺以上に。

まぁ仲良くして貰ってるようで何より。



「あ、そうだ」


「んお?」


「う?」


「ぴ?」


「いや、アリシア」


「・・・あ、雪ちゃんとやな」


「うう!」


「意思疎通が楽だ」



そう、ついこの間三崎さん家に来ました、西洋人形アリシアちゃん。

ニホリと違い、普通に・・・ちょっと片言で話す女の子だ。

その子をニホリ経由で雪ちゃんと合わせようって思ってたんだった。連絡しなきゃ。



「帰ったら電話するか」


「じゃあヨミにも言うとくわ」


「・・・え?」


「・・・え?」


「う?」


「・・・恭輔は三崎さんに電話するよな?」


「いや、今日来るし」


「え」



知らんかったか。
























なんで今日三崎さんが来るかと言うと、単純にみんなとの顔合わせだ。アリシアの。

主なのはしーちゃんとユニちゃん。他のみんなは軽く会ってるからな。

それにニホリもいるし、うちが広いから遊ぶのにちょうどいいのだ。



「キタヨ!」


「う!」


「お邪魔しますでしょ。アリシア」


「・・・オジャマシマス?」


「はい。よくできました」


「ワーイ!」


「親子や」


「親子だな」


「皆さんにも言われますそれ」



だって完全に親子のやり取り・・・。



「ワン!」


「クゥ!」


「ぴ!」


「きき!」


「ちゅ!」


「るる!」


「にゃん!」


「めぇ!」


「!!」


「」(ヨウコソ!


「ミンナモアリガト!」



よし、うちの子もちゃんとできたな。



「後で、ヨミさんの方も来ますんで」


「大丈夫なんですか?」


「ああ、心配しなくても大丈夫ですよ」



なんか前に、安全かつ時間をものすごく短縮できる移動方法を手に入れたって聞いたけど。



・・・ん?



「え、なにこれ」


「うわ、こう来るんか?」


「う。うう?」


「・・・オッキイノ」


「え、何が?」


「いや、ヨミさんの移動手段が・・・」



遠くから大きな魔力が近づいてくる。ヨミさんの魔力が、その存在の上にいるのだ。

空を飛んでいる。魔力の大きさ的には、ヒュドラを越えている。



「どうやって調達したのあれ」


「ええっと恭輔君。一体何が・・・」


「え?ああ、あっちのほう見てもらえます?」


「あっち・・・?」



東の空を見てもらう。見た目は何もいないのだが、魔力の感知に集中すると違和感がある空間がある。

徐々にその違和感は大きくなり、空間がゆがんでくる。そして、大きな鳥が姿を現す。



「・・・え」


「おお!風鳥やん!」


「・・・風鳥?」


「レアモンや!」



レアモンスターの略。フミとヨミさんみたいなタイプじゃなくて。ロラちゃんとバン君みたいなタイプ。

あれ、バン君とモグ三兄弟どこ



「クル!」


「「「きゅう!」」」


「あ、バッグか」


「いやそっちかいな」


「風鳥・・・珍しいんだろうけどさぁ・・・」



ぶっちゃけ強すぎてすげーとしか感想出てこないんだけど。


ついに風鳥は我が家上空に到着。庭に降り立つにつれてサイズが小さくなってきている。

ある程度のサイズになった時に、上に乗っていたヨミさんが雪ちゃんを抱えてジャンプ。俺たちの目の前に降り立った。



「お邪魔します」


「お・・・お邪魔します・・・」


「あ、こちらお土産です」


「ご丁寧にどうも」



なんだろうこれ。



「いや、だからそこやない」


「う」


「・・・スゴイ」



最初の挨拶は大事だからな。ちゃんとしなきゃダメだ。

たとえどんなレアなモンスターが現れても、何が起きようとも最初の挨拶は大事だ。



「わかったかな?」


「ワカッタ」


「よし、クッキーをあげよう」


「ワーイ!!」



よしよし

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