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151話

夜分投稿です。21時に別作品投稿しますのでよろしければ感想などお願いします。

「ほ!」


「ほれ!」


「なんの!」


「まだやで~」


「グッ!」



ただいまフミと近接戦限定で戦闘中。

半径5メートル圏内から出ちゃだめ。魔法の使用はOK。フミはスキル使用は防御以外は使用禁止。


まぁ元のスペックが違うからどうしたって不利にはなってるんだけど。


俺の攻撃は基本的にフミに正面から受け止められる。

しかし、フミの攻撃を正面から受けようものならダメージはともかく、衝撃で範囲から出てしまう。

だからどうしたって受け流す必要がある。



「動き鈍くなっとるで~」


「まだだよ!!」



少し飛ばされたところをフミが追い打ちをかけに来る。

力任せに振るわれる拳はそれだけで脅威だ。昔の俺では受け止めることは不可能な一撃だ。


フミも終わると思ったのか、明らかに気が抜けた。

その瞬間に、フミの拳を左腕を軸に受け流す。



「おお!?」


「これでぇぇぇ!!!」



その流れのままに背中を向けて懐に入り込み



「鉄山靠!!」


「おぶ!?」



背中を向けた状態での体当たり、そのまま吹き飛んだフミに右腕を前に構え接近。



「猛虎硬爬山!!」


「ちょ!!!」



右腕で一撃当ててそのまま肘うち。

空中に浮いたままだったフミはこらえることができないで範囲の外に出た。



「・・・しゃあぁぁぁぁ!!」


「おお、痛てて・・・」


「そんな効いたか今の?」


「最初のは驚いただけやけど、二回目のあかん・・・」


「あ、わりぃ大丈夫か」


「まぁちょっと油断しとったしなぁ。このくらいなら問題ないで」



それにしても見様見真似だったけど割とうまく行ったな。八極拳。



「うー」(パチパチ


「ワンワン!」


「うぇい!初めて勝った!」



そうなのだ。何気にルールありとはいえ、フミに勝ったのは始めてだった。

まぁ勝てたのはいろいろ理由あるんだけど。



「そや!あの技なんなん!」


「ん?両方?」


「そもそも受け流したあたりから!」


「ああ~なんか最近な?動画で八極拳とか空手とかの動画を見てたのよ」


「ううー」


「ほうほう」


「ほら、コロちゃんが縮地できるって話したじゃん。あれ」


「ああ~あの流れで」


「まぁ技に関してはかっこいいなって思ったからなんとなくやってみたんだけど」


「だぁー!?」(ズル


「うー・・・」


「ワフ・・・」



いや、本当にうまくできるとは思わなかったし。ていうか、身体能力の高さ的にそれっぽく見えてるだけだろうしな。


そもそもが真面目に覚えようと思って覚えたのは体重移動による移動法のみだ。

それ以外使えそうにないってのもあったけど。



「なんでなん?あれなら十分通用しそうやけど」


「うー」


「ワン!」


「ん~そもそもな?今のは吹き飛ばすだけでよかったからできたけど、同じ威力だすなら普通に魔法でやった方が速いし」


「ああ~まぁそらなぁ」



理屈も禄にわかっていないため、マジで俺の技は見た目のみ真似した物になっている。

そんなものを実践で使うくらいなら魔法使うよねって話。



「本気で習う時間も・・・取ろうと思えば取れるけど、そういうのは俺の領分じゃないしな」


「・・・領分?」


「気にしなくていいよ。じゃ、次はコロちゃん?」


「ワンワン!」


「ええ~ちょっと休ませてぇな。うちずっとやんか」


「・・・確かにそうだな。俺とやる?」


「ワフ?」


「まぁ流石に『高速移動』はなしで・・・」



勝てるどころか、勝負にならなくなるので。あ、『魔刃』もやめて。腕とかすっぱり切れそう。


























「そんなわけでコロちゃんとやったら負けた」


「めぇ」


「・・・??」


「何しに来たの?いい質問だ。もふらせて」


「めぇ・・・」



めっちゃ溜息つかれた・・・

場所は変わってしーちゃんとユニちゃんの小屋。最近はロラちゃんも籠ってるともっぱらの噂。


コロちゃんとの戦いは終始コロちゃんに手玉に取られて終わった。『高速移動』なしでも十分速いコロちゃん相手は俺では非常に相性が良くなかった。

なにせ、俺のスキルは『硬質化』が身体に影響のあるスキルでそれ以外は全部魔法系だしな。

ぶっちゃていうと、身体面でのスペックが物を言うあのルールだと最初から不利だった。

それでもああもいいように遊ばれるとは思ってなかったけど。今はコロちゃんはフミとやってる。すらっぴとバトちゃんも合流してたし、ありゃまた連戦だな。

ニホリは途中で家の中に入っていった。多分、飲み物とかタオルの用意をしてくれているのだろう、中からふーりんちゃんの魔力が動いている。


俺は敗北を慰めてもらおうとしーちゃんのところに来たってわけだ。



「ユニちゃんとかも足の力強いし、蹴られたら一発で負けそう」


「めぇ」


「はは。まぁそこまで油断しないよ」



長距離走るなら負けるけど、短距離で戦闘となったら流石にユニちゃんに負ける気はない。



「そういえば、お前も『受け流し』持ってんだから近接戦する?」


「・・・めぇ」


「!!」


「ああ、確かにユニちゃんにもスキルあげたいなぁ・・・」



しーちゃんの『受け流し』は今のところ本当に防御の最終手段って感じになっている。

つまり完全に死んでる。


ユニちゃんはわりとちょくちょくダンジョン入ってる。近くに護衛で誰かしたいるんだけど、それでも自衛手段はあるに越したことはない。

でもスキルスクロールが・・・あ。



「一個あんじゃん。開けるか・・・」


「・・・めぇ?」


「運んで~」


「・・・めぇ」


「!!!」


「・・・めぇ」


















しーちゃんの足はしっかり拭きましたと・・・・



「じゃあ御開帳~」


「!!」


「めぇ」



しーちゃんは運んでくれてありがとう。

さてさて肝心の中身は・・・お『分身』じゃん。あたりスキルだ。



「さっそく使用っと」


「・・・??」


「使い方がわからない?ねっさんに聞いた方がいいかなそれ」



流石に他のスキルの使い方はわからんな。

ねっさん、戦闘中じゃなきゃいいけど。



「叫べば来るけど呼ぶ?」


「・・・!」


「お、じゃあ折角だからユニちゃんに乗ってこうかな」


「!!!」


「めぇ?」


「!!」(フンス


「・・・めぇ」



しーちゃんの許可も下りた。

じゃあこのユニちゃん専用に作らせた(メイドイン研究所)の乗馬器具の初使用だ!


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