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139話

全話の138話に大量の誤字脱字があったようです。他の部分の言い回しまでご報告あげてくださった方々、誠にありがとうございました。言い回しについてはわざと変な形にしてる部分もあるので一部ですが修正させていただきました。

本日夜一話です。エイプリルフールネタなんてものはないのです。

「お、砂漠じゃなくなった」



夜の荒野って感じだ。

日も落ちたな。バトちゃん出せる。



「バトちゃん。出てきていいぞー」


「きき?」


「ほれ、夜だよ」


「き~!!」


「ぴぴ!」


「き?」


「ぴ!」(ピョン


「おい」


「・・・ちゅ」(ピョン


「お前もか」



バトちゃんが出たと思ったらうらやましいとか言ってすらっぴとねっさんが入ってきたよ。重くはないんだけどさ。動きにくい。



「せめてどっちか頭に乗りなさい」


「ちゅ?」


「ぴぴ?」


「ちゅ」


「ぴ~!」



すらっぴが頭の上。ねっさんは・・・俺が抱えるか。

俺のローブみたいなやつの中には元々バトちゃんが引っかかれるようの紐があるんだけど、ねっさんは流石に無理だからな。


・・・まだボス来ないの?



「もしかして、また下から上がってきてるパターンか?」


「いや、そんなぽんぽんおられても困るんやけど」


「・・・お前妹含めて二人なのによく言えるな」



うちだってすらっぴとしーちゃんの二匹だけど・・・一つのダンジョンで二匹特殊個体?偶然だな。



「うー?」


「ニホリも変だと思うのか。じゃあよっぽどかな」


「いんや?ちゃんとおるで」


「・・・はい?」


「うちがいるから、警戒して出てこんだけやなこれ」



ほれあっち、とフミが指さす先にはひときわ大きい岩が。


その裏に、注意しないとわからないくらいの気配がある。あちらも俺が気がついたのがわかったのか、その巨体が出てきた。

ライオンの顔、その上に山羊?の顔がある。しっぽは蛇だ。



「おおー!いいね~!キメラってやつか」


「グルルルルル!!!」


「いいねいいね。今回はマジでガチンコみたいだぞ。コロちゃん!すらっぴ!ねっさん」


「ワン!」


「ぴぴ!」


「「「「「「ちゅ!!!!!!」」」」」」」


「気合入れて行こうか!!」


「ワォォォォォン!!!!!」」



コロちゃんの咆哮と共に、戦闘が始まった。






所で、キメラとキマイラって何が違うんだ?





















初手はすらっぴと蛇頭の攻撃から始まった。

お互い、水魔法での水鉄砲からだ。それはちょうど中心地点でぶつかりあり相殺。

その隙にコロちゃんが一気に駆け抜ける。


それに気がついたキメラの山羊頭が雷魔法を使用。コロちゃんに雷を放つが、コロちゃんの方が速かった。

雷完全に置き去りにしている。そして、俺も魔法を使う。



「まずは小手調べでしょ」



右手を広げ、下から上に掬い上げるような動作で大地を無理やり持ち上げる。

そのままいくつかの塊に分けて投げつける。


その岩塊をキメラの獅子頭が対応する。炎のブレスをぶつけて爆発により砕いた。

視界がふさがれる、追撃に蛇頭が動こうとしているのがわかるが、すでにねっさん達がたどり着いている。




「「「「「「「ちゅちゅちゅちゅちゅ!!!!!!」」」」」」」


「ガァァ!!!」



目の近くや足の関節部分にねっさんの分身がすでに噛みついていた。その状態で文字通り大爆発。

この攻撃だと、上手い事決まればワイバーンも殺せるんだけど・・・



「はは!マジで強いみたいだなこいつ!」


「ガオォォォォォ!」



爆発の煙がキメラの咆哮で吹き飛ぶ。そこには、少し焦げているがまだまだ元気なキメラの姿が。


それにしても、現時点で『炎魔法』『水魔法』『雷魔法』の三種の使用。この時点で間違いなくいままでのボスよりやばい。



「ここ、28層だよな?10区切りだと思ったんだけど」


「ちゃーんと倒し方あるから、考えなあかんよー」


「うー!」



なるほど、確かにその通り。

ぶっちゃけ、俺もさっき言ったが今の攻撃はすべて小手調べ。全力じゃないし本気ではない。

ねっさんの分身たちも、本来のクオリティのできたものならもっと派手に爆発する。コロちゃんも狙われた瞬間に下がってきたから攻撃してないし。

すらっぴは攻撃に回転を一切加えていない。俺もあの状態ならそのままじゃなくて『硬質化』するか、圧縮して槍状にするとかするしな。


結果から言うと、確かに強い。でも押し切れるレベルだ。スキルの多様性から間違いなく強いし面倒な類なんだけど。



「んん~考えてか・・・しーちゃん!ふーちゃん!」


「めぇ!」


「クゥ!」


「ねっさんとコロちゃんは後退。ちょっと同じ魔法で打ち合ってみようか」


「ワン」


「ちゅ!」


「クゥン!!」



目には目をじゃないけど、同じ属性の魔法で相手してみる。考えれば勝てるってことは、こいつには明確に弱点があるってことだ。




「探してみるか。しーちゃん。多分雷は全部受けてもらうけどいけるな!」


「めぇぇぇ!!」


「やる気十分ってか」



角の周りだけでなく、全身に電気が奔っている。ふーちゃんもしっぽが三本になっている。

久しぶりの真正面からのボス戦。ふーちゃんは妖怪化してからの初めてのボス戦だ。そらやる気もでるわ」



「ガァ!!」


「おっといきなりか!」


「クゥ!」



飛んできた火を避ける、相殺する。



「じゃあみんな、各自でやりすぎないように撃ちまくれ!!」


「クゥ!」


「メェ!」


「ぴぴ!」



























10分ほど撃ち合いを続ける。


そんだけやってれば大体の事はわかる。

このキメラの魔法の種類の多さと強さ。そしてそれを使い続けることのできる魔力は脅威だ。



だけど、それだけなのだ。



なんどか、三匹の魔法に手いっぱいで俺の魔法の対処に間に合わずに回避した場面があった。

その時の速度は巨体相応の速度であった。

問題なのは、反応速度が遅いんだ。大きい体ってことは、それを支える筋肉はかなりの物だろう。

でも、肝心の奴自身の反応速度が遅くて俺たちに近づくことはない。結果的に、対応が間に合わない攻撃はギリギリの回避になる。



「それでも、コロちゃんと俺以外は近づくべきじゃないな」


「クゥ」


「めぇ」


「まぁそうだよな」



頼まれても近づかないわなそら。


俺たちの魔法もあって相手も近寄れない。相殺するのに手いっぱいなのだ。

後は俺がタイミングを間違えずに攻撃できればいいんだけど・・・なぁんかこれじゃない気がする。



「うー」


「るる!」


「きき!」


「にゃあ?」


「うーうー」


「あらぁ。またおいしくなっとる」


「う!」



後ろの女子会はなんか余裕そうだけどさ。気になるけどさ。

時々流れ弾飛んでるんだけど、案の定フミが・・・ではなくふーりんちゃんが撃ち落としてる。

ふーりんちゃんは近接特化バトちゃんなので風魔法を使った近接戦闘が得意なんだけど、風を纏った大きな爪で全部撃ち落としてる。

・・・え?



「なんで撃ち落とせてるの!?」


「にゃ?」


「お、気がついた」



魔法は物によっては相性があるので相殺じゃなくてそのまま負けることもある。

ふーりんちゃんの爪も魔法だからその相性は関係ある。最近わかったが、風魔法は火に弱いのだ。もちろん、使用者のレベルとスキルの強さに差があれば関係ないんだけど。

ふーりんちゃんは最近生まれた子。それもピッちゃんの『精霊召喚』の子だ。だから、レベルで換算してもキメラ相手に無双できるほどのレベルじゃない。

その状態で、全部の魔法を撃ち落とした?



「・・・・ふーりんちゃカモン!!」


「にゃ?」


「るる!」(モグモグ


「にゃー!」


「さっと来ない!!」



まぁ親というか、命令者はピッちゃんだしな。



「まぁいいや。お前が切り札だぞ」


「にゃー?」


「まぁ俺に来る魔法は全部落としてくれ」


「にゃーん」



返事は緩いけど大丈夫そうだ。ふーりんちゃんの周囲の魔力が上がっていく。

いやちょっと待て。



「え、なにそれ」


『にゃぁぁぁぁ』



巨大化ふーりんちゃん爆誕の瞬間である。



「おお、そうなるんやなぁ」


「うー」


「るる!」(キャッキャ


「・・・ピッちゃんの『精霊喚起』かこれ!?」



何がどうなってあのスキルでこうなるんだおいいいいいいいいいい

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