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115話

考えた結果、このクリスマスの話はいっぺんに投稿した方がいいと思ったので今日まとめて投稿します。

残念なことに、雪は降ってない.

だが飾り付けられた木々が煌びやかに輝いている。



「・・・」


「それで、ご希望の物を見た感想は?」


「・・・」(ボケー


「・・・おーい。もしもーし」


「・・・」(ボケー


「だめだこりゃ」



見とれてる。まぁそれも仕方ないか、ダンジョン内じゃ絶対に見れない光景だ。

人工的に作られた輝きは、自然の物とは違う美しさがある。夜空の星々とは全く違うものだからな。


まぁ俺星ほとんど見ないけど。



「いいかげん戻れ」


「・・・お?おお!」


「何に驚いてるんだ」


「いつの間に手ぇ握ってくれてたんよ!」


「割とさっき」


「あったかぁい」


「それはいいんだけど。感想は?」


「むっちゃキレイ」


「さよか」



かれこれ10分くらいずっと見続けてたが、出た感想それかよ。

まぁフミ的にはこれでちょうどいいのか?端的というかなんというか。まぁフミっぽいな。



「はぁ。人間はよぉこんなもの作れるわぁ」


「そりゃこの時期の為だけに一年考えてるからな」


「え?そうなん?」


「そう。早ければ明日には元に戻っちゃうぞ」


「ええ~もったいないやん」


「電気食うからな。あと、こういうのは一年に一度この時期だからいいんだよ」



夏にイルミネーションあってもなんだかなぁって感じだし。冬の寒い時期に見るのがいいんだろう。

・・・いや、クリスマスだからか。オーストラリアとか真夏だし。



「まぁでも、毎日見てたら飽きてまうかぁ」


「俺は明日にでも飽きそうだよ」


「それは早すぎるやろ!」


「うーん。動物なら毎日でも飽きないけどなー」


「そら恭輔の好みやんか・・・」



否定はしない。



「さて、そろそろ帰るか。寒いし」


「ほえ?寒かったん?ほれ」


「ウワーアッタカイー」



フミが俺の周りで手を振るだけであったかくなる。

こんなところでスキル使うんじゃないよ。てか、また不明なスキルが・・・。

なんだろう、感覚的に気温を操作してる?俺の周りだけ温かいし。



「後で使うんやから変わらんて」


「・・・まぁ帰るときには使ってもらうか」



帰りの時に俺たちの姿を隠す姿を使って貰わないと全力で走れないし。

全力出さないと地味に間に合わない・・・!?



「やべぇ」


「うん?」


「時間時間」


「時間・・・あ!!」


「残り時間、後15分です」



ここまで来るのに大体8キロくらいだったから徒歩で一時間。俺の全力だと10分。

正確には、帰ってすぐにご飯ってわけじゃないだろうが、その前に手伝うこともあるし。もうちょい前に帰らなければいけない。

だけど五分前って準備終わってるし、間に合ってない。



「見すぎたな」


「あわわわわ」


「落ち着けよ。連絡すれば・・・携帯ねぇな」


「ダメやんけ!!」



そういえばどうせ近くだろうと思って携帯置いてったわ。これどうしようもないわ。



「よし、あきらめてゆっくり帰ろう」


「いや、まだ手はあるで!」


「おう?」


「こうすればええんや!」(ヒョイ


「お?」



フミに軽く抱えられる俺。これはお姫様抱っこというやつでは?

おおー周りに視線がすごい。



「うちが走った方が速いからな!」


「・・・どうでもいいけど、ちゃんと隠せよ」


「ほりゃ!」



掛け声とともに、周りの視線が一気に逸れる。へぇこういう風になるのか。

これは隠してるっていうより、周りの生き物の注意を逸らしてる?いや、興味を無くしてる?


まぁ、俺がスキルの考察をできたのもそこまでだった。

フミが走り始めたのだ。俺の何倍ものスピードでだ。


俺の今の走る速度は100メートル7秒くらい。世界記録を余裕で追い抜く速度だ。

だが今のフミはそれを軽く超えてきている。コロちゃんが『高速移動』で動くと100メートル1秒とかになるけど、其れより早い。

ぶっちゃけ早すぎてよく周りが見えない。


しかもだ、普通に走るんじゃなくて、時々空を跳んでる。家の屋根を踏み台にして最短距離を走っている。

なのに全く音がしていない。屋根を踏む音も、風を切る音も全くだ。




「便利やろ?風もないし」


「あ、本当だ」


「これなら普通におしゃべり出来るから便利~」


「・・・いや、この速度だとすぐに着くんじゃね?」


「・・・それもそうやな」



無駄とは言わないけど、多分そんな話す前に着くし、中途半端に話終わるでしょうね。



「そんなこと話してたらなんか見覚えある山が」


「あ、ほんまや」


「この辺ならもういいだろう。降ろしてくれ」


「はいなぁ」



そういうと道に降りる。だが降りる時になぜかゆっくり降りてきたが。重力を無視した形になる。

・・・こいつ本当にいくつスキル持ってるんだ。



「ほい。全部解除したでぇ」


「よし。ありがとな」


「まぁうちがずぅーっと見てもうたからなぁ。恭輔も付き合わせてもうたし」


「まぁそれはいいんだけど。俺もこれ選んでもらったし」


「ん~大したことしとらん気もするけど」


「いいんだよ。あ、わりぃけど、もう一回さっきの見られないやつやってくんね?」


「??ほい」



まぁ周りには誰もいないんだけど。この時間だと、この周辺の人は家の中にいるからな。

歩いてる人を見つける方が難しい。


まぁ念には念を入れてだ。見られてもいいけど、恥ずかしいからな。



「ちょっと両手上げて」


「????ほい」


「失礼」


「ほ?・・・お?」



手を上げてもらって、さっとお姫様抱っこに移行。さっきとは立場が逆になったな。



「え?・・・え///」


「まぁこれの方が正しいだろ」


「ちょ・・・これ!」


「いいだろ。見られないんだし」


「そうやなくて//恥ずかしい//」


「まぁ俺も結構恥ずかしい」



なんでこんなキザな真似してるんだ俺と思わなくもないけど、なんとなくやりたくなったのだ。

さっき同じことをやられてそう思った。



「じゃあこのまま帰るぞ」


「ホンマに言うとるんか・・・」


「ホンマですよ。・・・嫌か?」


「うれしい!」


「なら行くぞー」


「ううう///」























「ただいまー」


「あらおかえりー。早かったじゃない?」


「そらまぁ、イルミネーション見に行っただけだしな」


「デートなんだからもっと楽しんで来ればよかったのに~」


「誰が言ったんだそれ・・・ニホリか」



俺たちの会話聞いてたのニホリだけだしな。

肝心のニホリは・・・・



「鳥見てもらってるのよ~」


「鳥・・・?」


「新しいオーブン買ったのよ~」


「・・・七面鳥を焼けるオーブン?」



それってテレビで見るお高いやつじゃ・・・

親父、給料上がったんだな・・・


そういえば、何も言われないんだが



「このフミに関してはなにもない感じ?」


「うふふふふ~」


「きゅ~」(グルグルー



恥ずかしさと嬉しさでオーバーヒートしたようで、途中でこうなった。

お目目グルグル~な感じ。



「うー・・・・う!?」


「あ、ただいまー」


「うー!!」



このニホリの反応が正しいよなぁ・・・













おまけ




「ただいまー」


「ワン!・・・ワン!?」


「ぴ!・・・ぴ?」


「きき~!」


「ちゅ!・・・ちゅ?」


「クゥ!・・・クゥ?」


「るる!・・・・る!?」


「にゃ?」


「めぇ・・・!?!?」


「!!・・・!!」



反応はみんなそれぞれ。

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