93話
来週投稿できない分ここでやればとか思ったけど書き溜めの減る速度がすごいことになりそうで考え中。でも今日は昼一話夜一話で二話あげるという。
「うー!」
「・・・それで大丈夫なん?」
「うー!」
「クゥ」
「ワン」
「・・・わかったわ」
「だがしかしだがしかし・・・」
「親父、なんかツマミないのか?」
「おお?たしかばあさんが干し肉を作ってたような・・・」
くそ。メリットもあるがデメリット(当社比)もある。しかも無視するにはちょっと大きいというか、俺が満足できなさそうなかんじが・・・
「うー!!」
「うお!?ニホリ?」
「うー」
「見て?・・・?」
ニホリが指さした方、たぬこがコロちゃん達と相談会してた場所を見ると。
なんということでしょう。さっき見た狸ちゃん達より二回りくらい大きい狸がいるじゃないですか。
「・・・?」
「こ、これでどうや!!」
たぬこと同じ声が下から、たぬこらしい。
「・・・ワン」
「え」
「貰ってくれたら、もれなくこの姿を好きにしてええで」
「うー」
「・・・・・・親父」
「おう。追加だな」
「よろしく」
「なんか納得いかん!!」
「あらぁ。恭輔君もこぉんな美人さん捕まえたのねぇ」
「いやばあちゃん。これペット」
「・・・若いのねぇ」
「理解してないな!?」
そんなわけでたぬこ(仮称)がうちに来ることが確定した次の日。
ばあちゃんが帰ってきて、たぬこを見て一番最初のセリフがこれだった。
それでいいのか。
「よろしくお願いしますぅ」
「恭輔君の事。よろしくねぇ」
「やめろぉぉぉぉ!!!」
「・・・相変わらずばあさんには弱いな」
「ていうか、何気に女には弱いからな。あいつ」
そこの野郎どもうるさいぞ!
「誰が童貞野郎だ!」
「誰も言ってねぇよ!!」
「なんでぇ。恭輔まだ童貞なのか」
「やかましい!!」
こちとら高校中退だよ!!今の職場?じゃあ年上しかいないわ!!
一番年が近い人で、姉ちゃんの同期の三崎さんだぞ。
「なんや。恭輔君の好みは年下なんか?」
「違うわ」
勝手に人の好みを推測するんじゃあない。
「・・・教えてくれたら、好みの体系に変身してあげてもええで?」
「あ、結構です」
「なんでや!!」
うちにはなんで辛辣なんやぁっと泣きまねをしながらニホリに抱き着く。
ニホリも分かっていながら、よしよし~なんて言いながら頭をなでている。
そしてそれを見てあきれているコロちゃん。全く気にせずにこたつに籠る残り面子。
「てか俺も入れろー」
「クゥ」
「ちゅ!」
「きき~」
「ぴぃぃぃ」
「干からびてる!?そぉい!!」
なんか小さくなってたから窓から投げる。窓は俺の動作を見た瞬間にピッちゃんがふーりんちゃんを召喚。そのふーりんちゃんが窓を開けることで割ることはなかった。
雪に投げ込まれたすらっぴはしばらく雪の上でもぞもぞし、いったん埋まって出てきて復活した。
帰りは吉助とたぬちゃんずによって運ばれて戻ってきた。
「何このコンビネーション」
「ぴ!」
「「「きゃん!!」」」
「わふ」
「ええ子たちやろ~」
「なんで自慢げなんだ・・・」
「そらうちにいた子たちやし」
「やぱりそういうやつか」
「わかっとる相手に隠しても意味ないからなぁ」
それでもとぼけるくらいの努力はしなさいよ。
ていうか、君たち、昨日ずっと暖房器具を行ったり来たりしてたけど、その間に随分仲良くなったのね。
「あれ、ばあちゃんは?」
「おばあ様ならお土産渡しに行ったで?」
「・・・そと雪積もってるんだが?」
「ああ、ちゃーんとお守り渡したから大丈夫やで」
「・・・お守り?」
「ほら、これや」
そういって谷間からお守りを取り出す。いや、そのしまい方って出来るものなのか。二次元限定かと・・・。あ、スキルか?
そんなこと考えながらお守りを受け取って見てみるとまぁ驚き。
籠ってる魔力が明らかに俺の倍近いじゃあ、あーりませんか。
「うわぁ」
「効果もお墨付きやで~」
「・・・ちなみにどんな効果?」
「ええっと・・・健康やら安全やらいろいろ?」
「・・・うわぁ」
「安心してええで。おじい様にも渡してあるわ」
「そこじゃない」
こいつ本当になんでもできるんじゃねぇの?
あ、これが本当の。こいつ一人でいいんじゃないかなってやつか。
「恭輔君もいる~?」
「・・・貰うわ」
「まいど~」
「金取るのか!?」
「恭輔君からは魔力を貰うで~」
そう言ってしっぽで俺を絡めとる。
「・・・動けねぇもふもふ」
「これなら満足やろ~?」
「満足でモフ」
「・・・語尾までかわっとるやん」
普段俺から絡みに行っているのとは違うモフモフ感だ!!
包まれてる感がしーちゃんとも比べ物にならないぞ!!これだけでもうちに来てもらう決断をしてよかった!!!!
・・・うん?
「なんか抜けてく?」
「お、わかるんか。それが魔力やで~」
「へぇ。抜けてく時ってこんな感じなのか」
魔法でなくなっていく時って、なんとなくこれくらいなくなってるって感じだからな。後になって気がつくタイプ。
でも今は減っていくのがわかる。これは新しい。
「んん~やっぱり。いい魔力やわ~」
「魔力に差なんてあるのか?」
「そらもちろん。あるに決まっとるやないか」
「どんな感じ?」
「せやな~。恭輔みたいに、がんばった存在の魔力はええ感じや」
「がんばる・・・経験値的なことか」
レベルアップ時の上がり幅はそれまでの努力。経験の量で変わるが、それでことだろう。
「そそ。そうやって育った魔力は、ダンジョンじゃおらんからなぁ」
「まぁあそこの連中はお互いに戦わないだろうしな」
「うちも戦ったことないしなぁ。はぁ~気持ちええわ~」
「・・・味じゃないの?」
「うちはそういう感覚になるってだけやでぇ・・・ん」
ん~あれだな。ニホリの教育に悪い。
「コロちゃん」
「ワン」
「う?」
「ワン」
「う?・・・う」
「ワフー」
「よくやった」
ニホリの目をコロちゃんの両手がふさぐ。
なんで?と聞くが、コロちゃんが見ちゃいけませんと言うので、疑問に思いながらも納得して自分の手で目をふさいだ。
「ニホリいい子だぞー」
「うー」
「・・・やっぱり小さい子が」
「だからやめぇや」




