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92話

いえい、仕事がまた長引くZE☆

まぁ今週は大丈夫ですが、来週はちょっと投稿ペース落とします。

一話投稿です

「ただいまー」


「お邪魔します~」


「ああ、恭輔おかえり・・・?」


「ほほ~。人間の家はこんなんなっとるんか」


「今時珍しいタイプなんだけどな」


「ああ、普通はあんさん家みたいなな感じなんか」


「いやうちのもなぁ」



あんな広さは普通じゃ無いかな・・・



「・・・恭輔?」


「うん?」


「そちらの方は?」


「・・・・名前知らねぇ」


「自己紹介もしてへんかったね~」


「誰なんだ!?」























「そうやね~。今はたぬこでええよ~」


「わかった」


「まったくわからんのだが?」


「はっはっは!!恭輔もなかなかやるじゃぁないか!」


「どういう意味で?」


「そらぁ。こんな別嬪連れて帰ってくるってところよ」


「あらぁ照れるわぁ」


「・・・これ俺がいけないのか?」


「うー」


「ワン」


「そうだよなぁ・・・」



今完全にコロちゃん達と意思疎通できてた親父がいた気がするが気にしないことにしよう。後で突っ込む。


さて、仮称たぬこ。ダンジョン79層のモンスターらしいその存在が何故ここまで来ちゃってるか。

簡単な話、暇やからついてくわぁ。以上だ。

もちろん、実力差的にも断れないし、そもそもそんなこといちいち言わんでも勝手に着いてこれる存在だから即承諾した。

おそらくだが、俺達に気づかれないように着いてくることも可能だろう。



「とりあえず、今日の成果です」


「お持ち帰りされちゃいましたわぁ」


「ダンジョン・・・?」


「ダンジョンってのは、ずいぶんこう・・・ハイカラなんだな」


「親父、これはいろいろ違う」


「まぁダンジョンそのものではないわな」



この人、ダンジョンモンスターなんですって。



「・・・冗談?」


「普通にマジ。しかも79層」


「ほ?」


「層?」


「じいちゃん的に言うと、囲碁の段位的な。それもかなり上」


「そらぁすげぇな」


「しかも俺の何十倍くらい強いかもしれん」


「・・・なるほどな」


「あ、あきらめた」



理解するのをあきらめた顔だ。母さんの行動で時々稀によく見る。



「うん。そうだな。いったん置いておこう。ダンジョンはあったんだな」


「あったわ。でも、かなり整備されてる」


「整備されてる?」


「おういけねぇ。茶持ってくるか」


「お構いなく~」


「・・・もしかする感じか?」


「もしかする感じです」


「置いておけないじゃないか・・・」


「諦メロン」



ああ、皆。じいちゃんの事手伝ってきてくれ。多分だけど、親父より意思疎通はスムーズにできるだろうから。
















「まぁ、そんな感じやな」


「マジか・・・」


「よくわかんねぇが。すごいってことか?」


「それであってるよ」


「はぁ~・・・。でもなんでぇそんなお人がうちに来たんだ?」



親父は頭抱えちゃってるけど、じいちゃんはちゃんと理解できない分まだ頭回ってるな。

いや、理解できててもこんな感じな気がするけど。


ちなみに、ニホリ達はじいちゃんの手伝いを完璧にやってのけた。やるじゃぁねぇの、とお褒めの言葉をもらっていた。

皆は今はこたつの中で丸くなってるけど。狼ーもこーたつでーまーるくーまるー。


ニホリは俺とたぬこの間でおかし食べてる。時々たぬこが自分の分もあげてる。



「うちはなぁ?ずぅーっと前から恭輔のこと見とったんよ」


「ほほぅ?」


「まだそういう話じゃないよ」


「わぁーっとるわい」


「それでなぁ。なんとなぁく見とったら、うちも人間に興味持ってな?」


「それでまずはうちに来たと」


「せや。恭輔君が来てくれたんわありがたかったわぁ」



口には出さないが、よく言うよと思う。

先ず、俺がこの家に近づいているのはわかっていたはずだ。なんせ狸がここにいたくらいだ。

あの子たちは迷い込んだとかそういうのではなく、送られたのだろう。他でもない、たぬこの手によって。

じいちゃんの事ももっと前から知ってたと見える。じゃなきゃタイミングが良すぎる。



「恭輔君はいけずやな~」


「心を読むな」


「堪忍な~」



むっちゃやりづらいんだが?



「そんなわけで、恭輔君?」


「うん?」


「うちの事。貰ってくれへん?」


「・・・・・?」


「いやなんでそんな心の底からわからんってなっとんねん!」


「うー」


「鈍感にもほどがあるわ!」


「ワン」


「やかましい!!」


「へぇ。嬢ちゃんもこいつらの言葉がわかるのか」


「じいちゃんもわかってね?」


「俺は大体ってだけだしなぁ。ばあさんはもっとすごいんだけどな」



知ってるよ。何人かいる俺が心の底から先生と呼んでる人の中でも一番最初の先生だもの。

動物の声を聴くってことに関して俺に一番最初に教えてくれたのはばあちゃんだ。



「うーうー」


「おう?」


「うー!」


「・・・ええ」


「なんで嫌そうな顔するんよぉ」


「だってなぁ・・・」



うちに来たいって・・・まぁそういうことなんだろうけどさ。

あんまり強い味方とかできても正直困るって言うかなんて言うか・・・。贅沢なのはわかるんだけどさ。



「楽出来てええやん」


「うー」


「ん~。まぁ確かに安全にはなるか・・・」



俺一人ならなんか過保護されてるみたいで絶対嫌だけど。みんなもいるからな・・・。

そっちに関してはどれだけ備えても足りないとか思ってるし。特にニホリの護衛に誰かしらを置いている状態だしな。

全員で戦えるってことはそれだけ戦力的にも強化になるし。



「ああ~。うーん・・・」


「・・・なんで恭輔は悩んでるんだ?」


「あれは自分の趣味と実益の折り合いを合わせてるんだろ」


「おお、戻ったか」


「とりあえず、帰ったら大変になるから今は考えるのをやめた」



でも後ろにいるって安心感からこっちが緩まないって言いきれないしな。

そう考えればいない方がいいし・・・。ああ、でもいざって時に備えておけば無理できる時も・・・。



「うー」


「もう一押し?せやなぁ」


「ワンチャン単独行動で先に進ませて魔石確保させる?そうすれば時間も増えるけど。その手間を省くことで俺たちのレベルアップの機会が・・・」


「なぁなぁ恭輔君?」


「ああ、いやでも・・・」


「恭輔~」


「・・・あい?」


「うちの事。貰ってくれたら。うちの事好きにしてええで?」



そういってたぬこはちょっと服をはだけさせ胸元を露出させるが・・・



「・・・でもなぁ」


「うー」


「ワン」


「なんでなんや!!」


「わが孫ながら極まってんなぁ」


「これがうちの息子だってんだから笑えるよな」




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― 新着の感想 ―
よく考えたら爺様と親父の前で色仕掛けするってすげーな(´゜д゜`)
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