探索と後悔
「凛ちゃん」
と、肩を触られる。
「隊長からは話聞いてるよね」
私は頷き、歩き始めた。
「お姉ちゃん、あそこから行こうよ」
「あそこって?」
「私が昨日言った所!」
「うーん、わかったよ、そっちから行こうか」
何処だろうと思いつつゆっくりと歩いてた。
人とすれ違う時に殆どの隊員が敬礼をしている。
疑問に思い近くにいた詩織さんに聞いてみた。
「すみません。どうして皆さん敬礼をされているのですか?」
「あーすこし前にお姉ちゃんが01部隊に所属していた事は覚えてる?結構有名になっているんだ。01部隊から05部隊に移動した事が」
蘭さんは振り返り、私と詩織さんの方を向いて言った。
「でも、こうして詩織と入れるのだから良いの」
仲睦まじく見えたから
「詩織さんの事をとても想っているんですね」
と言った。
そしてまた歩き始める。
自分の中では、すこしは納得したものの、未だに慣れない。
「そういえば、アカデミーで凛ちゃんはどんな子だったの?」
「私ですか?私はそこまで目立つ子じゃなかったですね、成績もそこそこでしたし」
「でも、適性テストの時はかなり命中してたじゃん」
「私もお姉ちゃんと見ていたんですが、あの時の凛ちゃんかっこよかったですよ」
確かにあの時は無我夢中だった。
やらなきゃやれていたから。
でもその行動で何人かのクラスメイトが動かなくなった。
だから一番後悔をしている。
あの時の自分を。