31日のとある夜
話し合いの末、私は一つの案を出した。
次の日全部隊の朝礼で発表された。
「今回のテーマは05部隊の提案されました
『烈安』に決まりました」
ざわめく朝礼の中、褒めてくれた大戸隊長。
「やったね、凛ちゃん!」
ハイタッチを求めているように手を出しているので、私は手を合わせようとすると同時手が胸の方にいっていた。
その瞬間、ある一言で周りが静まり返る。
声が聞こえた方を向くと総隊長がすごい形相でこちらを見ていた。
「やっと静かになったか。では話を続けるぞ」
そう言うと淡々と話し続ける総隊長。
<とある日の31日夜>
今日は待ちに待ったハロウィン。
討滅対象であるマガイモノもお化けやゾンビの仮装しているという、なんとも奇妙な感じなのだが、
討滅課に一人この日を待ち望んだ者がいた。
「やっとこの日が来たね!凛ちゃんー!」
この声に何かを察した私はその場で屈み、頭上を誰かを通り過ぎたのを感じた。
「なんで避けるの〜?せっかく衣装を着せようと思ったのに!」
と自分の頭を撫でながら喋っているのは大戸隊長だった。
まあ、この日になってから同じことが何度もされたら対処法も思いつくよ。
なーんて思った私だったが、それをに声には出さず
けれども半分呆れたようにだが話をする。
「それで今回はどこまで露出してるんですか?」
「そ……れは、とりあえず置いといて私の部屋にあるから行こ……?ね?」
ため息を一息ついてから「分かりました」と返事をして向かうのであった。
[大戸隊長の部屋内]
ついたのはいいが向かう最中の大戸隊長は何かを企んでいる感じで正直いい気分ではなかった。
「どう!私の力作は!」
ドヤ顔で言う大戸隊長に私は一つ大きく息を吐く。
「まあ、わかってはいましたけど、やっぱり凄いですね…今回も…」
正直ここまで可愛い衣装を作れる大戸隊長は尊敬できる。
お店を開けば大繁盛する事もあった。
むしろそっち系の人に転職したらいいのに。
「今回はね、背中のほうをカバッと開いた魔女っ子衣装をつくってみたんだ」
確かに背中の方に生地はなく、そしてお尻の割れ目までも見える衣装だった。
「そ、れ、と、今回は私も同じ衣装でパーティーに参加するから!」
そう言い放ち巻いていたマントを取ると
あのヤバイ衣装を着た大戸隊長の姿がそこにはあった。
それを見た瞬間ついに本音がでてしまった。
「マジかよ……」
END……