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力が招いた痕
満腹になった私は自室に戻る途中、あの時会うことが叶わなかった人物に出会う。
「あれ、凛?」
その声は懐かしく、聞き覚えがあった。
「私だよ、私。陽美奈だよ、陽美奈」
そこには適正テストを最後に会っていなかった市川陽美奈の姿があった。
「いやー、あの時以来だよね。凛」
「えっ!あっうん、そうだね」
驚きは、したが足元のズボンが揺れるたびに薄っらとだが鉄の部分が見えた。
「でさ、同期で3人も討滅課に行けるなんて
すごいね」
やっぱり目がいってしまう。
「だよね……気になるよね。足、無くしちゃったみたいでさ……」
陽美奈が言うには 適正テストでのアンドロイドの、暴走により意識が朦朧としているなさか
突如、ビルが崩れアンドロイドは下敷きになった。ただ、陽美奈も落ちてきた瓦礫が当たったと。
その後救助隊によって救助してもらったがすでに昏睡状態で昨日、目を覚ました事も。
「で、聞いたよ。凛って05部隊に所属しているんだよね?」
「そうだけど、陽美奈はどこの部隊に所属してるの?」
この質問を聞いた時、少しの静寂が訪れた。